戸畑区千防のお芋専門店「ｉｍｏｎｔｅ」は甘いお芋を使ったスイーツや特別に焙煎したコーヒーをテイクアウトで味わえる隠れ家的なお店です。

壺焼きのさつまいもはなぜこんなに甘い？

壺焼きの芋はじっくりと時間をかけて熱が通るので、しっとりとした舌触りと濃厚で甘い焼きいもに仕上がるそうです。その甘さなんと糖度６０度。

大きめの壺には中央に火の入るスペースがあって周囲に金具が下がっています。

金具に芋を治めて１～２時間じっくり火を通すことで甘さが増ししっとりとした食感になるのです。壺付近はかなりの高熱で冬場は暖房代わりにもなりますね。

元来、焼き芋は「壺焼き」が定番だったのですが、日本では屋台などで売り歩くために「石焼き」が主流（壺は持ち運べない）になったそうです。

焼き芋の紅はるかを買って食べてみました。繊維質をあまり感じない、蜜がいっぱいのねっとりとした食感です。味はスイートポテトよりも甘い…まさに極上スイーツ。

冷凍にすると２カ月は日持ちがするので冷凍芋を１０本も買い求めるお客様がいらっしゃるとか。

濃厚なソフトとシルクスイートのコラボ

お店でいただいたのは、シルクスイートという繊維の少ない焼き芋を半分に切ってソフトクリームにいれた「おいもにソフト」。

濃厚なソフトクリームはそのままでも十分美味しいのですが、シルクスイートとの相性が抜群。柔らかい果肉なのでスプーンで簡単に削り取れます。

口運ぶと芋の甘さとソフトクリームが互いに良いところを引き立てあいとろけるような甘さ。う～ん。おいしい。

ソフトクリームは他にもそれぞれの季節に旬のフルーツと組み合わせた商品も販売していて、夏場には桃を丸ごと一つ使ったものやメロンと組み合わせたのソフトもあるそうです。

なに？このコーヒーワインの香りがする

マスターと話していると、焼き芋に合わせて焙煎所に特注したブレンドコーヒーがあるとのこと。

お芋の甘さを邪魔しない濃いけれど後味がすっきりした味ですというので、試しにストレートコーヒーを注文。

淹れたてのコーヒーは香りを嗅いだだけで明らかに今まで飲んだものと違い、かすかにワインなど洋酒のフルーティな香りがします。

飲んでみると酸味や苦みは少なく、ジューシーな味が最後まで残って冷めても美味しい。今まで飲んだことのない独特の味です。濃いけれど滑らかな味で後味スッキリ。

焼き芋を食べて一緒に飲んでみると、芋の甘さを引き立てながらもしっかりと豊かな香りも残っていて絶妙なバランス。本当に芋のことがわかってないとこんなコラボは生まれないでしょう。

目の前を通っても気が付かない隠れ家的なお店

ｉｍｏｎｔｅは営業を始めて４年目になりますが、お店の存在に気付かない方も多くて最近ようやくのぼりや看板を店の前に置いたそうです。

「これでも目立つようにしたつもりなんですよ」という優しくて控えめなマスターの人柄も人気の理由かもしれません。駐車スペースも店の横にあります。

ぜひ一度訪れてテイクアウトしてみてください。

壺焼き芋専門店　ｉｍｏｎｔｅ