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KINGなしで接戦を制したレイカーズ

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 "KING"レブロン・ジェームズが、現地時間4日に行われたマイアミ・ヒート戦を欠場した。

 ダービン・ハム監督は試合前、「COVIDではない病気のため。風邪と思われる体調不良のジェームズに、『自宅で待機し、水分を取って、薬を飲んで良くなるように伝えた』」と語った。

 右足を負傷したアンソニー・デイビス(AD)、尾骨打撲のロニー・ウォーカーに続き、KINGまでもが戦列を離れてしまっては、マイアミに勝つのは難しいように思えた。

 しかし、オースティン・リーブス、フアン・トスカノ・アンダーソン、トーマス・ブライアント、パトリック・ビバリー、デニス・シュルーダーを先発起用したレイカーズは、序盤からシーソーゲームを展開。112ー109で勝利し、18,997人で埋まったアリーナを熱狂させた。

32得点したデニス・シュルーダー
32得点したデニス・シュルーダー写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 ドイツ人PG、デニス・シュルーダーは2020-2021シーズンにもレイカーズのユニフォームを着ていたが、ボストン・セルティックス、ヒューストン・ロケッツと渡り歩き、今季から再びCrypt.comアリーナをホームとしている。29歳となったシュルーダーは技術もメンタルも大きな成長を見せる。

 マイアミ戦でチーム最長となる40分24秒のプレーで、32得点をマークしたシュルーダーは試合後に語った。

 「ADとブロンが戻ってくる時に、彼らの為に、もっとアグレッシブにならなければいけない。ブロンが病気で休むと聞いて、皆がそれぞれ力を出したんだ」

トーマス・ブライアント
トーマス・ブライアント写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 2017年にプロとしての第一歩をレイカーズで踏み出しながら、解雇された経験を持つセンターのトーマス・ブライアントも、闘志を前面に出してプレーし、21得点、9リバウンドと存在感を示した。

オースティン・リーブス
オースティン・リーブス写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 そして、2wayから本契約を勝ち取った2年目のオースティン・リーブスも、順調に伸びていることを印象付けた。ルーキーイヤーも潜在能力の高さは見せていたが、プロとして揉まれている。11ゴール、3アシスト、5リバウンドで勝利に貢献した。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20220112-00270757

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 また、昨シーズン、不振に喘いだレイカーズの戦犯と叩かれたラッセル・ウェストブルックは、セカンドユニットとしての登場ながら、35分55秒コートに立ち、21得点、9アシスト、8リバウンドとしっかり仕事をこなした。

撮影:筆者
撮影:筆者

 そして、私が注目するウェイン・ガブリエルも19分39秒プレーし、10得点4リバウンドを記録。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20221205-00326521

 サバイバルを何度も乗り越え、今日、堂々とレイカーズの一員としている姿が嬉しい。

 KING、そしてアンソニー・デイビスが復帰すれば、更に強いレイカーズが戻ってきそうだ。マイアミ戦は、復活への序章となる勝利だったか……。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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