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PS5 Pro(仮)、9月下旬に予約開始で11月末に発売?東京ゲームショウ2024で正式発表か

多根清史アニメライター/ゲームライター
(写真:ロイター/アフロ)

ソニーが9月末(26日~29日)の「東京ゲームショウ2024」に、5年ぶりにブースを出展することは既報の通り。その内容が発表されましたが、『アストロボット』と『モンスターハンターワイルズ』、小島監督や声優さん達を招いたステージイベントの3つのみ。

このためだけに高いコストを掛けてTGSに復帰するわけもなく、PS5の強化型こと「PS5 Pro(仮)」がお披露目される可能性はいよいよ高まりました。ネット番組「PlayStation Showcase」とどちらが先になるか不明ですが、舞台裏では関係者が調整に苦労しているのかもしれません。

そんななか、「PS5 Proの予約は9月下旬に始まる」との予想が浮上しています。

テクノロジーとガジェット関連ジャーナリストのMatt Swider氏は、そのパターンが「ソニーの一貫した実績」だと指摘しています。実際にPS5は2020年9月、PS4 Proは2016年9月に、それぞれ正式発表した直後に予約受付がスタート。どちらもブラックフライデー(米国で感謝祭の翌日に行われる大規模セール)の直前、11月に発売されてるのですね。

最近の例外はPS5 Slim(ドライブ着脱式の改訂モデル)で、特に予約受付フェーズはありませんでした。おそらく、旧モデルを買い控えされるのを避けるためでしょう。

もっかPS5本体の売上げは、徐々に減っていくフェーズに入っています。ソニーの発表によれば、昨年度は全世界で2080万台を売り上げながらも、今年度の予想販売台数は1800万台に切り下げるとのこと。「コンソールサイクル(ゲーム機のライフサイクル)の後半を迎え、PS5の新規販売台数は徐々に減少していくと見込んでいる」と述べていました。

それは悲観的というより、単なる事実です。その後の24年度第1四半期連結決算発表では、PS5の販売台数が前年同期比で27.3%も減っていると明かしていました

さてハード売上のテコ入れする上で、最高の一手は「新型ハードを投入すること」です。PS5のリモートプレイ専用機PlayStation Portalも、発表当時は誰が買うんだ?と首を傾げられていましたが、今や「2024年内に米国で最も売れたゲームアクセサリー」に上り詰めてしまいました。

そこで手応えを感じたソニーが、9月に発表/11月に発売の黄金パターンを繰り返すのは、十分にあり得そうな話ではあります。

PS5 Proのほかスイッチ後継機種も量産スタートか

写真:ロイター/アフロ

もちろんソニー公式には、PS5 Proにひと言も触れていません。が、莫大な数を製造するハードウェアは、発売の数ヶ月前から部品を調達する、それらを完成品に組み立てるなど、多くのサプライチェーン企業が関わってくるため、「物流」や「発注」という形で明るみになるのを防げないものです。

中国のニュースサイトMoneyDJは、半導体メーカーWeltrend SemiconductorのCEOがゲーム専用機に言及したことを報道。「第3四半期以降、PS5、Xbox、Switchなどのゲーム機向け注文が回復し、新モデルが輸入および出荷され始めた」と発言したと伝えています。

Xboxについては、新モデル3種が10月半ばに発売予定であり、別に不思議ではありません。任天堂も「Nintendo Switch後継機種」を準備していることは発表済みです。が、ソニーは何も言ってないのでは?

アップルも新型モデル「iPhone 16」シリーズを9月10日に発表すると噂されていますし、これから1ヶ月間は騒がしい日々が続くのかもしれません。

アニメライター/ゲームライター

京都大学法学部大学院修士課程卒。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。現在はGadget GateやGet Navi Web、TechnoEdgeで記事を執筆中。

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