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自分で考えられない子には原因があった!自然遊びが子どもの想像力・想像力を育むその理由を保育士が解説

ぽん先生保育士

こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、子育てや育児に関する情報の発信を行っている保育士です。
今回は頂いたご質問はこちら。

Q:最近の子は自分で考える力が本当になくなってしまったように思います。皆さん保育士の方はそれをどのように受け止めていますか?どうしてそんなことになってしまったのでしょうか?

皆さんは「うちの子、自分で考える力がないな」と感じた経験はありますか?
一時期は「親がなんでもやってあげてしまうからそうなるんだ」という声をよく聞くこともありましたが、どうやらそれだけが理由でもないようです。
今回は自分で考えられない子が増えたように感じる原因と、自然遊びが子どもの想像力・想像力を育む理由について解説していきたいと思います。

考える力がなくなったその理由とは

結論から言うと、今と昔とでは子どもたちの生活する環境が変わったからだと言えるでしょう。
具体的に言えば、虫や植物といった生き物や自然物で遊ぶ機会が減ったということです。

例えば、都市部のような地域で考えてみましょう。
公園といっても非常に狭く、花壇はきれいに整備されていて草むらの中に入って遊ぶこともできないところがほとんどです。
そんな中でいくつかポツンと置かれている遊具で遊ぶしかないような場所も少なくありません。
そうなると、「遊具」という遊び方がすでに決められたもので遊ぶしかなくなってしまいます。
それ以外の遊び方をしようものなら公園のルールを守るように言われてしまい、これでは想像力、つまり考える力が育たないのも無理はありません。

一方で、自然豊かな田舎の公園を想像してみてください。
あちこちが草むらになっていて、そこらじゅうで思う存分虫探しを楽しむことができますね。
また、都内のように人口密度も高くないため、例えば木の枝を多少振り回して遊んでいたくらいでは周りに危険が及ぶこともありません。
そうすると、枝を剣に見立てて遊んだり、枝にアリを乗せて綱渡りしてみたりと、自分の思いついたことを思う存分に楽しむことができるのです。
こういった遊び方が特に都市部の地域では難しいため、遊びを通して考える力が育ちにくいと言えるでしょう。

自然遊びでなぜ考える力が育つの?

それでは、自然遊びを通して考える力や想像力、創造力が育まれるのはなぜでしょうか。
大きく分けると2つ挙げられます。

1 自然には意味がないから

例えば、積み木には高く積んで遊ぶという使い方が決められています。
そのため、投げたり叩いたりとそれ以外の使い方をしていると叱らざるを得ません。
このようにおもちゃをはじめ、人間の作ったものには使い方が決められているのです。

しかし、木の枝や石などのような自然物は人間の作ったものでないため、使い方が決められていません。
そのため、周りの人に迷惑をかけたり、大きな事故にならないようしたり注意する必要はありますが、基本的にはどのように扱っても文句をいう人はいないのです。
これがおもちゃと自然物との明確な差であって、思いついたことを自由に試していく中で子どもたちの想像力はぐんと広がっていくのです。

2 感性が育つから

おもちゃは人間が考えて作ったものですが、自然物はそうではありません。
そのため、自然物との触れ合いの中で、人間の考えには無いような感性や感覚が育っていきます。
もちろん知育玩具を含めおもちゃにはそれぞれ考えられた役割がありますが、そういったものでは育たない感性、感覚を育むことができるのは自然遊びのメリットそのものなのです。
こういったことから、子どもたちの想像力や感性を豊かに育てたいと考えるのであれば、自然物と触れ合う機会をたくさん作ることが大切だと言えるでしょう。

いかがでしょうか。
自然と言うと海や山を想像する方も多いと思いますが、家から出て外の空気に触れるだけでもずいぶん違うのではないでしょうか。
無理のない範囲で自然遊びを試してみていただけたらと思います。

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保育士

東京都で働く保育士。「少しでも楽しい子育てを!」をモットーに活動中。

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