猫がじっと何もない場所を見つめる姿に、驚いた経験がある飼い主さんも多いのではないでしょうか。

しかしその視線の先に何があるのか見てみても、何も見えないと不思議に思うこともしばしば。

こうした行動には、スピリチュアルな意味合いが込められているとも思われますが、果たして猫は本当に何か超自然的な存在を見ているのでしょうか？

それとも猫の能力が関係しているのでしょうか？

1．猫が『見えないなにかをじっとみる理由』

1‐1．「猫にしか感じ取れない音や物体」を感知しているから

猫が見えないなにかをじっと見ているのは、「猫にしか感じ取れない音や物体」を聞き取っている（見えている）からです。

猫は非常に優れた感覚をもっています。聴覚は25ヘルツ～65,000ヘルツほどの広い音域を聞き取り、嗅覚は人よりも数万～数万倍鋭いといわれます。

視力は0.1～0.3程度と弱いですが、動体視力は優れていて動き回る小さなものを見つけるのが得意です。また一説によると、猫は紫外線も見えているともいわれています。

このように猫は鋭い感覚をもっているため、私たちが気づかないような小さな虫や動く物体、あるいは光の反射、もしくは天井裏を歩く小動物の足音などを感知できるのです。

私たち人間には猫のような感覚はなので、「お化けをみてる!?」と思うかもしれませんが、実は猫の鋭敏な感覚があるゆえの、猫にとってはいたって普通な行動なんですね。

1‐2．猫の好奇心である可能性も

猫は非常に好奇心旺盛な生き物です。

とくにハンター動物である猫は、獲物を観察して捕まえるため、「観察力」が優れています。

小さな変化や動きに敏感で、物理的に何も動いていなくても、ヒゲから感じるわずかな空気の流れや、光の変化を察知しそれに興味を持つことがよくあります。

たとえば光の反射や影、風によって微かに動くカーテンなど、日常の中のちょっとした変化に興味を持ち、それをしばらく観察していることもあるのです。

私たちには大したことないように見えても、猫にとっては「次の獲物」を狙うような行動の一環なのかもしれません。

2．スピチュアルな視点も否定はできない

猫のこの不思議な行動には、スピリチュアルな意味があると考える人も多いです。

猫は「霊感がある動物」とされ、霊的な存在や神聖なエネルギーを感じ取る能力があるともいわれます。

とくに古代エジプトでは猫は神聖な動物とされ、猫の女神パステトは豊穣と守護の力を持つ神様という話は有名ですね。

この考え方に基づけば、猫が見えない何かをじっと見つめている時、それは霊やなにかのエネルギー体を感じ取っている可能性も否定できないのではないでしょうか？

とはいえ猫に直接聞くこともできませんし、霊的なものを実際に感じられる人も少ないと思うので、信じるかどうかはあなた次第になってしまいますが…。

3．まとめ

猫が見えないものをじっと見つめる行動は、時に不思議に思わせる現象です。

そして、それは猫独特の感覚や好奇心が関係している可能性が高いものの、スピチュアルな要素も否定できません…。

このように猫は私たち人間にとって、常に新しい発見と驚きをもたらしてくれる存在。

猫の行動の謎を解き明かそうとする過程そのものが、猫との生活をより魅力的なものにしてくれるのではないでしょうか。