【京都府長岡京市】京の月見団子はなぜ細長い? 中秋の名月に名店の月見団子を食べよう! 長岡京で2選
陽射しもずいぶんと穏やかになってきましたね。2022年の9月10日は中秋の名月、いよいよ秋の到来です。さて、この日は古くから月に見立てた団子を供え、お月見をするのが日本の文化ですよね。実は京都の月見団子は関東などのまんまる団子と違って、楕円形をした細長い団子に餡を巻いたものが一般的です。なんででしょうか?
由来は、里芋を皮のままゆでるか蒸して、仕上げに皮をちょっとだけくるりとむく「きぬかつぎ」から来ているというんですね。中秋の名月は別名「芋名月」とも呼ばれ、農耕の収穫祭としての一面もあって、稲作以前の、里芋などの芋類を主食として食べていた頃には、十五夜に秋の収穫物である里芋や栗、ススキなどを供えていたんだそう。
いつしか里芋の代わりに、よく似た形のお団子を供えるようになったと言われています。餡は雲を表わし、団子の白は雲から顔をのぞかせるお月さまを表すのだとか。
さて、長岡京市にある和菓子の名店の月見団子を紹介します。1店目は文化センター通りにある「みずは北川本店」さん。京都・西山水系の豊かな水源のある長岡京市の名水を使ったわらび餅などでも有名です。
コシのある月見団子は、白と草(よもぎ)の2種類。白にはこしあん、草には粒あんをのせ、あっさりとした味わいに仕上げられています。この店の商品は全体として甘さ控えめの体に優しい一品が多いです。
2店目は、セブン商店街にある「喜久春」さん。蜜漬けはしているが繊維は壊れずに、シャキシャキ食感はそのままのタケノコが入った竹の子最中やフルーツ大福などで知られます。創業者の西山喜久治さんは、2012年度に「京都府の現代の名工」にも選ばれた和菓子職人です。
こちらの「月見団子」は石臼で丁寧に自家製粉した米粉を使用。米の旨みともちもちとした食感にこだわったお団子に、希少な丹波小豆の粒あん・こしあんでくるんであります。もちっというよりサクッとした感じの食べやすいお団子です。
どちらの店も甲乙つけがたし、今年の中秋の名月と十三夜、どの団子で秋の夜長の風情を楽しみましょうか!
「喜久春」(外部リンク)長岡京市長岡2丁目28-40 075-955-8016
「みずは北川本店」(外部リンク)長岡京市うぐいす台1-3 075-954-0400