ポケモンGOで神社や公園がポケストップに設定されている理由
『ポケモンGO』のユーザーが集まる場所「ポケストップ」に設定された寺や神社、公園などの管理者から、「ゲームの禁止」や「ポケストップの削除要請」が相次いでいます。
出雲大社などポケモンGO禁止(2016年7月22日(金)掲載) - Yahoo!ニュース
平和記念公園がポケストップに設定された広島市では、「慰霊の場として相応しくない」とする声もあがっていますが、なぜそのような場所がポケストップに設定されているのでしょうか?
この記事では、その理由を紹介します。
位置情報ゲーム『Ingress』のデータ流用
じつは、ポケモンGOには同作の運営・開発を行っているナイアンテック社の位置情報ゲーム『Ingress(イングレス)』の地図データが流用されています。
Ingressでは、街中のモニュメントがポータル(ポケモンGOで言うポケストップとポケモンジムを掛け合わせたようなもの)に設定されており、ユーザーが「この場所をポータルに設定して欲しい」と申請できる仕組みになっています。
ポータルとして承認されやすいのは寺や神社、大きな建造物、駅やバス停、公園などであったため、Ingressユーザーの多くはそれらをポータルとして申請していました。
その結果、ポケモンGOではポータルとして設定されていた寺や神社、公園がポケストップやポケモンジムになっていたというわけです。
ポケモンGOユーザーとうまく共存を
ポケストップやジムが迷惑な場合は、ナイアンテックの公式ウェブサイトから削除申請ができます。
ポケストップやジムについて報告する - Pokémon GO
申請が通ればポケストップやジムとして今後表示されなくなりますが、個人的な意見を言いますとポケモンGOユーザーを受け入れて欲しいと思います。
と言うのも、今後、同じような位置情報ゲームが出るたびにいたちごっこになるからです。
ポケモンGOはIngressと比べ、抱えているユーザーが多いだけに社会現象にまでなっています。
ポケモンGO、国内ユーザー1千万人超 調査会社が推計:朝日新聞デジタル
そんなポケモンGOユーザーに対して「ここで遊ぶな」と拒否するよりは、「ルールを守って遊んで欲しい」と常識的な行動を促し、プレイマナーを根付かせることができれば今後同様の位置情報ゲームが出たときも安心でしょう。
また、一部ではその“迷惑なポケストップ”を集客に利用しているところも出てきています。
ポケモン取り放題! 大阪の商店街、有料アイテムで集客:朝日新聞デジタル
今や10人に1人が遊んでいる計算になるポケモンGO。そのユーザーを追い出すよりは、うまく共存できるかたちを作ってみてはどうでしょうか。