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まずは『Mother』が口火を切る!!今年、韓国でリメイクされる日本のドラマ&映画とは?

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
韓国版『Mother』のポスター(写真=tvN)

昨日から日本テレビ系列で始まったドラマ『anone』。主演の広瀬すずもさることながら、脚本を手掛けるが坂元裕二ということで話題だが、その坂元裕二のもうひとつの作品が今、韓国でちょっとした注目を集めている。

2010年春に日本テレビで放送された、松雪泰子、芦田愛菜主演の『Mother』が来る1月24日から、韓国のケーブル局「tvN」にてリメイク版として放映開始されるのだ。

韓国でも高い人気を誇る日本のドラマ

近年、韓国で日本ドラマのリメイクが増えていることは以前もお伝えしたが、中でも『Mother』は“名作中の名作”と言われるほど韓国でも高い人気を誇った作品である。

韓国のポータルサイト「NAVER」で検索してみると、「人はもちろん、獣や宇宙人も泣かせるレジェンド作品」「私の人生で一番と言えるドラマ」「韓国では絶対作れない名作」との紹介文が出てきた。

(参考記事:何かと日本を意識する韓国テレビ業界がそれでも日本ドラマをリメイクしたがる理由

ただ、原作が人気だからといって、リメイク版の成功が保証されるわけではない。

あのドラマも韓国でリメイクされたが…

これまでも『のだめカンタービレ』『深夜食堂』『最後から二番目の恋』など、数多くの日本ドラマがリメイク放送されたが、ヒットした作品はほんのわずか。

脚色の段階で原作の味が薄まったりするため、韓国の日本ドラマ・ファンたちはそもそもリメイク版にあまり期待しない者たちも多いという。

(参考記事:韓国でリメイクされた日本のドラマを一挙紹介。最近はあのドラマまで!?

今回の『Mother』リメイクに対しても、一部の原作ファンからは厳しい視線が向けられている。

ネットでは「こればかりは原作を超えるのは絶対無理だと思う」「どうせ韓国ドラマに蔓延する間接広告が作品を台無しにするだろう」などのコメントが多く見受けられる。

それだけ韓国ファンたちのオリジナル作品への信頼が厚い証拠とも言えるが、リメイクにあたって、気になるのはやはりキャストだろう。

松雪泰子が演じた鈴原奈緒役には安定感のある演技に定評がある人気女優イ・ボヨンが、芦田愛菜が演じた道木怜南役はホ・ユルという子役が担うことになるが、このホ・ユル。昨年9月に開催された公開オーディションで倍率200倍を勝ち抜き、今回が本格的な芸能界デビューという。

芦田愛菜は『Mother』での熱演で「第65回 ザテレビジョンドラマアカデミー賞」などで新人賞を受賞し、“天才子役”として一躍ブレイクしたが、韓国でも彼女に引けを取らない “天才子役”が誕生するか、注目したいところだ。

今年はどんなドラマ&映画がリメイクされる?

ちなみに今年は『Mother』以外にも、韓国では日本作品のリメイクが続く。

現在予定されている作品は映画では『Love Letter』『人狼 JIN-ROH』『ゴールデンスランバー』『いま、会いにゆきます』、ドラマでは『リッチマン、プアウーマン』『空から降る一億の星』など。奥田英朗の小説『空中ブランコ』も映画化される。

(参考記事:【スクリーン・コリア】韓国で映画化された日本の原作小説・ドラマの“本当の評判”と成績表)

一方で、日本では3月からフジテレビNEXTライブ・プレミアムにて韓国ドラマ『記憶』のリメイク版が放送されるし、韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』の日本版『SUNNY 強い気持ち・強い愛』が年内に公開予定だという。

ますます深まる日韓のリメイク交流。まずは、今年一発目となる『Mother』の出来栄えに注目が集まるところだ。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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