不正物質の使用で出場停止はシャーザーが3人目。摘発した審判は3度とも同じ
4月20日、マックス・シャーザー(ニューヨーク・メッツ)は、10試合の出場停止と罰金を科された。前日の登板で不正物質を使用したというのが、理由だ。シャーザーは、汗とロジン(滑り止め)だと主張しているものの、処分に対する異議申し立てはせず、それにより、罰金は1万ドルから5000ドルに減額された。
不正物質の使用の有無については、2021年以降、どの投手もチェックを受けるようになった。違反しているとされたのは、2021年のヘクター・サンティアゴとケイレブ・スミス(現ピッツバーグ・パイレーツ)に続き、シャーザーが3人目。いずれの場合も、不正物質を「発見」した審判は、フィル・クッジィだ。
シャーザーに続く4人目が出てくることを期待するわけではないが、次に不正物質を見つけるのが誰なのかは、気になる。もっと端的に言うと、4度目もクッジィなのか、それとも、違う審判なのか、ということだ。
ちなみに、2021年以降、シャーザーとクッジィは、同じ試合に2度「出場」している。
その1度目、昨年5月8日のシチズンズ・バンク・パークでも、シャーザーはクッジィにチェックを受けていた可能性が高い。この試合で、シャーザーはマウンドと三塁側のダグアウトを行き来し、クッジィは三塁の塁審を務めていた。
一方、不正物質を使用していたとされる4月19日のドジャー・スタジアムで、シャーザーはマウンドと一塁側のダグアウトを往復。クッジィは一塁の塁審だった。
試合が始まった時点の気温は、昨年の5月8日が華氏52度(摂氏11.1度)、今年の4月19日は華氏68度(摂氏20.0度)。サンティエゴとスミスの試合は、華氏72度(摂氏22.2度)と華氏74度(摂氏23.3度)だ。
サンプル数としてはあまりにも少ないが、不正物質の摘発は、クッジィと気温がセットになっている可能性も考えられる。