ふたかみ文化センター1階にある二上山博物館がこの春、常設展示にデジタル案内が組み合わさった「ハイブリッド型」の展示にリニューアルされました。

この博物館は二上山の噴火により産み出されたサヌカイト、凝灰石、金剛砂に焦点を当て、旧石器時代から古墳時代の歴史を調査研究し、市民に公開しています。

旧石器時代の石に特化した、全国的にも珍しい博物館です。

今回のリニューアルで、実際の展示物を見学するだけでなく、デジタルを駆使した、より視覚的に体感できる施設に進化しました。

今まで近所にありながら、入ったことのなかった博物館でしたが、今回のリニューアルをきっかけに見学に行ってきました。

館内展示をARで案内してくれる

館内のほとんどすべての展示物の解説板のそばに「AR」マークが設置されています。

そこにスマホまたはタブレットをかざすと、展示に関する補足説明がビジュアルで見れるようになっています。

手持ちのスマホで見る場合は「COCOAR」というアプリをダウンロードする必要がありますが、バッテリーの減りがけっこう早いので、受付でタブレットを借りるほうがいいかもしれません。

3Dホログラムで石器やお寺の製造過程がわかる

「HOLOGRAM」のマークがある場所にARと同じくスマホやタブレットをかざすと、石器作りの過程や尼寺がどのように作られたのかが見れます。

プロジェクションマッピングシアターの迫力がすごい

今回もっともすごいと思ったのが、プロジェクションマッピングシアターです。

シアターに入ると、見学者はタイムマシンに乗って旧石器時代にタイムトラベルを始める…というストーリーで、当時のようすをプロジェクションマッピングで見れるようになっています。

これがなかなかの迫力で。

二上山の大噴火が臨場感たっぷりで体感できます。火砕流と激しい振動でタイムマシンのフロントガラスが割れそうになるという芸の細かさまで。正直怖く感じました。小さいお子さんだと泣いちゃう子もいるかも。

ここは、来館したらぜひ一度入って体験してほしいところです。

展示のレイアウトもリニューアル

私の子どもたちは皆、幼稚園や小学校の時に遠足や社会見学でこの博物館を見学した経験がありました。彼らに聞くと、館内には大きな象がいたと言います。

言われてみれば、おおきな象の展示ってこの博物館のシンボル的存在だったような。

どこに行ったんだろう？と思っていたら…。

いました。

まさかこんなところにいたとは。健在（？）でよかったです。

古文書の特別展開催中

この博物館は石の博物館ですが、特別展では香芝市の歴史を紐解くようなユニークな企画が行われることがあります。

2024年4月27日より開催されている春季スポット展「古文書み～つけた　‐いがいな場所から”歴史”はっけん‐」では、家の解体や修理などで襖をはがすと襖の裏張りから貴重な古文書が発見されることがあるそうです。そしてそこから当時の人々の暮らしぶりがわかることも。

始まったばかりの展示では、帳簿らしきものと算術の手習書のようなものが常設展示室に展示されていただけでしたが、収集がある程度進んでいると思われる7月ごろには特別展示室でも展示されるとのこと。

古文書って、読みなれてなくてもなんとなく「これって借用書かな」「家計簿かな」ぐらいにはわかるので、おもしろいかもしれませんよ。

勾玉を作ろう

ゴールデンウィークにはお子様向けのイベントも開催。

小学生以上のお子さんを対象に、木工用ボンドで作る「ぷにぷに勾玉をつくろう」というイベントも企画されています。

以上、博物館のリニューアル内容と春のスポット特別展とゴールデンウィークのイベントについてまとめて紹介しました。

これからの二上山博物館、石や象のほかにもいろんな学びや楽しみが見つかりそうですよ。

施設詳細