初回で決着がついたWBA/NABAウエルター級タイトルマッチ
1ラウンド、2分57秒で試合を決めたトレシャーン・ウィギンスは言った。
「こんなに早く試合を終わらせられるとは思わなかった。これまでにKO負けの無い強敵なので、こんな結果は予想もしていなかった。勝利を信じていたが、長丁場の仕事に備えていた。
タイトル獲得を狙っている。タイトル戦が決まらないなら、挑戦者決定戦に出たいね」
9度目のKO勝ちを飾ったニューヨーク在住のサウスポーは、33歳。2019年にペンシルベニア州スーパーライト級タイトルを獲得したが、その後2試合連続でドロー、そして黒星と低迷期に入った。
それでもリングにしがみつき、2021年8月14日以降、今回で5連勝、そのうちの3度がKO勝ち。まさに、ベテランの星となっている。
ドン・キングにチャンスを与えられたウィギンスは、今後、どんなリング生活を送るのか。
それにしても、今年の1月21日にフロリダ州マイアミでWBA/NABAゴールド・ヘビー級タイトルマッチを催し「ウクライナの自由と平和のために、私はこの試合を企画した」と豪語していたキングが、2023年も意気軒昂に仕事をやり続けた。
92歳にしてプロモーターを続けている点が驚きだ。やはりタフな男である。