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シーズン再開後の全日程を発表する一方で16選手のコロナ感染が判明したNBA 再中断の可能性も

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
シーズン再開を前に厳しい船出を強いられたNBAのアダム・シルバー・コミッショナー(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

【NBAがシーズン再開後の公式戦全日程を発表】

 7月30日からのシーズン再開を目指しているNBAが現地時間の6月26日、公式戦全日程を発表した。

 すでにシーズン実施方式が発表されている通り、シーズン再開後はすべての試合がウォルト・ディズニー・ワールド(WDW)の施設内で実施され、プレーオフ進出の可能性を残すs22チームが参加し、7月30日から8月14日までの16日間でそれぞれ8試合戦い、東西カンファレンスの上位8チームがプレーオフに進出する。

 八村塁選手が所属するウィザーズ、渡邊雄太選手が所属グリズリーズの日程は以下の通りだ(試合開始時間は米国東部時間)。シーズン再開後の日本人対決は実現しなかった。

 ●ウィザーズ

 7月31日(16時) サンズ

 8月2日(14時) ネッツ

 8月3日(16時) ペイサーズ

 8月5日(16時) シクサーズ

 8月7日(20時) ペリカンズ

 8月9日(12時30分) サンダー

 8月11日(21時) バックス

 8月13日(未定) セルティックス

 ●グリズリーズ

 7月31日(16時) トレイルブレイザーズ

 8月2日(16時) スパーズ

 8月3日(18時30分) ペリカンズ

 8月5日(14時30分) ジャズ

 8月7日(16時) サンダー

 8月9日(14時) ラプターズ

 8月11日(18時30分) セルティックス

 8月13日(未定) バックス

【16選手のコロナ感染者を発表】

 またNBAのアダム・シルバー・コミッショナーが電話会見を行い、各チーム施設で練習を再開する前に全選手のPCR検査を実施した結果、302選手中16人が新型コロナウイルス感染していたことを明らかにした。感染が確認された全選手は医師の許可が降りるまで自主隔離状態に置かれる。

 この結果を受けシルバー・コミッショナーは、当面は選手たちに毎日検査を実施する方針を打ち出したようだ。

 しかし残りシーズンが実施されるWDWがあるフロリダ州は、現在新型コロナウイルスの感染が急激に拡大しており、ニューヨーク州などの東部3州は、フロリダ州からの渡航者に対し2週間の隔離措置を実施することを発表している状況だ。

 当然のことながらチームがWDWに移動すれば、さらに感染者が広がる可能性がある。そうなればシーズン継続はかなり困難になってくることが予想される。電話会談に参加して米メディアによれば、シルバー・コミッショナーは以下のように現状を説明している。

 「リーグ内に新型コロナウイルスの感染が急激に拡大するようなことになれば、シーズンを中断する方向に向かうことになるかもしれない。

 だが我々はただサイドラインで座っている(この状況を見守り待機するという意味)わけにはいかない。我々は試合会場が他よりも安全であることを信じるしかない

 まさに綱渡り状態の船出となったNBA。彼らは無事にシーズン再開まで辿り着くことができるのだろうか。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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