台風１２号は先島諸島を直撃へ

最新の台風情報（気象庁発表）

タイトル画像をみても分かる通り、台風１２号は台風の眼を持つまでに発達し、先島諸島に近づきつつあります。

きょう１１日（日）午前６時現在、中心気圧９５０ｈＰａ、最大瞬間風速６０メートルの勢力となっていて、今後も同じくらいの勢力を維持しつつ、あす１２日（月）には石垣島や西表島を直撃するように北上する見込みです。

台風１２号は今後速度を落とし、時速１０キロ未満のノロノロ速度で北上するため、先島諸島での大荒れは丸２日程度続く見込みで、台風銀座の先島諸島と言えど、かなり手ごわい台風の襲来となりそうです。

最大瞬間風速は６０メートルに達する予想で、一部の住家が倒壊するおそれもある猛烈な風が吹くおそれがあり、風が強まる前に頑丈な建物の中に移動するとともに、屋内では窓から離れるなど暴風に厳重な警戒が必要です。また高波、高潮、大雨などにも十分に警戒してください。（気象庁発表情報）

ダブル熱帯低気圧の動向は？

台風１２号の他に、日本の南東海上にはダブル熱帯低気圧が発生中です。（天気図上で筆者がa及びbと付加）

この内、熱帯低気圧bは、今後台風の勢力に発達する計算が多いものの、日本のはるか東を北上する進路がほとんどで、日本に影響を及ぼすような計算は、今のところ、見受けられません。一方厄介なのは熱帯低気圧aの方で、こちらは週明けにかけて、日本の南海上に西進してくる予想です。

一部には台風となり北上する計算も

熱帯低気圧aのその後の動向は、まだかなり不確実性が大きいものの、気になるのは、台風と思われる勢力に発達し、北上を示唆する計算が少しづつ増えてきていることです。

参考までに上図は日本のアンサンブル予報の一部で、台風と思われる勢力に発達し、北上を示唆する計算を見たものです。日本のモデルではこのような計算はまだごく一部で、熱帯低気圧a自体も消滅し、湿った空気として終わりそうなものも多く見られますが、諸外国のモデルでは上図のように台風と思われる勢力に発達する計算が増えてきている印象です。

台風１２号は先島諸島を通過した後、まっすぐに北上し、本州付近へ転向してくる可能性はかなり小さいとみられますが、台風１２号が過ぎた後の熱帯低気圧aの動向に注意が必要かと思われます。