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【弘前市】りんごのお酒を飲み比べ シードルに囲まれる優雅な1日

いるへぼんコトバノデザイナー/いるへぼん雑貨店店主(弘前市)
りんごのお酒シードル

 日本一のりんご生産量を誇る青森県。2023年度も、実に6割強ものシェアを占めている、まさに「りんご県」なんです。青森県でも一番の収穫量を誇る弘前市は、「日本一のりんごのまち」と言えるでしょう。

 弘前市では、秋から冬にかけて様々なりんごイベントが続きます。そして、大人のりんご感謝祭とも言える「シードルフェス」が、この冬も開催が決まりました。


続々増える 多彩なシードル

 りんごの醸造酒・シードルを日本で最初に造ったのは、弘前市の吉井勇氏だとされています。現在、弘前れんが倉庫美術館となっている旧吉野倉庫こそが、日本のシードル発祥の地、なのです。そして2014年に、弘前市が「ハウスワイン・シードル特区」に認定されたことで、様々なクラフトシードルが醸造されています。市内の酒店でも、地元で造られている全てのシードルを並べるのは困難だと言われるほど、多彩なシードルが生産されているのです。

 メインとなる材料に、どの品種のりんごを使うかで味は大きく変わってきます。クラフトシードルでは、季節によってメインの品種を変えたり、食用には向かないりんごを使用するなど、様々な工夫がされており、飲み比べしてみると本当に同じ「シードル」なのかと驚かされるほどです。またラベルも個性的で、お洒落なもの、原料のりんごがわかるもの、こぎん柄のものなど、ワインのエチケットのようにコレクションしたくなりますよ。最近では、缶入りのシードルも少しずつ販売されてきていますが、見かけたことはありませんか?

シードルを楽しむイベント

2024年9月開催シードルピクニック会場
2024年9月開催シードルピクニック会場

 弘前市や近郊の市町村では、秋の収穫期になるとりんごに関するイベントも増えていきます。りんごは、フルーツとして生で食べるのはもちろん、ジュースやジャムなどの加工品でも、幅広い年代に好まれる果物です。しかし、シードルはお酒。大人しか飲むことができないためか、シードルをメインにしたイベントはまだまだ少なく、また知らない方も多いようです。

 毎年6月3日は「世界シードルデー」と定められていて、弘前市内でも複数の飲食店での飲み歩きイベントが少しずつ定着してきています。また、9月に開催される「ひろさきまちなかピクニック」では「シードルピクニック」という屋外での飲み比べが人気です。

2024年9月開催 シードルピクニックでの飲み比べ
2024年9月開催 シードルピクニックでの飲み比べ

 紙コップでのサービスですが、屋外で10酒類ほど飲み比べができるのは、なかなか贅沢な時間と言えます。

 そして、これから迎える冬。屋内の素敵な空間で催されるのが、大人のりんご収穫祭とも言える「シードルフェス」なのです。

りんごのお酒を飲み比べ シードルだらけの1日

2023年11月開催 シードルフェス会場
2023年11月開催 シードルフェス会場


 シードルフェスを主催する弘前シードル協会は、シードルの新しい楽しみ方を提案することで、より身近な飲料として興味を持ってもらい、りんご産地に住む方々にシードル文化が定着していくことを目指して活動しています。その一環として、弘前市を中心とした津軽地方の、趣ある歴史的建造物の中で、クラフトシードルやりんごを用いたブランデーなど、りんごのお酒の飲み比べや、ペアリングフードを体験してもらおうと企画したのが、シードルフェスです。

 2023年の会場は、旧弘前偕行社。落ち着いた空間でゆっくりとシードルを楽しみ、相席した方同士でオススメしあうなど、大人ならではの時間が楽しめるイベントでした。なんと170名以上のお客さまで賑わったのだそうです。

 2024年は、藤田記念庭園が舞台となります。

2024年シードルフェス会場 藤田記念庭園洋館
2024年シードルフェス会場 藤田記念庭園洋館

 借景式の庭園として、観光客にも人気ですが、その中にある大正10年に建てられた洋館が会場です。大広間やサンルームといった、大正ロマンの雰囲気漂う空間で、シードルの飲み比べを楽しめます。当日はピアノの生演奏も予定されていますし、時間帯で外の景色も変わってゆきますので、のんびりと楽しみたいですね。また今回は、シードルフェスをより楽しむためのワークショップもありますよ。

 シードルフェスでは当日券の販売もありますが、確実に参加したいなら前売り券の購入をオススメします。昨年、前売り券完売店舗が続出したので、今年も早めに確保したほうが良さそうです。

 シードルは一見ただのサイダーに見え、口当たりも優しいものが多いので、未成年者が誤って口にしてしまう可能性があります。お子さまといっしょに来場を考えている方は、充分配慮した上でご参加ください。また、飲酒を前提としていますので、自家用車でのご来場はお控えください。藤田記念庭園は、弘前市役所や市民会館にも近いので、バスも便利です。この時期は、冬に咲くさくらライトアップも始まっていますので、帰る頃にはそちらも見頃となりそうですよ。

 りんごの町で暮らしていても、意外と口にしていないシードル。まだ知らないあなた好みの1本を、シードルフェスで見つけてみませんか?

☆お酒は20歳になってから 法を守って楽しい時間を!

シードルフェス

開催日時:2024年12月14日(土) 13:00-20:00

大正浪漫喫茶室サンルームは17:00から利用可能

会 場 :藤田記念庭園 洋館

チケット:前売券 4,000円

     当日券 4,500円

(2ドリンク フード1プレート付)

シードルやりんごのお酒の他ソフトドリンクもご用意しています

アクセス:土手町循環バス「市役所前」

または、藤代・城北・岩木・相馬・西目屋方面行バス「市役所前公園入口」から徒歩5分

注意事項:当日の精算は現金のみです

追加のドリンクチケットは1杯500円

フードの追加は当日券を購入となります

☆その他変更や追加情報については

弘前シードル協会の公式インスタグラムをご確認ください

https://www.instagram.com/hirosaki.cidre.association/     

チケット販売店:(順不同・敬称略)

ハチドリ酒店 ・ ポム・マルシェ

kimori ・ パッケージプラザコバヤシ

前田酒類食品販売 ・ BRICK A-FACTORY

cafe&shopBRICK ・ りんごの家 ・ 弘前東栄ホテル

コトバノデザイナー/いるへぼん雑貨店店主(弘前市)

おおまかおおらかおおざっぱなO型道産子。縁もゆかりも思い入れも無い青森県で暮らす兼業主婦。コトバノデザイナーという謎の業務と、空想雑貨店店主という更に不思議な職業を生業としています。車社会青森県では非常に重要な自動車運転免許を持たず、ママチャリダーと称してあちこちへ駆け回りつつ、車を使わずに暮らしを楽しむ情報も発信中。英語より津軽弁が堪能です。青森県外出身者として、移住者の仲間づくり活動もしています。