積雪と寄せ雪　その違い

　降り積もる雪「積雪」は、降った雪がそのまま積もっているので、比較的軽く扱いやすい雪です。一方「寄せ雪」は、除雪車が道路上の雪を除ける時に道路沿いに置いていくもので、深く削っていることもあるため、とても重く固くなっています。弘前市の場合、公道にはほぼ除雪車が入りますから、両方の備えが必要です。マンションなど、共有スペースは除雪の必要が無いのであれば、車周りや物置前などのスペース用だけでも準備しておくと、ドカ雪の際には助かると思いますよ。

雪なし県出身者が驚く「スノーダンプ」

　こちらの写真、今時期のホームセンターではよく見かけると思います。こちらが「スノーダンプ」です。その名の通り、雪を運ぶことに特化した道具です。寄せ雪は重いので、このスノーダンプに入れて敷地内や近隣の雪置き場へ運びます。積雪が多い時にも、一気に運べるので便利です。昔は鉄製でしたが、現在は軽い素材が主流になってきました。

押すだけならお任せのプッシャー

　こちらの幅広のスコップは通称「プッシャー」です。まっすぐ前に押すだけなら、スノーダンプよりも手軽に使えます。自宅敷地内に雪置き場があったり、まっすぐ前に融雪溝があるなど、直線的な動きなら普通のスコップよりも量を運べます。とりあえず車を出すために、積雪をまっすぐ押しのけたい時などは、手早く除雪できる道具です。ただし、スコップの高さ以上の雪が入ると漏れ出してしまい、結局二度手間になりますので寄せ雪にはあまりオススメできません。

常備しておきたい手軽に使えるスコップたち

　寄せ雪は固いのでスノーダンプでは崩せないこともあります。そういう時は、こちらの写真真ん中のようなスコップを使って、崩しては載せるという作業が必要になります。勤務先の駐車場が屋外の時は、左のような小さめのものを車に載せておくと、退社時に雪に埋もれた車を出す時に役立ちます。このようなスコップは、ちょっとした雪寄せにも使いやすいので、玄関に備えておくと便利です。

　一番右の金属製のスコップは、押し固められた雪や、半端に溶けて凍ったところなどを割る時に使います。近年、冬なのに気温が上がって雨が降る日もあり、溶けた雪が氷点下で凍ってしまった時や、雪解け時期に手つかずで固まった雪を割る時に重宝します。ただこちら、重くて使い方を誤るとケガにつながるので、お子さんが使わないように注意が必要です。

地元のホームセンターで聞く　雪かき道具の売れ筋は？

　ホームセンターサンデー弘前樹木店では、今のシーズン雪かき道具は売れ筋なので、ほとんどが屋外スペースで販売されています。スノーダンプが並ぶ様子は、なかなか壮観ですね。販売スタッフさんに、雪かき道具の売れ筋の傾向などを教えていただきました。

「今くらいの時期は、まだ本格的な雪かきではないので、軽く雪を除けるようなスコップタイプがよく出ます。」

「年末近くなると除雪車も入るので、プッシャーなどでは対応できないということで、スノーダンプを買う方が増えていきます。」

「スノーダンプと言っても、持ち手の長さやスコップ部分の深さが様々なので、主に使うご本人が、実際に持ってもらって選んだ方がうまく使えると思いますよ。」

　スコップはヘッド(雪を入れる部分)が、どうしても傷んできます。最近は、柄の部分が外せるようになっていて、ヘッド部分を替えて使うことができます。ただ、間違えて買ってしまい、うまく接続できなかったという失敗談を、サンデー樹木店さまで話したところ

「ヘッドを替えるのにサイズなどが不安な時には店頭に持ち込み、スタッフに声を掛けてください、合う商品をご案内しますよ。」と教えてくださいました。これだと無駄な買い物をしなくて済むので安心ですね。

　雪の季節が長い弘前市。車を敷地から出すために、朝から雪かきが必要な場合もあり、冬は1時間早く起きるという方も多いです。使いやすい道具を揃えることで、少しでも雪かきが楽になると助かりますよね。

　今シーズン用の雪かき道具、今のうちに確認して、これからの本格的な降雪に備えておきませんか。