土浦で竹岡式ラーメンが楽しめるお店として以前に紹介した桜ヶ丘町の「大葉商店」に新しいメニューが登場したと伺い、再度取材にお邪魔してきました！

「竹岡式ラーメン」ののぼりが目印の濃厚ラーメンの店

「大葉商店」は、土浦駅からは車で約7分。小松坂下の信号を荒川沖方面へ向かって走り、土浦消防署のある十字路を右へ。そこから1分ほどすると「竹岡式ラーメン」というのぼりが右側に見えてきます。

「大葉商店」は、土浦市では現在のところ唯一となる竹岡式ラーメンが味わえるお店。

具材のチャーシューと薬味の玉ねぎ、乾麺を用いるのが竹岡式ですが、「大葉商店」は乾麺ではなく生麺を用いているのが特徴的です。また、店主の大竹さんの手作りによる穂先メンマがたっぷりと乗っていることでも人気を集めています。

2022年9月限定のメニューが定番に！

「大葉商店」といえば、竹岡式ラーメンなわけですが、実は昨年末より人気を二分するレギュラーメニューが登場しました。2022年9月の限定メニューとして提供していた「背脂醤油ラーメン」（850円）です。

上の写真は従来の食券機。竹岡式の濃厚正油ラーメンが看板メニューなのが見て分かります。

2023年1月現在の食券機がこちら。竹岡式ラーメンの人気は健在ですが、肩を並べるように背脂ラーメンの醤油味・味噌味が台頭してきています。

「竹岡式ラーメンは具材のボリュームこそありますが、味のベースは比較的あっさりしているんです。もっとがつんと食べたいというお客様の声に応えたいと、お試しで背脂ラーメンを提供したら、今一度食べたいという声をたくさんいただいて定番化することにしたんです」と、店主の大竹宏史（おおたけひろし）さん。

手にする網で白い背脂を「チャッチャッ」と振る姿にはすでにこなれた感があって、注文を受けて何杯もの背脂ラーメンを作ってきた経験を物語っています。

太めの麺に背脂が絡んで食べ応え十分！

「お待たせしましたー」と目の前に運ばれてきたのは、背脂醤油ラーメン。深めのラーメン鉢の上には、たっぷりのほうれん草と長ネギ、チャーシューがトッピングされていますが、見た目にはそこまでの背脂感はなさそうです。

麺をすくい上げた瞬間に、背脂感が一気に現われました。太めの麺にまんべんなく背脂が絡んでいます。麺に絡みつく背脂の見た目に少々たじろぎながらも実食してみると、あれ？脂っぽさがほとんどなく、まろやかで食べやすい印象です。もちもちとした麺の食感もよく、腹持ちもばっちり。

続いてスープです。レンゲですくうと、スープに背脂が溶け込んでいるのがよく分かります。ひと口飲んでみると、口の中に脂の旨みが広がりつつも、スープ自体はあっさり味に仕上がっているのでひと口、もうひと口と食が進みます。

「大葉商店＝チャーシュー」という方程式が成立するほどチャーシューが有名ですが、背脂ラーメンにも期待を裏切らずに厚みのあるチャーシューがトッピングされています。

「背脂系ラーメンはスープや麺にパンチがあるので、チャーシューの味付けは極力シンプルにしています」（大竹さん）。

1杯の背脂系ラーメンに分厚いチャーシューが1枚トッピングされていますが、トッピングで追加も可能です。

背脂醤油ラーメンとニンニクは相性抜群です。マイルドな味わいの中にニンニクのコクが引き立ち、格別の味わいへと昇華します。ニンニクのトッピングは無料サービスなので、その日の予定なども考慮しながら、試せる方はぜひ。

冬は背脂味噌ラーメンもおすすめ！

背脂ラーメンは醤油味のほかに味噌味（850円）もあります。全国的に背脂ラーメンが人気を集めていますが、味噌味の背脂ラーメンは実はそう多くはありません。人気でいうと醤油が圧倒的なのですが、寒さが厳しくなる冬のこの時期は味噌味の注文が増えているといいます。

とろんとした口ざわりがよく、醤油ラーメンよりもガツンとした感があります。ニンニクのトッピングとの相性もよく、ぽかぽかと体が温まるようです。

私のおすすめは、まずは醤油味を食してみて背脂ラーメンの魅力を知り、次回訪れたときにガツンとした味わいの味噌を試す食べ方です。

「背脂ラーメンって脂っぽそう」と食べるのに二の足を踏んでいましたが、そのイメージを払拭してくれるおいしさでした。

あっさり以上こってり未満といったところで、ほどよいガツンと感を求める人におすすめのメニューです。