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間も無くゴング! 新年ヘビー級決戦

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(C)Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 FOXによって元旦に組まれたPPVファイト、ルイス・オルティス(42)vs.チャールズ・マーティン(35)のIBFヘビー級タイトル挑戦者決定戦のゴングまで、半日となった。

(C)Ryan Hafey/Premier Boxing Champions
(C)Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 32勝(27KO)2敗のオルティスはIBF10位、28勝(25KO)2敗1分けのマーティンは同2位にランクされている。前日計量でオルティスは243.5パウンド、マーティンは246.25パウンドで秤に上がった。

 試合2日前に行われた最終記者会見における両者の言葉をお伝えしよう。

 (C)Ryan Hafey/Premier Boxing Champions
(C)Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 "キングコング"なるニックネームを持ち、キューバ代表として北京五輪に出場したオルティスは言った。

 「この試合を実現させてくれた我がチームに感謝する。ファンが喜ぶ素晴らしいショーをお見せするよ。

 誰かが俺をKOするって言う度に微笑み、笑い飛ばしてきた。皆、そんなことを言うんだよ。マーティンが俺をノックアウトする!と発言したことについては、光栄に感じる。互いに憎悪を覚えながら戦えるからな。ただ、勝者となるのは、この俺さ。

 (C)Ryan Hafey/Premier Boxing Champions
(C)Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 今回のファイトと同じ場所でプロデビューしたことを誇りに思っている。この試合に向けてマーティンも周到な準備をしただろう。何たって俺は適応力が高い、難しいファイターだからな。俺はいつだってベストを尽くしてきた。

 1月1日の試合は本当に重要だ。100%の状態でリングに上がるよ。世界ヘビー級タイトルを獲得する準備は万全なんだ」

(C)Ryan Hafey/Premier Boxing Champions
(C)Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 一方、初防衛戦に失敗しながらも一度はIBFヘビー級王座に就いたマーティンは次のように話した。

 「物凄くワクワクしている。この機会を得られたこと、また、ファイトが放送されることに関しても嬉しく感じている。

 ジムでハードな練習を重ねて準備してきた。俺の腕が試合の行方を語るだろうよ。自然にね。

 ヘビー級でサウスポー同士の戦いってのは、そうそうお目に掛れるもんじゃない。いい試合になると思うぜ。俺がヤツをKOするから、最終ラウンドまでは進まないよ。

 (C)Ryan Hafey/Premier Boxing Champions
(C)Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 王座から転落し、自分は今、再起ロードを進んでいる。マニー・ロブレス(トレーナー)との相性はバッチリだ。人々には試合のリングしか映らない。その裏で行われていることなんて目に入らないものさ。でも、今回の試合に向け最高の仕上がりだ。もう一度、世界戦をやるためにも、俺は生き残らねばならないんだ」

(C)Ryan Hafey/Premier Boxing Champions
(C)Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 ヘビー級世界ランカー同士の潰し合い。新年早々、笑うのはどちらか。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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