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NY原油28日:米原油在庫減少、ドル高一服を受けて小反発

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

NY原油28日:米原油在庫減少、ドル高一服を受けて小反発

NYMEX原油7月限 前日比0.17ドル高

始値 57.63ドル

高値 58.04ドル

安値 56.51ドル

終値 57.68ドル

米原油在庫の減少を受けて、小反発した。

米エネルギー情報局(EIA)発表の原油在庫は、前週比-280.2万バレルの4億7,936.3万バレルとなっている。米製油所向け原油需要が上振れする中、在庫の取り崩しが促されている。米産油量がほぼ横ばい推移になっていることもあり、概ね季節トレンドに沿う形で在庫の取り崩しが促されている。特にサプライズとなるような数値ではないが、本日は為替市場でドル高圧力が一服したこともあり、ショートカバー優勢の展開になっている。

一方、サウジアラビア系メディアは、当局者の発言としてサウジが石油輸出国機構(OPEC)総会での減産を支持しないスタンスを示したと報じている。OPEC非加盟国が協力して減産しない場合には、OPECのみで減産を行うことはないとの従来スタンスが繰り返されている。昨年11月の前回総会とは違い、今回はベネズエラやイランなども減産を強硬に主張することはなく、生産政策の変更は行われない可能性が高くなっている。

本日はドル高一服の影響もあってややショートカバーが優勢になったが、このままドル高傾向が維持されること前提にすれば、戻り売り優勢の地合が崩れることはないだろう。季節要因から米国内在庫の取り崩しが促され易いが、OPECの大量供給で国際需給バランスは緩んでいる以上、需給要因で買い進むのは困難だろう。ドルが急落前の高値水準を回復すれば、50ドル台割れを試すことも十分に可能な相場環境と評価している。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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