世の中「モンブラン」が一大ブームとなっていますが、皆さんはどこのお店のモンブランがお好きですか？幾つものお店を食べ歩いた方もいらっしゃるかと思いますが、今日はちょっと高級なモンブランをこちらでご紹介です。

「和栗モンブラン専門店くり松」。ここが他のお店とちょっと違うのは、最高級の丹波栗を使ったモンブランが食べられるということ。1日限定30食限定という「-松- 丹波モンブラン」￥2,600 (税込)は、希少な丹波栗のみで作られた究極のお品なんです。

五味一体 (旨味、甘味、塩味、苦味、酸味) を感じることができる「-松- 丹波モンブラン」は、モンブランのフルコースという風に表現されています。ここでは食後のおまけ的なスイーツではなく、しっかりとしたメインとして堂々と君臨してるようです。

メニューを最初に見たとき、少々高めのお値段設定かな？とも思ったのですが、納得する理由として丹波栗の希少性と、お味、そしてお店で頂く時のパフォーマンスがありました。まず着席したテーブルに並べられていたのはどう見ても、スイーツを頂くという簡易的なカトラリーセットではありません。

表現されていた通り「フルコース」のお料理を頂くような雰囲気に驚きました。そこにまず登場するのが「茶葉」なのですが、専用のアタッシュケースに入れられた茶葉が運んで来られるんです。

そして目の前で、パティシエの手によって土台が一から作り上げられていきます。お皿にメレンゲ、クッキー、バニラムースが重ねられ、最後に乗せたカスタードクリームをブリュレすると、香ばしい香りがお部屋いっぱいに広がりました。

そして遂にメインの「モンブラン」が現れる瞬間がやってきました。繊細な"1.2mm"の生搾りのモンブランが目の前で、土台の上に乗り美しく重なり合っていきます。

こういった一連のパフォーマンスをちょっとしたショーのように楽しむことができるのですが、じっと見ているうちに食べるまでの気分は否が応でも高揚していきます。まさに、高級モンブランを頂くために演出された時間です。

目の前に置かれたモンブランは、凄い存在感。金箔が乗ったモンブランの上から、そっとナイフを入れていきます。フワッとした感覚が手に伝わったかと思うと、下の方まで切るとサクッとした感覚や音もやってきました。ここからどんどん、五感が研ぎ澄まされていきます。

フォークに乗せてひと口頬張ると、最初にフワッと食感がきて香りが鼻腔いっぱいに広がります。とても上品な和栗の香りで、甘味も優しくて癒されるようなお味です。

一瞬感じるカリッと食感がブリュレの香ばしさを引き連れてやってきては、そこに絡まるトロッとした濃厚カスタードクリームや、ミルク感たっぷりのバニラムースが味をまろやかに主張します。サクッとしたメレンゲの食感も混じり、クッキーのほんの少しの塩味が全体の味を引き締めてくれるかのようです。

小さなひと口の中にこれだけ沢山の食感や味が複雑に混じっていながら、それがまとまり良く一体感を持った味となっている…こんなスイーツは正直あまり経験したことがありません。目をつぶって味に集中したり、切るときの触感までも楽しめたりと、ここまで五感を開かせてしまうなんて凄いかも。

花茶は中国茶ならではの味わいで、ほのかな苦味とお花の香りが心を満たします。これが日本茶だと和菓子を食べている気分になりそうですが、花茶と頂くことでオリエンタルな雰囲気の味を楽しめるんです。

店頭では、モンブランソフトのテイクアウトもやっています。こちらも和栗を使ったもので、濃厚ソフトに和栗や、抹茶のモンブランクリームなどがトッピングされています。手軽に食べられるとは言え、抹茶の味も柔らかな甘みの大人味で、食べ応えも充分でした。

お祝いや記念日に来られる方も多いようですよ、確かにここで「-松- 丹波モンブラン」を味わったならきっと記憶に残るだろうと思います。日本の秋の味覚を満喫したいあなたへ。和栗モンブラン専門店の味を、是非一度お試しあれ。

和栗モンブラン専門店くり松　神戸本店