【子どもの教育に悩む】これからの時代に重宝される能力とは?
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近年、日本でも学力ではない『非認知能力』を伸ばす取り組みを行なっている学校やサービスなどが注目されています。一方で、日本の受験ではまだまだ「学力」や「成績」による選別が行われているのは事実でしょう。では、これからの時代に重宝されるのはどんな能力か考えてみましょう。
学習到達度テストから見る、高校までに伸ばしたい能力とは?
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OECD(経済協力開発機構)は、義務教育修了段階の15歳児を対象に、2000年から3年ごとに、読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野で生徒の学習到達度調査(PISA)というものを実施しています。この調査は世界的に行われており、2018年は日本をはじめ37か国が対象となりました。2018年の調査では、読解力が中心分野として扱われました。
この調査で、日本は数学的リテラシー及び科学的リテラシーは、世界トップレベルに位置しています。読解力は、平均より高得点のグループに位置しますが、前回より平均得点・順位が統計的に有意に低下していました。日本は、情報通信技術の利用が学校の授業での利用時間が短く、学校外では多様な用途で利用しているものの、チャットやゲームに偏っている傾向があるとも分析されています。
2018年の調査で中心分野として扱われている点からも、『読解力』を伸ばす取り組みが、小中学校における教育では重視されていると考えられます。読解力の問題では、テキストの質と信ぴょう性を評価する問題などがあります。また、自由記述形式の問題においては、自分の考えを他者に伝わるよう根拠を示して説明することが求められます。
これらの問題は、インターネット上に溢れる情報から、正しい情報か判断する力が重要視されているように思います。また、グローバルかつ多様な社会において、自分の考えを、根拠を示して説明することも必要とされているのではないでしょうか。
VUCA時代に必要な能力とは?
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現代社会を表すワードとして、VUCAという言葉をご存知でしょうか。Volative (変動) Uncertain (不確実) Complex (複雑) Ambigious (曖昧) の頭文字をとったもので、『予測不能である』ということ。資本主義が進み、次々と新しいサービスが生まれ、ニーズも多様化し、変化の早い時代です。
そういった予測不能な時代に求められるのは、『俊敏性』や『創造力』といえるでしょう。また、変化も早く競合も多いことから、スピーディーな決断力や行動にうつす実行力も求められるでしょう。
会社や社会のグローバル化やAIの導入で、今まで感覚で行なっていたものを、数値などで可視化できる人、人々の行動などをデータで分析できる人、円滑なコミュニケーションがとれる人といった『数学能力』『データ分析力』『言語能力』に長けている人材は今後も必要とされることでしょう。
働きかたが多様化するなかで、今後重宝される人材とは?
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大学を卒業し、新卒で入社した会社を定年まで勤めるという働きかたから、転職は当たり前、会社に雇用されるのではなく、個人事業主として自分でビジネスを始めたり、社会に貢献する人が今後も増えていくと考えられます。決断力、プロデュース力、マーケティングなど多岐にわたる知識や能力が必要とされますが、スタートアップにおいて、挑戦と失敗を多く経験することがカギとなるのではないでしょうか。
実際に、アマゾンやマイクロソフトなどの成長し続けるハイテク企業は、その成長を管理する経営に詳しい人材を数多く必要としています。なかでも、ビジネスの現場で必要な『問題解決力』は今後も重宝されるといえるでしょう。
経営学の権威ともいえるアメリカの名門ハーバードビジネススクールでは、問題解決力を伸ばす取り組みとして、授業は基本的にはケースメソッドを採用しています。ケースメソッドとは、実際に企業などで起こった事例の解決策を討論します。討論することで、恐れず意見を主張することはもちろん、多様な意見から解決策を見つける術が身につくからです。
さいごに
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ビジネスシーンで重宝される問題解決力は、私たちの関わりかたひとつで伸ばすことができます。失敗を恐れず、何事にも挑戦できるよう見守る。答えのないことに、自分なりの答えを考えさせてみることがその一歩となるでしょう。
読解力を伸ばすために読書を習慣づけるのもいいですが、本人に読みたい気持ちがないとそれも難しいでしょう。例えば、お子さんが好きな歌やアニメについて、何をテーマにしたものか尋ねてみたり、作者が伝えたいことを探ってみたりといった興味にあったアプローチをすることが大切です。
参考:OECD 生徒の学習到達度調査2018年調査(PISA2018)のポイント、文部科学省・国立教育政策研究所(令和元年)