来週はまた台風が近づく可能性も?
フィリピンの東には低圧部
3連休に沖縄や九州などへ大きな被害をもたらした台風17号の位相も遠ざかり、日本付近は平穏な状態を取り戻している感じです。
今年これまでに発生した台風は17個で、このうち10個が日本へ接近し、4個が上陸しています。
これは9月までの平年値(18.4個発生、10.0個接近、2.4個上陸)とほぼ同じ程度ですが、上陸数に関してはやや多いという事が言えそうです。
きょう午前9時の実況天気図をみると、フィリピンの東海上にLマークがありますが、これは低圧部と呼ばれ、周囲よりも気圧は低いものの、循環が弱くて、中心が特定できないところ。
ただ低圧部からは、やがて熱帯低気圧や台風が生まれることも多いため、低圧部に注目することはとても重要なことではありますが、今ある低圧部に関しては今後あまり発達することはない予想となっています。
ところがタイトル画像をみると、この低圧部の東、日本のはるか南東の海上に気になる雲が発生しています(赤丸の中)。
積乱雲の塊で雲頂高度も上昇
この雲を高分解能雲情報でみてみると、雲形は赤色のCbが多くを占めており、これは活発な雨雲の集団である積乱雲の塊です。
雲頂高度をみても16km以上に達しているものもあり、非常に活発な積乱雲の集団ととらえることが出来ます。
きょう午前9時の気象庁の解析ではまだこの雲に対して低圧部や熱帯低気圧が発生しているという情報はありませんが、この雲域を発達させながら日本付近へ向かわせる計算もあり、今後注意が必要となるかもしれません。
ECMWF(ヨーロッパ中期予報センター)の予想
参考までにECMWF(ヨーロッパ中期予報センター)の発表では上図のような予想となっています。
位置関係では、上述の雲域辺りで次第に低気圧(熱帯擾乱)が顕在化し、発達しながら日本の南を北西進し、来週の週明けに沖縄近海に到達したあと北東へ転向し、来週の半ばに本州付近へ進むような計算となっています。
これはあくまでもECMWFの計算で日々変わることも多々あるため、まだまだ不確実な状況ではありますが、今後の最新情報にご注意下さい。