ウクライナ軍、イギリス政府提供のストーマー装甲車でロシアの監視ドローン「Orlan-10」爆破
2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ロシア軍によるウクライナへの攻撃やウクライナ軍によるロシア軍侵攻阻止のために、攻撃用の軍事ドローンが多く活用されている。また民生用ドローンも監視・偵察のために両軍によって多く使用されている。そして両軍でドローンの撃墜が繰り返されている。
イギリス政府は2022年6月にウクライナ政府に10億ポンド(約1660億円)の追加軍事支援を行うことを発表し、総額23億ポンド(約3800億円)の軍事支援を行っている。ストーマー装甲車以外にもドローンや地対空ミサイルなども提供されている。
ロシア軍は主にロシア製の偵察ドローン「Orlan-10」で上空からウクライナの監視・偵察を行っている。またロシア製の攻撃ドローン「KUB-BLA」や「ZALA KYB」で攻撃を行っている。
ドローンは攻撃用も監視用も探知したらすぐに迎撃して破壊してしまうか、機能停止する必要がある。上空のドローンを迎撃するのは、電波を妨害(ジャミング)してドローンの機能を停止させるいわゆる"ソフトキル(soft kill)"と、対空機関砲のように上空のドローンを爆破させる、いわゆる"ハードキル(hard kill)"がある。
特に偵察ドローンは探知されやすく、すぐに迎撃しなくてはならない。偵察ドローンは攻撃をしてこないから迎撃しなくても良いということは絶対にない。偵察ドローンに自軍の居場所を察知されてしまったら、その場所にめがけて大量のミサイルを撃ち込まれてしまい大きな被害を招きかねないので、偵察ドローンを検知したら、すぐに迎撃して爆破したり機能停止したりする必要がある。このようなストーマー装甲車もすぐに攻撃の標的にされてしまう。装甲車のような大きな戦車は破壊されると軍へのダメージも大きい。
装甲車や対空ミサイルなどで偵察ドローンを壊滅させるのはコストがかなりかかるのでコストパフォーマンスが悪く見えるかもしれない。だが中途半端な破壊でドローンに搭載されている部品を回収されて再利用されてしまうよりも効果的である。両軍にとって命にかかわるので偵察ドローンこそ、すぐに爆破する必要がある。
上空のドローンやミサイル撃破のためにも装甲車や地対空ミサイルは重要な兵器である。そして、そのような装甲車や地対空ミサイルは攻撃の標的になりやすく、検知されるとすぐに攻撃されてしまうので、何台でも必要である。
▼ウクライナ軍ではロシア製の地対空ミサイルでもロシアの偵察ドローンを迎撃している。