【富田林市】癒されるのどかな田んぼと芸術作品の数々。嬉のかかしフェスティバル初日の模様をご紹介。
秋の収穫も終わり、新米が市場に出回っている季節。お米の収穫を前に、稲を狙う鳥獣が入ってこないように、昔からの知恵として、田んぼには案山子(かかし)という人形を立てて防いできました。
しかし、この鳥獣の排除を目的とした案山子が、最近は芸術作品のようにクローズアップされるようになりました。案山子フェスティバルが全国各地で行われています。
富田林市でも彼方上(おちかたかみ)の嬉(うれし)地域で、11月5、6日の2日間、3年ぶりにかかしフェスティバルを開催すると聞きました。そこでどんなものか、初日だった昨日5日に見てきました。
嬉地域の最寄り駅は近鉄長野線汐ノ宮駅。現在上セブン号が実証運行中の場所の近くです。
嬉の集落を河内長野方面に続く道を歩いていると、早くも石川河川敷近くでテントの列が見えてきました。
フェスティバル会場の手前に腰神神社があります。上セブン号を使えばこの神社の前まで行けます。
こちらはかかしフェスティバルの幟です。
ここでかかしフェスティバルを少しおさらいすると、彼方7町会が主催しているイベントで、今年は3年ぶり5回目の開催とのこと。例年11月第一土日に開催するそうです。
腰神神社から、さらに南方向に歩くと、スタッフの人が立っていて会場のある右に曲がるように促されます。
すでに交差点のところに案山子がいました。お化けや妖怪のように見えるので、ハロウィンの余韻が残っているようです。
このかかしは青山台と書いてありました。山の中腹にある住宅地ですね。
案内看板ひとつを見ても、町の人々が手作りでやっているお祭りなんだとわかります。
会場に向かいます。ここは農道で、普段はあまり通ることのない道です。
少しずつ会場に近づいてきました。
さっそくこちらに案山子が立っていますね。そういえばこの案山子を以前どこかで見ました。
以前富田林市役所の入り口にあった案山子です。このようにかかしフェスティバルの告知をしていました。
ちなみに案山子のモデルになった人、とても有名な人のようですが、あえてここでは触れません。
会場は石川の川の流れに面したところにあるので、街道からは結構な距離があります。
車の乗り入れはできませんので、のどかな田園地帯を散歩しながら歩くしかありませんが、昨日は天気も良くとても心地よかったです。
あらかじめ案山子の芸術作品が並ぶことは知っていました。予想通り個性豊かな案山子が並んでいます。
会場に到着しました。いろんな案山子が立っていますが、その中に案山子ではないものが写っています。あれはJA大阪南のキャラクター、みなみちゃんのようですね。
と思えば、とっぴーも視察に来ていました。
さて、案山子を見ていきましょう。現実にありそうな農家さんの家族みたいですね。
右はゴルファとわかりますが、左は何かと思えば嬉のアンパンマンなのだそうです。
こちらは伏見堂町会。金太郎と思われます。
そのほかにもいろんな個性豊かな案山子が並んでいますね。いちばん手前の案山子は夜中にラーメンを食べている案山子ですが、意外にこれを田んぼに置いたらリアリティがあって、鳥獣の中でも頭の良いとされるカラスも騙されるかもとか思いました。
ところで案山子を見ながら、お気に入りのものがあるかと思いますが、このように好きな案山子を3つ選んで投票できるようになっています。
このような投票用紙です。出来栄えとか完成度ではなく、あくまで主観で好きな案山子が選べます。集計すると参加者の好みの傾向がわかりますね。
投票はもちろん無料ですが、それだけではありません。投票すると好きな缶ジュースや缶コーヒーが貰えます。これはぜひ投票しないといけませんね。
案山子を見るのを続けましょう。田んぼにスーツ姿のビジネスマンというのは、少し風刺が効いているようですね。
こちらも田んぼにいる人というよりも、町中にいそうな人たちを案山子にしています。
また幼稚園児も参加しています。川西幼稚園の4・5歳児が作った案山子。
一瞬実際に休んでいる人がいるのかと錯覚しました。
かかしフェスティバルを端まで見ると気になる花を見つけました。コスモスのようです。これはかかしフェスティバルとは直接関係ありませんが少し寄り道します。
嬉農空間管理地実習田とあります。嬉農空間とは「嬉農空間づくり協議会」を設立し、地域ぐるみで農空間を守り育てる取り組みをしている団体です。
調べると、かかしフェスティバルとも関係があるようで、嬉地域を超一流の田舎町にすることを目指しているそうです。
さてコスモスの前に来ました。
コスモスが咲いている風景は、嬉の田園地帯と全然違和感がありません。
石川の方も見てみましょう。河内長野方面から流れる石川の流れも本当にきれいです。ここで案山子フェスティバルの方に戻りましょう。
かかしフェスティバルでは、案山子以外の展示もあります。
こちらは横山地区を立体的に再現したもの。石川が谷になっていて、そこから段々畑のように標高が上がっているさまが手に取るようにわかります。
こうやって見ると、願昭寺は結構高いところにあるのがわかりますね。
こちらでは似顔絵を書いてくれるようです。
ここは、ワークショップが行われていました。クリスタルストーンサンドでいろいろやっているようです。
また野菜の販売もありました。冬瓜が、大きくて重いのに200円。思わず買ってしまいました。
振り返ると蕪(かぶ)?の案山子がたっていました。
全部は紹介しきれませんが、本当にいろいろありますね。中には本来の案山子とは敵対関係にありそうな、鳥の案山子までありました。
かかしのキャサリン、凄いインパクトです。
さて、案山子フェスティバルに来たのはちょうどお昼でしたので何か食べようと思っていたら、フードのブースもありました。こちらは台湾の方による粽(ちまき)と、どんぶり。
また栗おこわも販売しています。
さらにたこ焼き、焼きそばといった定番のフードもあります。いまやさんは、大阪南医療センターの近くにあるお店のようです。
服や雑貨などの販売もあります。案山子がメインですが、フェスティバルはマルシェのようになっているんですね。
また行政書士さんの無料相談コーナーもありました。
ところでトイレですが、街道側から入って右側の端に簡易トイレのボックスが並んでいました。
この画像の道をまっすぐ歩けばあります。
地元嬉町会の案山子。目が飛び出ています。
ロボットの案山子がありました。このロボットにAI機能を入れれば、頭の良いカラスが相手でもその上を考えて排除してくれそう。まるで未来の案山子のようですね。
せっかくなので、動画も撮ってみました。ただBGMが著作権侵害になる可能性があるので、音は消しています。
案山子の道の周りの田んぼは、収穫も終わり今は特に使われていないので自由にシートを敷くことも出来るようです。実際に、大きなシートが敷かれていて自由に使ってくださいとのアナウンスもありました。
さて、先ほどの台湾の丼(ルーローハンと玉子焼きのセット)(650円)を買いました。このほか粽(1個:350円)と、パクチーの苗(200円)も手に入れました。
もうひとつたこ焼き(10個:450円)も買って食べました。
持参したシートの上で食べたのですが、食後に少し横になりました。刈り取られた直後の稲わら、天気も良く乾燥していたので柔らかく、本当に心地よかったです。
食事が終わったのですが、13時からステージが始まるようです。
また裏の田んぼでは、凧あげをしている姿もみえます。この風景もいいですね。
赤い凧が、白い雲と青い空を背景に、心地よく空を泳ぐように飛んでいるようです。
こちらも空を泳ぐように飛んでいるようですが、案山子です。
さてステージが始まりました。金剛のフラダンス教室の方々のショーです。
このように案山子フェスティバルではステージもあります。ところで今日は6日はステージはひとつしか演目が無いそうです。そのため、代わりにギターや太鼓を持ってきて自由に演奏が出来るとのこと。アコースティックの楽器でということでした。
音楽の腕前をみんなの前で披露したい人は、今日は楽器を握りしめて、ぜひ嬉まで行ってみましょう。
嬉地区は富田林市ですが、この雰囲気は、のどかな田園地帯で行われる秋の村祭りという感じですね。
ステージはまだ続いているようですが、この辺りで引き上げます。富田林かかしフェスティバルは本日11月6日も9時から16時まで開催されます。
画像の見た目では、都会から車で何時間もかけて行けるような田園地帯に見えますが、実際には大阪の中心部、阿部野橋駅から直通運転している近鉄電車の駅、汐ノ宮駅から徒歩20分で行けます。
今はいろんなところでいろんなイベントが行われていますが、かかしフェスティバルは本当にのんびりゆるく温かい雰囲気。個性的な案山子とのどかな風景に癒されました。
富田林かかしフェスティバル
住所:大阪府富田林市嬉
アクセス:近鉄汐ノ宮駅から徒歩20分弱
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