身近な人が「繊細さん」だった場合の接し方とは?【HSPの特性と対応策】
こんにちは、精神科医のしょうです!
家族や友人、職場など身近な人にHSPの特徴を持っている人はいませんか?
SNSやテレビ、雑誌などで「HSP」という言葉を一度でも目にしたことがある人は多いと思います。
繊細な人、過敏な人、敏感な人という意味を持ち「繊細さん」とも呼ばれています。
とても感受性が高く、傷つきやすい性質を持っているため、社会活動の場や人間関係に悩みを抱えているHSPさんが沢山います。
そんなHSPさんが身近にいた場合、どのように接すれば良いのでしょうか。
コミュニケーションの取り方やHSPさん自身ができる対応策も紹介しますので、ぜひご覧くださいね。
HSPの人が抱える心の問題
HSPさんは日常生活において、さまざまな心の問題を抱えています。
- 自分自身に課すハードルが高い
- 社会活動や団体行動が苦手
- 転職が多く仕事が長続きしない
- 心が疲弊して生きにくさを感じる
- 自己肯定感が低いため自信がない
- 環境の変化や他人の感情に左右される
- 音や光などの外的刺激に敏感
上記はほんの一例ですが、挙げてみただけでもHSPさんが普段の生活でつらい思いをしていることが分かるかと思います。
非HSPの人にとっては些細なことでも、過敏なHSPさんは言葉一つで傷付いたり悲しい思いをすることが多いのです。
身近な人がHSPだった場合の対応
HSPの特徴を知り理解を示す
身近な人がHSPだった場合、どう接すれば良いのか戸惑ってしまう人も少なくないでしょう。
まずは、HSPの特徴を知った上で積極的に理解を示すことが大切になります。
HSPさんは、自分の心の悩みをなかなか他者に打ち明けることができません。
「相手に嫌われたくない、できない自分をさらけ出すのが怖い」という気持ちの表れから心を閉ざしてしまうのです。
また、HSPであることを分かってもらえない孤独感を強く感じている場合があります。
本やインターネットで知識を得たりHSPさん自身にどういう場面が不得意なのかを聞いて、まずはあなたが一番の理解者になってあげましょう。
静かに見守り陰からサポートする
HSPさんは他の人よりも刺激を受けやすいため、常に心身が疲れている状態です。
一人の空間でゆったりすることや一時的に他者との関わりを遮断することで疲労を癒し、回復しようとしています。
疲れているときはそっとして、なるべくHSPさんと関わることを避けましょう。
しかし、放置してほったらかして良いというわけではありません。
適切な距離を取りながらも、HSPさんへの関心や注意を向けてあげることが必要です。
HSPさんひとりの力ではどうにもならない時には、優しく声をかけてサポートしてあげて下さいね。
HSPさんに適切な環境を与える
HSPさんは社会活動や人間関係の構築に苦手意識を持っていますが、自分に合った良好な環境であれば高い能力を発揮できます。
- 感受性が豊かなためクリエイティブ能力が高い
- 一つの物事に対し深く思考できる
- 細かいところにまで目が行き届く
- こつこつと努力し丁寧な仕事ができる
- 思いやりが強く気配りができる
- 危機管理能力が高い
上記のようにHSPさんが持つ特徴を上手く活かせるようなポジションを与えることが、周囲にとってもHSPさんにとっても良いのではないでしょうか。
職場だけに限らず家庭内でのHSPさんの割り振りを考えてあげることで、高いパフォーマンスを発揮できるでしょう。
穏やかなコミュニケーションを心掛ける
会話をするときはゆっくりとしたスピードと優しい口調で、分かりやすく言葉を伝えるようにしましょう。
HSPさんは人の感情に敏感なので、相手の態度や口調が厳しいと落ち込んでしまったり、悪意のある言葉として受け取ってしまいます。
ですので、怒っていないことやこんな風に感じているよ、という感情をある程度オープンに自己開示していく必要があるのです。
感情的になったり一度にたくさんの言葉を投げかけることは、HSPさんが混乱してしまうので避けた方が良いでしょう。
こうして周囲の人がコミュニケーションを取る際に工夫することでHSPの克服につながり、手助けにもなりますよ。
HSPさん自身が行える対策や防衛策
自分の性質を客観的に把握する
外的ストレスから身を守るために、自分にはどのような環境が適しているのかを客観的に把握しておく必要があります。
最初のうちはピンとこないかもしれませんが、日常生活や社会活動などの経験を通して「自分には何が向いているのか、何かできないのか」を判別できるようになります。
自分の性質を判別したものをノートにまとめることで客観視できるようになるので、ぜひ実生活などに役立てみましょう。
専門医を探して受診する
HSPさんは人よりも自己肯定感が低く傷付きやすいため、時にはつらい出来事がトラウマになってしまうことがあります。
トラウマになると嫌な出来事があった場所を過度に避けて生活に制限がでる場合や、不安で常に落ち着かない状態になってしまいます。
このように日常生活に支障をきたしているときは、カウンセリングを受診した方が良いでしょう。
自分の居場所を作り、他人との距離を保つ
共感力が高く言動や感情に振り回されてしまうところがあるので、他人との距離をできるだけ適切に保つことが大切です。
自分は自分、人は人なのだと考えましょう。
HSPさんは競争や比較されることが苦手ですが、人と比べる必要はありません。
得意不得意は人によって違うのだと割り切り、自分の内面にもっと目を向けるようにすると心が軽くなりますよ。
また、傷ついたときや苦しいときに逃げ込める自分だけの居場所を持つようにしましょう。
自分を癒してエネルギーを蓄える時間がHSPさんには何より必要なのです。
まとめ
身近な人にHSPさんがいる場合、大抵の人は関わることを難しく感じてしまうかもしれませんが、周囲の人の接し方ひとつでHSPさんが助かる場面も沢山あります。
HSPさんの心に寄り添って考えることやお互いを尊重する気持ちを忘れずに、適切なコミュニケーションを心掛けてみてくださいね。
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
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