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【都城市】子どももおいで!リッチな雰囲気で優雅なかき氷時間

全速嫁タロゥかたつむり型ズボラ嫁ライター(都城市・小林市)

先日スーパーに買い物に行きましたら、驚愕の光景を目にしました。市販のかき氷袋とか、カップに入ったかき氷がガラッ!っとなくなっていたんです。私も例に漏れず、幼少期よく食べていた、真ん中にアイスが入ったカップのかき氷が久しぶりに食べたくなり買いに行ったんです。するとこれですよ。いくら夏休みとはいえ、本当にびっくりしました。テレビで紹介でもされたのかという消失っぷりです。そこから私のかき氷熱がヒートアップしました。

ここは山田町のしゃぶしゃぶDiningさくらさん。リッチな佇まいは、私なんかが行っても良いのかと一瞬考えてしまった程、上質な雰囲気を醸し出しております。なんと!このしゃぶしゃぶ屋さんに和食料理人が作る氷蜜で仕立てた、物凄く美味しいかき氷があるので早速ご紹介します!

暖簾をくぐると、老舗しゃぶしゃぶ屋さんの凛とした空間に背筋が伸びます。入口すぐにかき氷のメニューが多く貼ってあったので、まずはこちらをご覧ください。

あー…また食べたい
あー…また食べたい

すみませんカメラがだいぶズレています
すみませんカメラがだいぶズレています

まさかまさかのシェイクにも驚きました!こちらがラインナップなのですが、最初から「贅沢氷」をいただくことだけは決めて来ました。さぁ種類を決めないといけません。人気をお伺いすると、贅沢氷はどれも満遍なく人気だそうで、一緒に行っていた夫マンは「抹茶にしよ!」と決めてしまい、私の選択肢を絞ってくれました。するとお店の方が「実はブルーベリーもあるんです。メニューには載ってないんですけどね。」と教えて下さったので、即決でブルーベリーに決定!

「こちらにかけてお待ちくださいね」と言われたテーブル席は、さすがしゃぶしゃぶdining。日本らしい和の雰囲気と共にモダンな空間があり、普段はサンバでも踊っていそうな私でも、目に見えない着物でも着ているように淑やかな女性になりました(当社比)。

入口にはセルフのお冷もご用意されており、細やかな優しさもこの季節嬉しいです。

席に座ると、自然と深呼吸したくなるような穏やかな空間。やっぱり和が染みますね。和室もあるのですが、そちらは本道であるしゃぶしゃぶを提供する時に使用されます。

贅沢氷ブルーベリー 780円
贅沢氷ブルーベリー 780円

ではでは。お待ちかねの贅沢氷「ブルーベリー」の登場です!持ってきてくださった時点から滴り落ちる蜜の豊かさが、もうすでに贅沢の極み。きらっきらのかき氷がお目見えして、先ほどの透明着物(自称)は脱ぎ捨て去りました。大興奮です!

蜜が垂れるほどリッチ
蜜が垂れるほどリッチ

掬ってみて思ったのですが、近年の流行りとも言えるふわふわタイプの氷とは違う感触があったのですが、かといって昔ながらのザクザクとも違う、不思議な印象がありました。

山頂と下方にある白いものはマスカルポーネチーズのクリームです!ブルーベリーの蜜は酸味が効いていて甘酸っぱく、クリームの爽やかな酸味と円やかさも加わって、全体として非常にさっぱりといただくことが出来ます。ブルーベリーは粒感はなくとも果肉を感じる、丁寧に煮込まれた蜜になっています。ブルーベリーの香りが濃厚で、鼻から抜ける風全てがブルーベリーになります。私、これ本当におすすめします。ネーミングを裏付ける、物凄く贅沢な仕上がりです。

濃密抹茶 780円
濃密抹茶 780円

こちらは夫マンが注文した抹茶。山頂にあるたっぷりのあずきにも引き込まれます。あずきはメーカーを食べ比べて厳選した、こだわって仕入れた物を使用。甘すぎず粒が形よく残っていているので、あんこというより小豆として食べ応えがありました。抹茶の味わいと非常にバランスが良く仕上がっています。

上掛けの抹茶の粉が、より香りを濃厚にしてくれます
上掛けの抹茶の粉が、より香りを濃厚にしてくれます

ほわほわの氷を掬うと想像以上にたくさんの小豆がスプーンに乗ります。この写真を撮って以降、自分のブルーベリーを堪能していてすっ飛んでいまして、もりもり食べる夫マンに断面を見せてくれとお願いするのを忘れました。食べ進めていくと「小豆が減ったなぁ」と感じた頃にまた下の方からたっぷりの小豆が出てきてビックリ!夫マンは思わず「お!見て!あんこ出てきた!」とお上品に大喜び。

溶けてくると抹茶ミルクのあずき添えになって、これがまた凄く美味しい。抹茶の粒が残っていることに、本当の手作りを感じました。抹茶って溶けにくいんですよね。なので後半の喉越し良い感じになった頃に、この細かな抹茶の粉が効いて豊かな抹茶の香りが口いっぱいに香る冷たいドリンクのようになりました。抹茶は濃厚ですが、苦みは感じませんでしたので、それが苦手な方でも美味しく召し上がっていただけるかと思います。口の中が爽やかです。

この手間暇とクオリティで780円は破格に思いました
この手間暇とクオリティで780円は破格に思いました

この日は食べなかったのですが、黒蜜は奄美大島のこだわりの黒糖から作った蜜で仕上げているのだそうです。期間限定なので近いうちにイチゴと黒蜜を食べに行きたいです。だって、あと10個は食べられそうだったんです(食いすぎ)。そういえば、食べている合間に「蜜は足りましたか?」と笑顔で聞いてくださったので追い蜜ができるのですが、既に十分すぎるほどたっぷりとかかっていたので、私たちは遠慮させていただきました。手作り蜜で、非常に手間暇かけた蜜なのに追い蜜までしてくださるなんて、なんとお優しく有難いのでしょう…。

コロナとの闘いだったかき氷

なぜしゃぶしゃぶ屋さんがかき氷を始めたのかを語るのに、コロナだったからというと直ぐに納得がいくかも知れません。しかし、簡単に語ることはできない、飲食店をされていた方々には想像を絶する苦悩があった期間でもありました。

しゃぶしゃぶDiningさくらさんは、今年の11月で30年を迎える都城でも老舗のしゃぶしゃぶ屋さん。肉はもちろん、ポン酢とゴマダレも手作りされる、本当にこだわったお店です。

その歴史の火が消えてしまいかねない危機こそが、コロナ禍で飲食店に求められた対応でした。「3年前くらいからかき氷を始めたんですよ。コロナ。本当に考えましたね。あの時はほら、飲食店がダメとかお酒がダメって言われてたでしょう。どうしようかってなって。うちはしゃぶしゃぶだからお酒が出せないってなると難しかったんですよ。」そう話してくださるのはしゃぶしゃぶDiningさくらの奥様。旦那様が調理を行い、夫婦二人で切り盛りされているお店です。忙しい時には娘様がヘルプで入られるそうですが、基本的にはご夫婦で頑張っておられるそうです。

「酒が出せないとお客も来れないし、飲食店は良くないみたいな風潮もあったし、本当にどうしようかってなった時に考えて思いついたのが『かき氷』だったんです!」確かにかき氷ならテイクアウトできるし、いわゆる「黙食」とか「飛沫」の問題もクリアはできるのですが、どうしてかき氷だったのでしょう?

「うちは料理人がいますから。」とほほ笑む奥様。料理人とかき氷…。なかなか結び付きません。「料理をお出しするでしょう。その時のデザートでシロップというか蜜を上からかけるのに、うちで手作りしていたんです。じゃあそれを氷の上にかけて出したら喜んでもらえるんじゃないかって話になって、やることになったんですよ。」確かに、私も以前日本料理屋で働いていたことがあるのですが、料理長が季節の果物などを使って蜜を作っていました。あー!確かにそれはナイスアイディアです!

うちの三十〇歳児は該当しません。
うちの三十〇歳児は該当しません。

「コロナでお客さんも来られないし、地元に住んでいる子ども達にもなにかできないかなと思って、子どもチケットを作ったんです。今もやっているんですけど、凄く子ども達にも親御さんにも喜んでもらってますね。」こちらがそのかき氷券。中学生までの子どもが対象で、子どもがかき氷を買うと1枚貰えるので、それを5枚集めたら1杯(300円かき氷)を無料で食べられるというもの。嬉しすぎます。

子どもが好きそうなラインナップ勢ぞろい!
子どもが好きそうなラインナップ勢ぞろい!

こちらが300円かき氷。子ども達のおやつで買える金額なので、外で遊びまわりながら来店して、外で食べてゴミ箱に捨てて帰るというなんとも気持ちの良いサイクル。店内でも食べられるそうですが、外で食べたり、そのまま持っていく子たちが多いようです。夏休みだなぁ。300円かき氷は子ども用だったのですが、大人からの人気も強かったのでメニューに入れたそうです。お祭りに行けなかったけどかき氷食べたいなって思った元子どもの皆様にも是非お勧めです。

テーブル席の端っこにあります
テーブル席の端っこにあります

「やるとなったらこだわりたいですから、氷の出し方も色々工夫しているんです。」奥の調理場から笑顔でお顔を出された旦那様。凄く笑顔が素敵で、それから奥様と四人で話しをしていると、これまでの苦難も強く手を取り合ってここまで来られたのだろうなと分かる、厚い信頼と愛情を互いに通わせ合うご夫婦だと感じました。
「氷を滑らかというか、柔らかくするんですよ。溶かすっていうのとも違うんだけど、出したばっかりの氷は使わない。だからって出しっぱなしだと水になりますからね、難しい所ではあるんですけど。」氷を柔らかく…滑らか…。

本当に零れ落ちるほど、贅沢に着飾ったかき氷が登場します
本当に零れ落ちるほど、贅沢に着飾ったかき氷が登場します

実は、かき氷を食べながら夫マンがぼそっと「ここのかき氷、頭がキーンてせんちゃけど。なんでやろ?」と言っていたのです。夫マンはあの「アイスクリーム頭痛」に陥りやすいタイプ。食べながら「気のせいかな」「雰囲気じゃない?」と話していたことを省みます。旦那様曰く「削ると音が違いますよ。がーって言わないから氷が柔らかいんですよね。」この独特の美しい表現からも、料理人の高い志を感じてやみません。
どうやら、あのキーンを起こしにくくする一手に、氷の温度を上げるというのがあるようなのですが、それは普通の氷では難しいみたいです。でもこの手の効果は個人差もありますので、「そうなんだ!」くらいの気持ちで食べて下さると有難いです。氷の効果、ちょっと夏休みの自由研究感がありますよね!子どもの皆様ぜひ、かき氷をご研究ください。

帰るとき。

コーヒーチョコ 550円 個人的には某有名コーヒー店の呪文系ドリンクよりこっちの方がタイプ
コーヒーチョコ 550円 個人的には某有名コーヒー店の呪文系ドリンクよりこっちの方がタイプ

私たちのかき氷が美味しいドリンクになってきた後半戦の頃。珍しく夫マンが言いました。「あー…やっぱりシェイクも飲みたい。シェイク。コーヒーチョコ。」先述の通り、夫マンはアイスクリーム頭痛しがち系男子なのであんまり聞かないのですが、余程自家製蜜のかき氷が美味しかったのでしょう。メニューまで決めるなんてよっぽどなんだろうと思い、1つ購入して帰りました。これが大正解!本当に美味しい。ゴロゴロと大粒のチョコチップが入っていて、飲むのが楽しいので、どんどん進みます。コーヒーの香りと苦みがしっかりと感じられ、シェイクではビターな方に入るかなと思いました。私にはドツボの味わい。甘みも重くなく、あっという間にカップは空っぽです。昼食とった午後。ゆっくりと山田町に来て、さくらさんでシェイクを買って、夏の景色とドライブなんてのも良いですね。至高のドライブ。

懐石料理も非常に食べてみたいです。
懐石料理も非常に食べてみたいです。

しゃぶしゃぶはご夫婦二人体制という事もあって、完全予約制になられました。ちょっと肌寒くなった頃、今度はしゃぶしゃぶを食べに伺いたいなと思います。細部にまでこだわったお肉とお料理、自家製のゴマダレとポン酢。スイーツだけでこんなにも私たちの心を満たしてくれたお店ですので、これはもう期待値も自ずと上がりますね。そんなしゃぶしゃぶDiningさくらさんのかき氷は期間限定商品!奥様の予想では「10月中旬くらいまでかな?」とも。気温の降下具合を見ながら検討されるそうですので、まずは8月のうちに是非食べてみていただきたいです。

●DATE●
 ・場所
宮崎県都城市山田町中霧島3220-10
 ・電話番号
   0986-64-3535
 ・営業時間
   お食事   11:30-14:00 ※お食事は昼夜とも完全予約制
         17:00-22:00
   かき氷など 14:00-18:00(L.o18:00)※各週の金・土・日のみ
 ・定休日
   不定休(Instagramよりご確認いただけます)
 ・お手洗い
   洋式×1(女性用)
 ・しゃぶしゃぶDiningさくらさん Instagram

贅沢氷は店内での飲食に限ります。持ち運びが難しいほど繊細なので、「店内じゃないと直ぐ溶けちゃって食べられないと思います」と奥様も仰っていましたが、私も強くそう思います。テイクアウト希望だと、基本的にはシェイクのみ。300円かき氷も可能だそうです。スイーツは金・土・日のみなのでお間違えのないよう、お気を付けください。

かたつむり型ズボラ嫁ライター(都城市・小林市)

宮崎県内からの『プチ移住』で都城市にやってきた、夫マンと保護犬2名の家族を見守る全速嫁タロゥと申します。食べる事、フルーツ、動物、自然が大好き、まんまる女。髪をレインボーに染めるのが夢。

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