手羽先や味噌煮込みうどん、ひつまぶしなどの顔ぶれが揃う「名古屋めし」。

地元の方は普段のランチ、遠方の方は名古屋への出張や旅行で、名古屋めしを食べにいく方も多いのではないでしょうか。

しかし、4年以上名古屋に暮らす中で、「名古屋めしは思いの外、括りが少ないのでは...!?」と感じるようになってきました。市内には王道とは一線異なる、個性的な新名古屋めしがあることに気づいたのです。

今回は穴場とニューホープなお店から、おすすめメニューを厳選してご紹介！今回はVol.1。これから続編もどんどん更新していこうと思います。

【天白区】百年亭さんの「えびかつ」

名古屋名物の中でも、最近ちょっと影が薄い？と思われているエビフライ。そのエビフライの存在感を凌駕する、新名古屋めしが天白区百年亭さんの「えびかつ」です。

大きな海老を6尾使って揚げたかつを、4枚に切って提供されます。表面はサクサクとしており、中の海老はぷりぷり。そして、海老と衣の間に挟まれた青じそが、風味のアクセントを生んでくれます。

そんなえびかつにつけるのが、自家製の梅マヨネーズ。甘酸っぱい梅の風味が、マヨネーズと絶妙に調和してくれますよ。

えびかつそのものの美味しさを損なわず、程よい塩加減と濃厚さ、そして清涼感もまとっていて、本当に病みつきになる味わいです。

【中村区】めしの助さんの「塩海鮮丼」

あまり海のイメージがない名古屋ですが、実は名古屋港があり、たくさんの海の幸が水揚げされています。市内の柳橋中央市場から、新鮮なネタを仕入れて絶品「海鮮丼」を振る舞うお店も少なくありません。

名古屋駅から徒歩すぐの「めしの助」さんもその一つ。特に人気の高いのは、塩昆布を馴染ませたネタ本来の美味しさを味わえる「塩海鮮丼」です。

一口ネタをいただくと、塩昆布の馴染んだ、魚の旨味が口いっぱい広がります。醤油より主張がおさえめなので、魚のストレートな美味しさを堪能できますよ。

そこに膜の張った卵を破って、ネタに絡ませます。この「漬たまご」がネタを引き立てるパートナーに。濃厚なベールをまとうことで、より濃厚な味わいに。ほのかな酸味もアクセントとなって、ご飯が止まらなくなること間違いなし。

【中区】男前パスタ伏見店さんの「男前プレート」

もともとジャンキーな印象のあるあんかけスパゲティですが、もっと男前仕様に尖らせて提供しているのが、「男前パスタ伏見店」さんです。

特徴は、ハンバーグや唐揚げをと一緒に、あんかけスパゲティをワンプレートで出している点。しかもスパゲッティ×ライスというダブル炭水化物が付いてきます。

ジューシーなお肉を頬張りながら、ピリ辛が鮮烈のコクのあるソースと一緒にパスタをいただき、白米へとつなげていく。夢のようなB級名古屋めしとなっています。

なお足りなければ、あんかけスパゲッティを替え玉のようにおかわりできる点もポイント。お腹いっぱいジャンクな名古屋を味わいたい方にオススメです。

【中区】うな泰さんの1,000円アンダー「ひつまぶし」

高級志向のひつまぶしですが、2021年11月に1,000円アンダーの「ひつまぶし」が食べられるとして脚光を浴びた「うな泰」さん。栄のど真ん中、そしてうなぎという高級食材を使いながら圧倒的なコストパフォーマンスを実現しています。

そんな「ひつまぶし」。価格だけでなく調理にもこだわりが見られます。表面はカリッと、中身はジューシーな仕上がりで、所々焦げ目も。うなぎの旨味をしっかりと味わうことができるのです。

薬味や出汁も提供され、1,000円アンダーでありながら、1食で3通りの食べ方を楽しめます。特別な日に食べるうなぎですが、うな泰さんであれば仕事のランチでもいける価格帯。

他にも、うなぎを丸々一匹使った特上でも2,500円アンダー。感動レベル間違いなしの一杯を味わえるので、ぜひ足を運んでみてください。

【天白区】エスニークスさんの「サンドイッチ」

モーニング文化が定着している名古屋市ですが、ややモーニングという言葉ばかり注目されすぎている気がします。実はそのモーニングをよくみてみると、名古屋の喫茶店が提供するこだわりのサンドイッチに出会うことができますよ。

天白区植田駅前にある「エスニークス」さんもその一つ。400種類をゆうに超える圧倒的なバリエーションを誇るサンドイッチが食べられます。

オススメは「エスニークスミートスペシャル」。がっつりとローストビーフが載っていて、たっぷりの野菜とサンドされています。

肉の旨みとシャキシャキの濃厚なサラダ、香ばしいパンが三位一体で組み合わさって、本当に美味しいです。なおサンドするパンも4種類から選べるので、自分だけのチョイスを試してみてください。

いかがでしたでしょうか。今回はなかなか名古屋めしとして取り上げられていない、筆者の中での殿堂入りメニューをご紹介しました。ぜひ、既存の概念にとらわれない新名古屋名物を味わってみてください。