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大谷翔平はポストシーズンでホームランを打った何人目の日本人選手になるのか。2本以上は松井秀喜と…

宇根夏樹ベースボール・ライター
松井秀喜/捕手はカルロス・ルイーズ Nov 4, 2009(写真:ロイター/アフロ)

 大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)は、メジャーリーグでポストシーズンの試合に出場したことがない。10月5日のディビジョン・シリーズ第1戦が、最初の試合となる。

 2018年から2023年までは、ロサンゼルス・エンジェルスでプレーしていた。エンジェルスは、2015年以降、ポストシーズンに進出していない。

 これまでに、日本人選手がポストシーズンで打ったホームランは、16本を数える。松井秀喜が10本、田口壮が2本、井口資仁松井稼頭央岩村明憲イチローは1本ずつだ。

筆者作成
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 6人のうち、井口、松井稼頭央、岩村の3人は、出場2試合目にホームランを打った。松井秀喜のポストシーズン初本塁打は3試合目、イチローは16試合目、田口は17試合目だ。

 田口の場合、ポストシーズンの出場30試合中、先発出場は5試合しかない。ホームランを記録した2試合も、途中出場だ。1本目の試合は、代打に起用され、その後、レフトを守った。2本目の試合は、8回裏からレフトの守備につき、9回表にホームランを打った。ちなみに、2006年のホームランは、レギュラーシーズンが134試合で2本、ポストシーズンは11試合で2本。158.00打数/本と7.50打数/本だ。

 途中出場のホームランは、松井秀喜も、2009年のワールドシリーズ第3戦に打っている。当時、ナ・リーグのホーム・ゲームはDHがなく、フィラデルフィア・フィリーズのホームで行われた第3~5戦は、いずれも代打出場。それぞれ、ホームラン、内野フライ、シングル・ヒットを記録した。

 このワールドシリーズは、6試合で打率.615(13打数8安打)と出塁率.643、3本塁打、1二塁打、8打点。ニューヨーク・ヤンキースは、現時点では最後のワールドシリーズ優勝を飾り、松井秀喜はMVPに選ばれた。

 なお、日本選手がホームランを打った15試合は、その選手がいたチームが12勝3敗を記録している。2009年の松井秀喜だけでなく、2005年の井口と2006年の田口も、ワールドシリーズ優勝メンバーとなった。2003年の松井秀喜、2007年の松井稼頭央、2008年の岩村も、ワールドシリーズでプレーしている。

 大谷が出場するディビジョン・シリーズの相手は、サンディエゴ・パドレスだ。第1戦はディラン・シース、第2戦はダルビッシュ有が登板する。それぞれ、山本由伸ジャック・フレアティと投げ合う。

 大谷は、シースとの通算17打席で15打数4安打、2本塁打。今シーズンの6打席は、7月31日が内野ゴロ、四球、内野ゴロ、9月25日は四球、三振、二塁打だ。ホームランは、シースのシカゴ・ホワイトソックス時代、2021年と2023年に1本ずつ打った。

 ダルビッシュとは、今シーズン、5打席で顔を合わせている。昨シーズンまでは、対戦がなかった。5打席の結果は、3月20日が内野ゴロとシングル・ヒット、4月14日は三振、内野フライ、三振だった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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