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新型ロードスター先行予約2000台は多いか?少ないか?

河口まなぶ自動車ジャーナリスト

先日の記事にも記した通り、3月20日から始まったマツダの新型ロードスターの先行商談予約。これはまず、専用のWEBサイトから先行商談予約の申し込みを行い、その後4月4日〜12日の期間で店頭で予約を行うという仕組みだ。

筆者もWEBサイトからの先行商談予約が始まった20日の12時にアクセスを試みたが、全くつながらない状態であったため、相当の人気なのだろうと予測した。

そんな先行商談予約は、30日の正午までとなるので間もなく締め切られるが、マツダ株式会社から先行商談予約の状況が伝えられた。

3月27日金曜日夜の時点で先行商談予約は「2000件を超える件数」があったという。

これに対してマツダ株式会社は、公式ブログ(http://mzd.bz/1Ct0lzf)および、Facebookページ(http://mzd.bz/1ByNJ5W)にて、感謝の想いを伝えている。

先行商談予約で2000件。おそらくこのほとんどが、4月4日〜12日の店頭予約に移行するだろう。またこの原稿を書いている時点ではまだ、28、29、30日の分の予約があるだろうから、もう少し数が増える可能性はある。

では、この件数は果たして多いのか?少ないのか?

昨年の9月に、新型ロードスターはその姿を世界初公開した。日本、アメリカ、スペインと世界同時に公開されて大きな話題となった。そしてその後は、各地のイベントやオーナーズミーティングにも展示された他、年明けの東京オートサロンでも展示がされて多くの人の目に触れた。そうして今年始めのメディアにおける試乗記や情報の公開、さらに先々週の公道試乗会での情報公開を経て、ついに先行商談予約が始まった…という経緯を持っている。

そう考えると、もう少し多くの先行商談予約が入っても良いような気もするし、一方でロードスターはスポーツカーだけに、今の時代の景気や嗜好を考えれば十分以上に健闘しているようにも思える…といった具合でなかなか判断がしづらい数字ではある。

加えて、正式な発表・発売は5月と言われているので、そこから1ヶ月でどのくらいの台数が計上されるかが本当の意味での売れ行きといえるだろう。

実際に現状では、一部のユーザーは試乗会等で乗る事ができているが、予約した方のほとんどは乗らずに予約しているといえる。そう考えると、発表・発売の後にディーラーでの試乗等が行われることによって、さらに台数が積み上げられて、1ヶ月後にどのくらいの数字を積み上げるかが注目される。

ちなみに2012年に登場したトヨタ86は、発売から1ヶ月で約7000台を受注した。また兄弟車であるスバルBRZは、発売から1ヶ月で約3551台を受注した。さらに昨年登場した軽オープンスポーツのダイハツ・コペンは発売から1ヶ月で約4000台を受注した。

そうした数字を見ていくと、まだ発表・発売前で2000台の先行商談予約数は決して「悪くない」数字だと考えられる。

また、マツダの新型ロードスターの発表・発売の前に、明日30日にはホンダの軽オープンスポーツであるS660が発表される。こちらは噂によれば発売は4月とのことだが、既にディーラーに予約をしにいくと「月間の生産台数が限られるため、年末までには納車できるとは思います」という返事になるという。

ホンダのS660は明日30日に発表されて、新型ロードスターより先に発表から1ヶ月後の受注状況がアナウンスされるだろう。そのあたりも気になるところだ。

新型ロードスターは、249万4800円〜314万2800円という車両価格となるため、オプションや諸費用等を加えると乗り出しで約270万あたりから350万円くらいとなる。世界のスポーツカーの中ではアフォーダブルな価格ではあるが、それでも一般的な乗用車と比べると決して安価とはいえない価格帯にある。

またホンダのS660も軽自動車でありながら上級グレードは200万円を超えるとおわれており、こちらも決して安い価格とはいえない。

そうしたスポーツカーが、どのくらいの台数を販売するかはとても気になるところである。ここで出てくる数字はもちろん、人気を表すものであるし、同時に世相や景気が反映されそうな感じもある。この件に関しても、各車で正式な数字が出次第、こちらでお伝えしていこうと思う。

自動車ジャーナリスト

1970年5月9日茨城県生まれAB型。日大芸術学部文芸学科卒業後、自動車雑誌アルバイトを経てフリーの自動車ジャーナリストに。日本自動車ジャーナリスト協会会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。YouTubeで独自の動画チャンネル「LOVECARS!TV!」(登録者数50万人)を持つ。

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