【川崎市】ソーシャルデザインセンターのフェス開催! 市民創発のコミュニティのあり方を語り尽くす
こんばんは!
川崎市は中原区に住み、日々移り変わっていく街の様子にインスピレーションをいただきながら、女優活動をしています、Ashです。
さて、昨日は中原区の総合自治会館で「まちのひろばフェス」という催しがありました。私は静岡でお仕事だったので残念ながら行けなかったのですが、長いこと注目していた取り組みだったので、出席した方々にレポートを伺いました。
まちのひろばフェス
こちらが、12月11日(日)に行われた「まちのひろばフェス」の参加募集チラシ。
これは、現在各区に設立がすすめられている「ソーシャルデザインセンター(=以下SDC)」の担い手のみなさんや、これからそこに関わろうとしている方々があつまり、それぞれの地区の課題、解決の方法、SDCのありかたについて意見交換をする会です。
こちらのフェスは令和元年から行われていて、今年で4回目なのです。過去の様子は市のサイトで見られるので、興味のある方は是非ご覧ください。
中原区でもSDCがスタートしている
以前届いた市報によると、中原区でもすでにSDCがスタートしているのだとか。
(私も以前に一度その話し合いにお邪魔したことがあるのですが、その時はまだ始まっていなかったような気が… いつの間に?笑)
よくよく読んでいくと、中原区のSDCは特定の場所を持たず、Slackというウェブ上の仕組みを使って話し合って、月に一回区役所の会議室などで「YORIAI」という交流の場を持っているようです。
この日のプログラムは…
この日は2時間をかけてSDCについて語り合いました。
まずは、オープニングトーク「SDCに期待すること」があり、そのあとで7区のSDCについてそれぞれの区のSDCの代表が話します。それから、市民自治の視点からSDCを語って、最後は参加者同士のトークセッション。
熱気に包まれる会場
参加者は100名近くいらしたそうです。
すごいですね、それぞれの地域で、SDCの取り組みが注目されているということが改めてわかりますね。
オープニングトークを担当した中村先生
「SDCに期待すること」についてのトークを担当したのは、中村陽一先生。
わたしも以前「アートでまちづくり」というイベントでご一緒させていただきました。「ソーシャルデザイン」の第一人者で、とてもお話が面白い。
「SDCに期待することは、各地域が抱えている課題に、ゆるやかに向き合い、民間の協働で対応していくこと。従来のまちづくりの常識をかえていく必要がある」と話しました。
各区が抱える課題
会場では大きなグラフィックレコーディングがあり、すごくわかりやすくまとまっています。
それぞれの区のSDCに関わる人が、自分の地域の特色や課題について話しました。
それぞれの区のSDCについては、川崎市のこちらのページに記載があります。気になる方はリンクから先に飛んで自分の区がどうなっているのかチェックしてみてくださいね。
川崎区は、たくさんの「まちのひろば」ができ、これらの中からSDCになる場所がいくつかっできるようです。
幸区は、まちのおと(さいわいソーシャルデザインセンター) というSDCが業務委託的に立ち上がり、すでに新川崎タウンカフェで運営されていますね。
中原区については、こちらからYORIAIなどの詳細がわかります。→ 中原区の「これからのコミュニティ」を考えよう
高津区 高津区の希望のシナリオ
宮前区 (仮称)宮前区の「希望のシナリオ」実現プロジェクト
多摩区は、最初にソーシャルデザインセンターが立ち上がったという話を聞いています。ウェブもしっかりできています。多摩区ソーシャルデザインセンター
麻生区 あさお希望のシナリオプロジェクト
運営の仕方も本当にそれぞれですね。それが当然なのかもしれません、川崎市は広いので。
トークセッション
トークセッションでは「委員」とよばれる人たちがSDCのあり方について、クロストークを行いました。
私がよく知っている方々も委員として参加されていました。
「立場や活動内容が違う人同士が繋がる場」であることを提示。
おお、法政大学の小島教授も。
以前に「こすぎの大学」で登壇された時、バックキャスティングで未来を予測する手法を話してくださって、とてもわかりやすくて感動したことを思い出しました。
参加者同士のトークセッションも
みなさん、積極的に発言されたようですね。
私の友人も何人も参加していたのですが、「本当に参加してよかった!」という感想を聞かせていただくことが多かったです。
記録はこんな感じに
ちょっと字が小さくてすみません。
このように、残されたグラフィックレコーディングからも、非常に有意義な議論が展開されたことが手に取るようにわかり、胸が熱くなりました。
市民創発って、政治の基本なんですよね。
現在私たちが政治と呼んでいるものは、実は政治ではなく経済会議であり、本来政治とは、市民が、自分の住む場所について、こうありたいというものを、その共同体の中で話し合って、良い方向にもっていくことだった。これは私が「ナカテツ」で学んだことです。(ナカテツについては以下の記事をご参照ください↓)
地元で哲学してみる? 政治とは話し合い、語り継ぐことなんだって!
SDCが各区にあるのもそのためでしょう。川崎市は本当に広く、それぞれの地域で抱える課題も全然違います。川崎区にはたくさんのSDCができるそうですが、それもむべなるかな。
最初から定義づけしないで、みんなで問題を検討し続ける。そのためには、誰でもが入ってこられる開かれた場が必要。
そのとき、お互いの人の関係性は、いままでとおなじでなくていい。市民と、行政の関係性も組み直していく。
こういうものがほしい、と思い描く力、そこにインスピレーションが加わり、実際にまちのデザインが構築されていく。
たくさんの人の地域をすこしでもいい場所にしよう、という想いが集まるSDC。今後もどうなっていくのか目が離せません。