日本型雇用の不合理とコロナ時代を生き抜く方法【山本一郎×倉重公太朗】最終回
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我が国のコロナ対策は、クラスターを見つけて徹底的に叩くという戦術です。水際対策と共に感染拡大を遅滞させながら、外出自粛を求めて重症患者数と死者数を抑制し、ワクチンの開発を待っています。経済に深刻なダメージが起きる一方、いわゆる「アフターコロナ」の経済、社会に対応するための議論は残されたまま。先行き不透明なこれからの社会を生き抜くために、どのようなビジョンを持つべきでしょうか。
<ポイント>
・日本社会は女性にいろいろなことを求め過ぎている
・解散総選挙は本当にあるのか?
・スキルアップの費用はどちらが分担すべきか
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■キャリアの奥行きを出すためには?
倉重:今から参加者の質問コーナーです。柏さん、どうぞ。
柏:山本さん、きょうはどうもありがとうございました。研修会社で代表をしているのですが、キャリアの話がとても面白かったです。今まで横軸で見ていたけれども、これからは奥行きを出さなければいけないというお話がとても興味深いなと思いました。ありがとうございます。よく大企業研修で大きな会社ばかり行っていると、will、can、mustでキャリアビジョンを考えましょうと言っているそうです。私はつまらないからそういうのは一切やりませんでした。willは分かるのですが、canやmustなど、その会社にいることを前提にごちゃごちゃ考えてもしょうがないではないかと思っていたのです。「キャリアを積めるから、営業から人事に行ってよかったね」などと言っても奥行きは出ないわけです。具体的に山本さんがキャリアの奥行きを出すには、どのようなことを投げ掛けますか。
山本:大企業だとやりづらいかもしれませんが、プロダクトの企画から製造、マーケティング、販売、クレーム処理といったところまでを一気通貫に、仕事の入口から出口まで責任を持ってやってみることだと思います。お客様が「ありがとう」と言ってくれるところまでが仕事なので、それを全部できて初めてあなたの本当のキャリアだというふうに僕はよく言っています。商売って、そういうことですから。
会社からご相談いただくときも、「縦割りの人事でジョブフローを作ってもダメです」と話します。「できるだけマネジャーとして最初の企画のところから、もしくは採算分岐点を計算するところから、最後にお客様に提供するところ、下手したらクレームのところまでその人が全部見られるような仕事の区切り方をしないとダメだと思います」と、かなりはっきり申し上げます。もちろん、細分化された仕事をしてこそ効率的な組織で、マネジメントの要諦だとお考えの方も少なくないのですが。
柏:面白いです。大企業にいることを無駄にしないためには、入り口から出口まで全部ということですね。
山本:全部やったほうがその人のためになります。その仕事はどうして価値を生み、なぜ収益が生まれているのかをきちんと忠実に把握できるようになるのです。それはまずは頑張ってPCDAを回してみるというレベルもあるのかもしれないですけど、最初はその事業のPLを自分で立てみて、それを把握するところから始めるのがキャリアを考えるうえでは良いのではないかと。
ある程度経験すると、失敗したときも「ここがいけなかった」とわかるし、成功したときは「次はもっとこういうやり方があるはずだ」ということに直結するのです。小売りで社員さんらに店を任せるというときも「仕入れから任せたほうがいいですよ」と話しています。
そして、非常に僕がお世話になっているチェーン店では「大学院卒の店員さんよりも、中途でアルバイトから叩き上げの店員さんを店長にしたほうが、お店の売上が統計上有意に上がりやすい」という結果が出ています。もちろん、取り扱う商品やサービスにもよるのかもしれませんが、一度、その現実を踏まえて本社に持ち帰り、さらに成績の上がりづらかったタイプの人たちも混ぜで「どうやったら、もっとお客様の期待に応えられて価値を生み出せるお店になれると思う?」というような議論を重ねるようにしています。
社長や経営陣がそれをやると社員に嫌がられるので、そういう発案をして取り回しをするのは外部の傭兵である私の役目です(笑)。
柏:素晴らしいです。ありがとうございます。
倉重:今の柏さんも以前Yahoo!対談に出ていただきまして、カニを30億円分、入社3年で売ってしまう、営業の天才です。
柏:全然天才ではないです。ありがとうございます。
倉重:次は初参加の松浦さん、某大学の教授です。
松浦:貴重なお話をありがとうございました。とても質が高くて、領域が違うので刺激的でした。ありがとうございます。私も労働政策に関わることがあります。先ほどおっしゃったように「人口統計から逆算すると、働く女性がハッピーでないとダメなのは分かりきったこと」というご指摘がありました。
働く女性をハッピーにするために、この10年、20年と手を打ってきたはずです。それなのに、この間学生に課題を通して聞いてみたら、女子学生のほとんどは「自分より収入の水準が高い男性と結婚したい」と言っていました。そういう考えはどうやったら変わるのでしょうか。世の中を変えるためにいろいろな方法がありますが、政策に関わってこられた立場から、どこを大切にすることが、社会を変える上で重要だと思っていらっしゃるのか教えていただきたいです。
山本:出生率の話を先にしなければならないと思うのですが、コロナ下でさらに減少している出生率を改善するための一番大きな要因は、婚姻の数を増やすことです。結婚した男女の子どもの数は、1970年代ごろからそう減ってはいません。しかし、女性の社会進出が進んで必ずしも結婚しなくても大丈夫な社会になり、結婚しなくても幸せな人生を歩めるかもしれないということで選択肢が広がって、結果として「収入の低い男性とみじめな結婚をするぐらいなら、結婚しなくてもよい」という意味の裏返しでご指摘のような「自分より収入の水準が高い男性と結婚したい」という考えがより強化されるようになりました。一方で、確実に収入が多い中高年男性との「歳の差婚」も減少に転じ、パパ活市場でも「収入が高いだけのおじさん」は見向きもされない社会になってきました。それだけ女性にとって暮らしやすい社会になってきて、そこからさらに安心できる社会をつくって、それに対して自分がどういう人生を歩んでも必ず保障される、公平な人生を送る仕組みが整っているのだということがある程度実感されていれば、キャリアを犠牲にしても家庭を築きたい、子どもを儲けたいと願う女性が「たとえ収入が低くても幸せな家庭を築ける男性と結婚しよう」ということで、恐らくもう一歩踏み出せると思っているのです。
一方で、今おっしゃったように、「自分よりもうだつの上がらない男と結婚したくない」というのは、結婚したときに安心できない環境になることへの怖れの裏返しだと思います。実際、身の回りでキャリアと結婚生活とで悩んでいる男女の話を聞くと、出産した後で奥さんの側がキャリアを捨てることまでは納得できても、一時的にご主人の収入だけで暮らす期間が長くなり、帰宅も遅くなるようだと生活が成り立たないんじゃないか、という素朴な懸念をお話になられます。そこで僕が無責任に「それでも子どもは良いものだから、両親が若いうちに恵まれるなら産んだほうがいいですよ」とも言いづらい。
女性の受ける不利な立場をなんとか緩和してあげるためにどういう議論をしなければならないのかというと、女性が働きやすい環境をつくってあげて、「一人でも生きていけるけど、結婚して、子どもを儲けることによって自分の人生に張りが出る」ということをもっと言えないとダメですね。シングルマザーや傷病児保育の話をしていると、父ちゃんが逃げちゃったり離婚して養育費を払わなくてもどうにかなっちゃうような仕組みが温存されていて、男性が低所得なうえにクズだと本当に助成の人生が詰むため、女性が「うだつの上がらない男と結婚したくない」と自己防衛的に思うのも当然のことだと思うんですよ。
ここ6~7年ぐらい「とにかく女性の管理職を増やせばいいのでしょう?」「女性の上場企業の割合をどうやったら増やせるのだ」という話に毎回いくのは、多分KPIの付け方が悪いのではないかと思っているのです。
そこで議論をしているのは、「女性の働き方に対する満足度をまず引き上げましょう」とか「女性の暮らしに対するセーフティネットを合理的な形でしっかり作りましょう」ということです。一生の伴侶を得たと思って結婚してみたけれど、ふたを開けてみたらとんでもなく駄目な人だった、というリスクは、男女にあります。ただ、女性にとって、駄目な男性を掴んでしまったら取り返しがつきません。結婚生活もキャリアも育児も女性が担うことを期待される社会である以上、もっとそういうリスクをきちんと救済できる仕組みをもっと拡充しないといけません。女性のキャリアに関して、もう少し込み入ってお話ができるかどうかは、かなり意識的に模索している最中です。
松浦:要はKPIの付け方で政策の動き方の効率性が変わるということですね。
山本:他の国でも比較をしている部分は確かにあります。その辺は松浦さんのほうがお詳しいかもしれませんが、各大学で女性向けのキャリア研修をしている方々の話からすると、国ごとの制限があったりするのです。国によって違う環境の中で何をKPIにするのか。日本独自のものを作らなければいけないのではないかと、強く思っています。
松浦:ありがとうございます。
山本:日本社会は、女性に対してできないことをたくさん負いかぶせるわけです。例えば「活躍しろ」と言ってみたり、「昇進しろ」と言ってみたり、いろいろなことを女性に対して言い過ぎているのだと思います。ついには「輝け」とまで言われてしまうという(笑)。
松浦:育児もやれ、介護もやれ、管理職になれと。
山本:スーパーウーマンしかできないようなことを強くおっしゃるので、結果的に女性が社会で非常に強いストレスをさらされているのが現状だと思うのです。いろいろな役割を持たされ過ぎているからこそ、それに対していかに解放するか、社会的に手を差し伸べるだけではなくて、ほどよいところまで手を放してあげるのかが大事です。
「全ての女性はこうあるべきだ」というところからスタートしているのは、さすがに厳しいのではないかと思います。むしろ社会が女性に対して「こういうことをしてください」とお願いをしなければいけない立場なのではないかと強く言っているのです。
大学で学生さんたちによくその話をしているのですが、女性は特に「いい人と結婚をするためには、どんな職場選びをするべきか」と考えているところがあります。「それはご自分の人生の志として低くないですか」「もっと羽ばたいても良いんですよ」と話しています。
松浦:いろいろなことを押し付けられている現状を見ているので、「そこまで無理はしたくない」というのが合理的な判断になるのは分かります。どこをいじれば変わっていくのかはなかなか悩ましいなと思います。まさにKPIにどこを持ってくるかということですね。
山本:女性側の需要を引き上げるために、何をしなければいけないのかを最初に考えるべきです。政府や自治体が女性との関わり合いの中でいろいろな講習会をするという時点で、押し付けてしまっているのではないかと思います。そもそも、管理職になりたい人が男女でどのくらいいて、その適性のある人がどれだけなのか、それに対して、公平な昇進が行われているのかが本来ベンチマークになるはずです。「単純に働く男女の人数は概ね反班なのだから管理職も政治家も女性は半分いるべきだ」という主張に対して「能力や意欲のない女性が管理職や政治家になって、組織・社会全体の生産性や効率が下がることは何も思わないんですか」と折り返すと、たいていきちんとした反論もなく発狂されます。それが善だと信じ込んでいるのはさすがに牧歌的過ぎると思いますね。
倉重:今のお話は掘り下げたいなと思いました。家のことも仕事も両方こなせるスーパーウーマン、4時間しか寝ない女性しか活躍できないかもしれません。そんなのは無理でしょう?
松浦:無理です。
山本:女性がやらなければいけないことが多過ぎる状態から「こういう選択肢があるよ」とか「やらなくていいことはやらなくていいんですよ」と言えたほうが本当はいいのです。
倉重:シンガポールのように、「子育ては全部シッターさんに任せるのが普通ですよ」というふうにしないと無理ではないかと思います。
山本:そうすると今度は「シッターさん側の暮らしはそれでいいのか」という話になります。実際、社会に階層があることを受け入れている社会でないとああはならないし、シンガポールはシンガポールで大変だなと思って見ています。
■スキルアップの費用はどちらが分担すべきか
倉重:では最後、吉木さんお願いします。
吉木:吉木といいます。社会保険労務士で人事労務の仕事をしているので、人材のミスマッチに直面することが多いのです。この6月からパワハラ防止法が始まり、いろいろと考えることがあります。山本さんのブログもよく拝見するのですが、「スキルアップをどこが負担すべきか」ということは最近疑問に思っています。
ITの場合は、技術的な部分でスキル標準がありますが、そうでない業界においては採用の現場で自分をできるだけ大きく見せて入ります。雇い入れたら雇い入れたでなかなか辞めさせられない部分でパワハラに発展しかねない問題もあるのです。
企業もスキルアップにかける余力がなくなってきます。労働者本人にとっては、昔は大企業のポストを目指すことがスキルアップにつながったのですが、今はそうでもありません。働いている人たちはどういった形で自らのスキルアップを目指せばいいのでしょうか。そして、そこの費用負担は、企業の余力がなくなったときにどういった形でしていけばいいのでしょうか。ぜひ教えていただきたいなと思いました。
山本:企業さんに呼ばれて研修会に行く側の人間としての僕の意見です。社員さん向けの講習会で、毎年呼んでいただくところは特にそうなのですが、「去年と比べて今年、あなたはどう変わりましたか」と書いてもらうようにしています。
そうすると、「自分たちの会社がどうなるのか」を書くことができても、自分自身が1年間でどう変わったかということは明確にはおっしゃらないことが多いのです。「ご自身が1年間仕事を通じて何を学ばれたのですか」と質問すると、皆さん筆が止まります。若い人たちは仕方がないかもしれませんが、ある程度マネジメントをしている人でも、「自分の仕事において、こういう試みをしたらこういう知見が得られました」ということははっきりとなかなかおっしゃらないのです。日々の仕事の中で何を目指していくべきかをうまく見繕えないのは、研修をやる側として非常に感じるところです。みんな簡単に「OJTで頑張っています」といっても、その仕事の中での訓練の中身が明示化されていないので、単にいまあてがわれているジョブフローを粛々とこなし、会議に出席することぐらいしか意識的に業務に向き合えておらず、自身の能力開発にはつながっていないのではないか、と思います。会社がどういう事業を目指しているのか、ある種その先を見据えるために今までどんなコミュニケーションしていたのかも大事です。
例えば、ワンマン社長が言う通りに従業員が動いている会社があるとします。社長が見えている範囲外の変化に対しては非常に無防備です。従業員に「あなたがたがきちんと視座を高くして、経営者が観ていないところをちゃんと把握しましょう。万が一の時の対応だけでなく、ご自身の能力を培うためには、常にそこを見なければいけないのですよ」と言うと、初めて納得してくれます。
そう考えると、会社側が「こういうことを目指す」ということと、それ以外のところで仕事でのキャリアやスキルアップのために個々人でやるべきことはベクトルが違います。
会社がやるべきことに関しては、きちんと上から下ろしていって、「こういうスキルの人たちがこれだけ必要だから、この内容について人材育成する」という部分に関しては企業側が費用負担するのが理想です。開発会社がプログラマに対してプロジェクトマネジメントやプログラミング技法についての研修はしても、経理やマーケティングその他、スキルとしてもっと広い分野での研鑽で費用負担はしてくれません。幹部教育で「こいつは」というのが企業の中に仕組みとしてあれば話は別ですが、大抵において、昇進して部下を持たせるまでの間にマネジメントの研修・訓練やマーケティングなどのビジネス分野のスキルアップに投資をしてくれる会社は稀です。そこは、自分で興味をもって勉強していかなければならない分野です。それゆえに、自分は将来こういう開発チームを持ちたいのだとか、こういう店づくりを自分でやってみたいのだという働く先にある夢を持ち、そのためには何が必要かを考え、ご本人の負担できちんとアンテナを立て、いろいろな人と交わっていけば得られるものがあるはずです。会社の中で受けられる刺激だけで満足せず、どんどん外に出ていくことが大切です。
僕がお世話になっている会社さんの中で地方にイケているところがあって、人事研修の仕組みがユニークなのです。人のふるい分けをして「あなたはこれをやりなさい」と会社側が押し付けるのではなく、自分の仕事の範囲で、「やりたいことがあって、これと思ったことであればお金を付けてあげるから勉強しなさい」ということをしています。全ての人たちがそのやり方を活用しているわけではありませんが、マネジメントに関心のある人をピックアップする力はかなり高いので、彼らに事を与えることで、会社はどんどん業績を伸ばしています。
また、ある大手の衣料品チェーン店で働いている人たちは多国籍です。他の国々で働いていると、たくさん階層を作らなければいけません。その階層ごとにやらなければいけないこと、覚えなければいけないことが細かくありますが、それに対して研修はしていないそうです。
だからこそ社員の側が勝手に「こういうことをしなければならないのだ」と理解して勉強することで、うまく成り立たせています。やはり会社さんごとに工夫されて、少ない金額で多くの研さんが得られるように、どう意識づけをしてモチベーションを高めていくべきか。千差万別なので皆さん悩んでいらっしゃると思います。
倉重:終身雇用であれば、会社がキャリアを用意してあげることで、ある程度なんとかなっていました。しかし今は残業時間も限られています。自分のキャリアは自分でつくっていくという意識を働く側も持たなければいけません。
山本:あとはいままで雇ってきた人の経歴を正社員からアルバイトさんまで全員分AIにインプットして、「こういう人たちは出世する」という傾向を導き出している会社さんがありました。まあ、あれだけ組織がでかければAIのひとつも使わないと成り立たないんでしょうけれども… 会社側が投げかけたクエスチョンや刺激に対して、「こういうリアクションをする人は会社をなかなか辞めない」もしくは「高いレベルまで会社の収益を引っ張っていく」ことが分かっているのです。そういう人だけを選抜する方向へどんどんシフトしていっていると感じます。
倉重:ありがとうございます。では山本さん、最後に締めの言葉を頂いていいですか。
山本:コロナ後が非常に心配なのですが、やはり世の中変わらざるを得ないですし、政府もあまり的確な政策を打てる状況にありません。働く側、もしくはキャリアに関して非常に考えていらっしゃる側が、自発的に「これからどうしたらいいのか」ということを考えていく時代に差し掛かったのだと強く実感するところです。自衛しましょうというだけではなくて、自分が社会に対してできることを見定めていく時代になっていくと思っています。次の時代に対してどうしていくのかを日々考える。仕事人として、家庭人としていろいろな役割がに応じて、より良い何かを得るためにどう行動するのかが大事なんだろうなと。
経済がどんどん悪くなって、人口も減っていく中だけれども、自分はこういうスキルで生きていくのだ、こういう価値を生み出して、それを次の世代に繋いでいくのだというようなビジョンが持てる人生であればいいなと思いながら、日々を暮らしています。守るべきもののために己を改善し改革していくプロセスを築いていっていただければと存じます。
倉重:ありがとうございます。
(おわり)
対談協力:山本一郎(やまもと・いちろう)氏
個人投資家、作家
1973年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。東京大学政策ビジョン研究センター客員研究員を経て、情報法制研究所・事務局次長、上席研究員として、社会調査や統計分析にも従事。IT技術関連のコンサルティングや知的財産権管理、コンテンツの企画・制作に携わる一方、高齢社会研究や時事問題の状況調査も。日経ビジネス、文春オンライン、みんなの介護、こどものミライなど多くの媒体に執筆し「ネットビジネスの終わり(Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」、「ズレずに生き抜く( 文藝春秋)」など著書多数。