11月に入った京都で最近目につくものといえば、外国からグループでやってきた観光客の皆さん。当たり前ですが、一時はホントーにまったく見かけませんでしたが、ここのところあちこちにいらっしゃいます。それはさておき。麺連続記録が途絶えまして、今回は洋食でございます。初めてお伺いしたお店ですが、まあおいしかった！ ではでは東山区にある老舗洋食店へゴーゴゴー！

こちらが「グリル富久屋」さんの店構えです。パッと見た感じ、喫茶店のようでもありますが、ショーケースを見てみますと……。

ほら！ おいしそうな洋食メニューが並んでますでしょ。上段にはクリームソーダなどもございまして、喫茶店フレーバーも感じられますが、そこはそれ。場所は川端五条を北へ、１つ目の橋のかかった松原通を東へすぐの辺り。前にお邪魔した「力餅」さんの並びでして、最寄り駅は京阪の五条駅かな？ ５号階段を登れば徒歩3分ほどのようです。

店内がこちら。センターに緑が置かれてますね。そしてシャワールームを思わせる半透明のパーテーションでフロアが仕切られています。テーブルは4人がけと2人がけがいくつか、そしてカウンター席もございました。お伺いしたのは14時を回ってまして、ご近所のマダムたちがドリンク＆トーストを楽しむ姿も。

宮川町のエリアにありますので、こんなうちわも飾られております。いや～京都らしおすな。ちなみにスポーツ新聞、雑誌なども置かれておりました。

メニューいってみましょう。手描きのイラストがかわいいですね。オードブルにスープと、すでに本格洋食のムードが漂ってきております。

さらに「鮮魚・海老料理」「精肉料理」だなんて、The老舗洋食！ って感じでしょ？ それもそのはず、ちょいと調べてみますとこちらの創業は明治40年。110年以上の歴史のあるお店なのです。明治40年の京都、どんな感じだったんでしょうね。

メニューはほかにも「玉子料理」「サラダ」「サンドウイッチ」などがラインナップされております。そんななか、今回注目したのは、この「米飯料理」カテゴリー。最初のカツカレーを見て、もう心はキレンジャーになりかけてたのですが、ちょっと待った。上から三段目に「フクヤライス」ってのがあるじゃないですか。老舗が店名をつけた一皿にハズレ無し！ の法則に従いまして、今回はこちらをオーダーしました。

待ってる間、写真入りメニューもどうぞ。14時までのランチタイムにはとんかつ、海老フライ、クリームコロッケの定食も用意されております。コーヒーセットは＋200円ってことですね。

そして洋食弁当はこんな感じになっております。これまたなんともおいしそうじゃあーりませんか。昼下がり、こんなん食べながらビールをキュッとか、想像しただけでもたまりまへんな。

待つことしばし。やってきました！ こちらがフクヤライス980円でっす！ なんでしょう、この見た目の華やかさ、かわいらしさは。食欲をそそりまくるカラフルさじゃございませんか！

具にググっと寄ってみましたよ。小さくカットされたトマト、グリーンピース、マッシュルーム、ハムが鮮やかな玉子といっしょになっております。いただいてみると、少し硬めに茹でられたグリーンピースのカチッ、柔らく、でも適度に歯応えの残ったマッシュルームのフニッ、そんで玉子のフワッ、そこにトマトの酸味とハムの旨味もプラスされちゃったりして、思わず「ウマッ！」と口に出てしまいました。そんで玉子の下はケチャップライスなんですが、これがまたいい！ ベチャッとすることなく、しっとりしてまして、味付けもゼツにしてミョー。これぞケチャップライスの王道って感じの味わいなのですよ。それがフワ玉＆この具材たちといっしょになったら、おいしくて当たり前でございましょ。

卓上に置かれているソースもかけてみました。これがまたなんちゅうか、あつらえたようと申しますか、食べるとニンマリしてしまうおいしさなのですよ。元々しっかり味なのでソースナシでも全然OKですが、少し加えてみるのもおすすめでっせ！

老舗洋食店のおいしさを堪能できた「グリル富久屋」さん。調べてみると、この「フクヤライス」は芸妓さんのリクエストで誕生したと言われているそう。それでトマトやハムなんかが、おちょぼ口でも食べやすいサイズになってたのか……。まあ、アタスは大口開けてワシワシいただいたんですが。シンプル、だけどめちゃくちゃおいしい、老舗のパワーをしっかりと感じられた一皿でした！