備蓄だけじゃ守れない!台風直後の修理詐欺・保険金詐欺など犯罪3選、詐欺の手口に今から備える対策を
台風が去った直後、すぐに被災者を狙った修理の詐欺や保険金の詐欺などの犯罪が急増することはご存知ですか?
今回は、まるで台風のしっぽのようにすぐに出没する台風直後の3つの犯罪手口とその対策をお伝えします。
これらの詐欺は、混乱と被災者の心理につけ込む卑劣なものです。備蓄も大切ですが、被災後に安心できる日常生活を取り戻すには、犯罪から身を守る必要もあります。
1. 修理詐欺、ブルーシート詐欺、窃盗
詐欺の手口
修理詐欺は、台風直後の家屋の損傷を口実に、不当に高額な修理費をだまし取る詐欺です。被災直後の不安につけ込み「今すぐ修理しないと危険だ」と迫ることで、冷静な判断をさせないようにします。中にはブルーシートを張り付けるだけなど、低品質な修理を行ったり、作業や確認と偽り、修理箇所を確認するふりで会話をしているうちに、もう一人が室内を物色する窃盗もあります。
実例
台風19号の後、関東地方で屋根の修理業者を名乗る人物が「今すぐ対応しないと危険です」と被災者を脅し、通常の2倍以上の修理費を請求した事例が発生しました。
対策
即決せずに公式な見積もりを取る
複数の業者から見積もりを取ることで、詐欺業者の不正な請求を防ぎます。急がされても冷静な判断を心がけましょう。
自治体の情報を活用
地元の信頼できる業者を選び、公式な情報を活用することが重要です。ただし自治体から要請を受けたふりをする詐欺もありますので必ず確認してください。
2 保険金詐欺
詐欺の手口
保険金詐欺は、被災後の保険申請を代行すると偽り、手数料や一部保険金を詐取します。被災者が保険申請に慣れていないことを利用します。火災保険の手続きは複雑だから代行してあげると、手数料名目でお金をだまし取り、手数料や一部の保険金を奪います。
実例
台風後、保険申請代行業者を名乗る人物が「代行手数料」として10万円を要求して、その後連絡が取れなくなる詐欺が報告されています。
対策
保険申請は自分で行う
保険の手続きは契約内容を確認し自分で行い、第三者に任せないようにしましょう。
3 寄付金詐欺
詐欺の手口
主に被災していない地域が被害に遭うパターンです。被災者支援を名目に寄付金を募ります。SNSや電話を利用して「台風被害者のための支援金」などと称してお金を要求し、実際には個人の口座に振り込ませるケースが多いです。中には直接訪問して金銭や物資を要求する場合もあります。
実例
令和2年の台風後、関西地方で「緊急支援」と書かれたメールが送られ、被害者が個人口座に寄付金を振り込んでしまった事例が複数報告されています。
対策
公式団体を確認:
寄付をする際は、日本赤十字社など信頼できる団体を通じて公式サイトから直接アクセスし、メールや電話での寄付依頼は慎重にしましょう。
被災後の犯罪被害に遭わないために
いかがでしたか?事前に知ることと、心構えによって、台風被害に付け込んだ詐欺などの犯罪を少しでも防いでいただければと思います。
犯罪者の手口は巧妙で、被災者の不安につけ込みあおるものばかりなので、いったん冷静になることを忘れないようにしましょう。
もし何か不審に思ったら、役所や国民生活センターや警察の相談窓口に相談して、正しい情報を確認してくださいね。
国民生活センター
局番なし1889
警察相談窓口
#9110
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