【河内長野市】何もないはずの山奥に素敵な空間!唐久谷マルシェの仕掛人は、西宮夙川で百年経営の花屋さん
毎週どこかでマルシェがありますね。紹介したいところは多くありますが、すべては紹介しきれませんので、どうしても個性的な特徴があると感じたマルシェを紹介する場合が多いです。
そんな中、これこそ個性的なマルシェと感じたものが、10月14日に行われるという情報を得ました。なぜならばこのマルシェは、まず場所が意外過ぎるのです。それは河内長野市唐久谷(からくだに)で開催するからです。
唐久谷と聞いて、市外の人はもちろん、市内でもあまり知られていない場所ですし、行く機会もほとんど無いのではないでしょうか?ここは旧唐久谷村があった場所で、青葉台や南ヶ丘など、昭和期に加賀田地区に造成された住宅地の南側にあります。
位置関係を確認すると、河内長野の中心、へそと言える位置に唐久谷があり、唐久谷の近く、加賀田には大江時親邸宅跡があります。しかしこのようなことを言えば大変失礼かもしれませんが、唐久谷には目だった名所旧跡もない静かな山里なのです。
そして、唐久谷マルシェの主催者を聞くと、さらに驚きました。主催者の名前は六翠園さん。六翠園さんは阪神間の高級住宅地・夙川にある生花店(花屋さん)ですが、なんと西宮最古の生花店で、創業百年とのこと!
夙川の老舗である生花の名店が、なぜ河内長野の中でも山奥にある唐久谷でマルシェを開催するのでしょうか?とても気になった私は、六翠園さんが唐久谷に来ている日にアポを取り、唐久谷に行ってきました。
神納(こんの)バス停から歩き、唐久谷の集落に入る道の入口に、次のような看板があります。Farm6さんが、唐久谷マルシェの会場です。
集会所などがある唐久谷の集落のほうに歩いていきます。
しばらく歩くと、画像中央付近に茶色い建物が見えてきました。
このおしゃれな茶色い建物が、Farm6さんです。
やがて看板があり、左手に入る細い道がありました。
道なりに歩いていきます。
手前に川(加賀田川の支流・唐久谷川)が流れているので橋を渡ります。
建物のすぐ手前に来ました。
こちらが入り口です。Farm6を運営している六翠園の店主ご夫妻が待っていてくださいました。
店主ご夫妻です。奥様が六翠園の創業者を祖父に持つ3代目です。ご主人も生花店を営んでいた経験がある方で、現在は夫婦で夙川の六翠園を運営しています。
そして六翠園と河内長野の接点は、ご主人の出身が河内長野の片添出身だから。しかもご実家は代々三日市で生花店を営んでいたというのです!秋祭りになると、今でも地車のお誘いの連絡が来るとのこと。また兄弟が全員、今も各地で生花店を営んでいるそうです。
唐久谷の土地は、ご主人の後輩に紹介してもらったとのことで、3年前に取得しました。唐久谷の土地を手に入れた理由は、その前からおぼろげに考えていた「やりたいこと」と条件が合致したからです。
今でこそ、BBQエリアやおしゃれな建物がある敷地内ですが、取得した当時は何もなく、あるのは竹林だけだったとのこと。
「竹は竹でも細い竹で、細い竹を駆除するのは想像以上に大変でした」と、ご主人は当時を懐かしみます。あまりにも重労働のため、2回ほど挫折しかかったほど。それでも1年かけて竹藪をほぼ駆除しました。
それからも定期的に夙川から唐久谷にきて、庭作りや建物を建てていきました。業者に依頼したところもありますが、できるところはほぼふたりで行ったそうです。
庭には、お店で販売する草木を植えて育てています。六翠園さんではかつて奈良や和歌山に通って直接交渉して販売用の草木を仕入れていましたが、体力的にきつくなってきたこともあって、ここでそれを自前でやろうとしているわけです。
そのため、周辺の山にはない花瓶に生けるとすてきになりそうな葉っぱを持つ木々が、敷地内の随所に植えられていました。
また敷地内には、まるでヨーロッパの田舎町にありそうなかわいい建物がいくつかありました。
ご夫妻はこのような建物をレンタルスペースやイベントに活用したいと考えていたところ、ご夫妻の親族から意外な提案がありました。
それは堺に住んでいる姪の方からの提案です。「せっかくだったらマルシェをしたらどうか」ということで、唐久谷でマルシェを始めることになりました。
とはいえ実際にマルシェを主催するノウハウもなく、かつ当時からマルシェは乱立状態だったので、ご夫妻は本当にできるのかかなり悩んだそうです。それでもとりあえずやってみようと、昨年10月、1回目のマルシェを行いました。1回目の時には遠く夙川のお客さんも来てくれたとのこと。
今年4月の2回目を経て、今回が3回目。つまり年に2回のペースで、唐久谷のマルシェを実施しています。3回目はさらに地元の人気店も参加することになり、今まで以上に盛り上がる見込みです。
Farm6さんの唐久谷でのマルシェは14日(スポーツの日)の10:00~16:00の予定。ご主人の話では、地車の日を避けたいと考え、翌日にしたとのことでした。
またサブタイトルに「緑の中でペットも一緒にお散歩」とあるように、ワンちゃんの入場は問題ありませんが、条件として狂犬病予防接種証明をご提示ください。
次にマルシェ出店者を紹介しましょう
①キッチンカー 4台
- 無添加焼おにぎり
- わんちゃんと食べる野菜スープのキッチンカー
- ぺんぎんキッチン「キッチンカー移動販売クレープ」
- タコマル「泉タコのみを使用するたこ焼きキッチンカー」
②ワークショップ
- マイテコ「アクセサリーや雑貨をコードやロープを結んで作っています」
- 天然色素アイシングクッキー「席札・プチギフト・お祝いetcオーダー」
- プレジール「バルーンアートを中心とした子供向けのワークショップ」
- ORCHIDEE(オーケディー)「暖炉屋(憩暖)の中の小さな工房」
③ほっと一息(コーヒー、パン、焼き菓子販売)
- 豆小屋「煎りたてコーヒー」
- うさぎぱん「自家製天然酵母のベーグル」
- ふわこっぺ松原店「こだわりのこっぺぱん」
- メゾン エクリュ「身体に優しい地味系焼き菓子」
④enjoy!(雑貨販売など)
- かなつむり(ビーズの耳飾りなど)
- colincolin_yuko(Colin Colinくすっと笑える布モノ)
- Flap まみ(美容師兼アイリスト)
⑤for pet
- しもむら動物病院
- アニマルコミュニケーション
- よつば菓子店
⑥ご近所様
- 岩湧の森
マルシェのメイン会場になる建物内です。とてもおしゃれです。生花を扱うお店を運営している方らしいですね。
現在ご夫妻は夏場には週1回、秋以降は週2回のペースで1時間かけ唐久谷に来て、作業を行っています。敷地はとても広く、3年たってもまだまだすべての整備が終わっているわけではないそうです。
「上の方はまだまだ刈り取りが終わっていないのですが」と言いながら案内していただきました。
階段を上って行きます。
いちばん高いところにはジップライン(ワイヤーにつり下がって自重で滑走するもの)を計画しているそうです。完成したら子供たちの歓声が聞こえること間違いないですね。
高いところから敷地内を見下ろしました。ここでひとつだけ懸案事項があることを伺いました。それは敷地内に水道が無いのです。
業者に頼むとそれなりの額がしますし、目の前の小川は上流に住んでいる人もいるために適さないこともあり、現状ではご夫妻も水を持ち込まれているとのこと。
またマルシェの出店者には水を持ってきてもらっているということです。「水道が出て飲食の許可が下りれば、もっといろんな飲食の方にも」と奥様は残念がっていました。キッチンカーの場合はすべて整っているので出店できるわけですね。
ご夫妻に将来についてお話を伺うと、「いつか河内長野の唐久谷に移住できれば」とも話されていました。自然が多いといわれる河内長野の中でも、本当の山深い奥にあるこの場所は、自然を謳歌するのに適しているような気がしました。
なお、マルシェ当日は入口に誘導員がいて、30台以上の駐車は可能とのこと。公共交通の場合は神納バス停から徒歩20分程度です。念のためバスの時刻表を記します。
Farm6
住所:大阪府河内長野市唐久谷243
Farm6マルシェvol. 3日時:10月14日10:00〜16:00
入場無料・予約不要・小雨決行・荒天中止
アクセス:南海・近鉄河内長野駅、南海三日市町駅からバス 神納バス停下車徒歩25分
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