Yahoo!ニュース

東京都心で最高気温が8度の厳寒予想、11月としては31年ぶりの寒さの可能性も

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雲と雨の予想(ウェザーマップ)

東京都心は8度の厳寒予想

東京の予報(気象庁発表をウェザーマップが作成)
東京の予報(気象庁発表をウェザーマップが作成)

きょう25日(土)の東京都心は、最高気温が13.5度と季節外れの陽気だったきのう24日(金)と比べて約11度も低く、一気に12月上旬並みの寒さとなりました。そしてこの寒さにはまだ続きがあり、上図のように、あす26日(日)の最高気温は8度の厳しい寒さが予想されています。

8度というのは、クリスマスなどの年末を通り越して、まさに1月下旬並みの真冬並みの寒さということになり、11月としては季節外れの厳しい寒さとも言えるでしょう。そこで、東京都心で、11月の最高気温が10度未満、つまり一桁となった近年の厳寒日を調べてみると、以下の通りとなります。

2019年11月29日9.7度

2016年11月24日8.6度

2012年11月19日9.9度

2012年11月28日8.5度

2009年11月19日9.4度

1992年11月28日7.1度

もし、あす26日(日)の最高気温が8.4度以下となれば、記録上は、11月として1992年以来31年ぶりの寒さということになります。あくまでも1日を通しての最高気温のこととなりますが、いずれにしても、11月としては、かなりの厳寒になる可能性は高いと思われます。

ちなみに東京都心は、きのう24日(金)の最高気温は24.2度で、11月下旬としては26年ぶりの暖かさだった一方、わずか2日で、今度は11月として近年ではかなりの寒さとなる可能性があり、この絶大なる気温差に十分な注意が必要です。

各地で気温が上がらず

気温の予想(ウェザーマップ)
気温の予想(ウェザーマップ)

あす26日(日)は、東京都心を含めて、関東地方の広い範囲で、年末から1月頃の寒さとなりそうで、正午の気温は、千葉などの沿岸部を除いて、広く10度未満の青色が予想されています。ではなぜ気温が上がらないのかというと、それは日差しがほとんど期待できないからです。

千葉を中心に弱い雨で日差しが少なく

雲と雨の予想(ウェザーマップ)
雲と雨の予想(ウェザーマップ)

あす26日(日)は、上空の寒気、冬将軍は徐々に抜けていく一方で、関東地方は房総沖に出来る小さな低気圧の影響で、千葉を中心に、東京都心や横浜などでも、昼過ぎまで、弱い冷たい雨が降る可能性があります。この雨雲が日差しをさえぎるため、気温がほとんど上がらない予想となっています。

万全な防寒対策はもちろんのこと、雨対策も必要となりそうです。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

杉江勇次の最近の記事