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アウトソールで走りが変わる

牧野仁マラソン完走請負人/ランニングトレーナー

|様々な形のアウトソール

 厚底やカーボンプレートなどのミッドソールに注目が集まるランニングシューズ。今回は一番外側にある「アウトソール」について紹介します。

|地面からシューズの摩耗を守るだけじゃない

 「アウトソール」の特徴はミッドソール(足)を地面から衝撃や摩擦を守るためにあります。ミッドソール剥き出しのシューズはありますが、軽量化には繋がりますが摩耗に弱く、ソール全面が削れ過ぎてしまいます。一方でアウトソールの形状一つで衝撃を分散したり、反発力したり、それぞれ特徴があります。一つにはアウトソールの面積です。大きければ衝撃は分散しミッドソールのクッションで吸収してくれます。更に横のラインを加えることで前足部の屈曲が生まれます。アウトソールのグリップが小さければ反発力が生まれます。一方で横のラインを無くししなりが生まれる形状にし、より反発力を上げています。

上がmizunowaverider、下がアディゼロタクミ
上がmizunowaverider、下がアディゼロタクミ

|厚底系の裏側は…

 Nikeヴェイパーを筆頭にカーボンプレート内臓を席巻している昨今、多くのシューズのアウトソールは、前足部の屈曲性がなくししなりを重視しています。逆に面が大きいシューズが多くを占めています。面が大きければ少しのズレでもバランスをアシストしてくれ、しなりを利用して反発しつつミッドソールを厚底にしてクッション性のあるシューズが多くを占めるようになりました。

上がNikeヴェイパーフライ、下はFuelcellTC
上がNikeヴェイパーフライ、下はFuelcellTC

|着地の位置を指定するシューズ

 Nikeアルファの特徴としては2つのZoom Airユニット、この2つのユニットの位置で着地しないと反発性が最大限に活かせません。下の写真のMBTは、真ん中のマークの位置で立つように指定しています。このことによりシューズの中央で立ち姿勢を良くするために出来たシューズでもあるので、マークの位置で立てないとバランスがとり難くなります。このようにシューズによっては位置を指定をするシューズも存在します。

MBT
MBT

|アウトソールでシューズの特徴を出している

 シューズの裏側をみるだけ、そのシューズがしたいことが見えてくることもしばしばあります。ミッドソールの特徴は勿論ですが、アウトソールの特徴も重視しご自身にあったシューズを選びましょう。

Written by マラソン完走請負人/牧野仁です
 有限会社スポーツネットワークサービス代表取締役。初心者向け走り方教室「Japanマラソンクラブ」を立ち上げ、様々な方々に走るまでの準備やケガを防ぐ走しり方などを指導。走ることを軸に、旅行(旅RUNの名付け親)や食、健康、美など提供しています。ジョギングインストラクター資格認定講座も開催。
著書;楽して走ろうフルマラソン(ランナーズ)。フルマラソンスタートBOOK(エイ出版)。目からウロコのフルマラソン完走新常識(実業之日本社)など多数。
テレビ;「ラン×スマ(NHK BS)」「ソレダメ(テレビ東京)」など出演。
「相棒」「警視庁・捜査一課長」などランニング監修。
雑誌;Tarzan(マガジンハウス)ランニングスタイル(エイ出版)MONOQLO(晋遊舎)など、監修
YouTubeチャンネル:ビギナーランニングマガジン / 完走請負人牧野.

マラソン完走請負人/ランニングトレーナー

楽に、楽しくを走るをモットーに、2006年Japanマラソンクラブを立ち上げ、旅RUNなどをプロデュース、NHKBS「ラン×スマ」などテレビ出演や著書「楽して走ろうフルマラソン(ランナーズ)」著書多数

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