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【本日予約開始!】iPhone 11/11Pro 購入ガイド

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント
iPhone 11 シリーズの価格差 出典:KNN

KNNポール神田です。

2019年9月13日(金)『iPhone 11』の予約日当日となった…。本日の21時から予約開始だ。夕方の16時01分とかでないので、仕事の途中で抜け出してなんてこともなくなった…。

毎年、秋のApple製品のモデルチェンジの時期。しかし、たった1年前の最先端の製品が旧製品となる時期でもある…。そう、今日、予約しようとしている製品も365日後には、これぐらいトキめかなくなるのだ。それらをすべてわかった上での予約購入なんだと毎年、自分を戒める。

しかしながら、最新機種のパッケージを開けて、半日かけてインストールして使い出すあの『体験』はプライスレスな日々である。数週間は、いろんな感動で楽しめる。そして1年間は最新モデルを所有するドヤ顔できる至福の期間でもあるのだ。さらに、1年経過しても、下取り価格が高いのもApple製品のブランドの特徴である。買った金額の半額以上で売れる。しかし、こうやって何十年もAppleに絞りとられる囚われの身であることも十分自覚した上だから仕方がない…。

そして、Appleのサイトの購入ページを見てほしい…。

https://www.apple.com/jp/iphone/

まずは、『価格を見る』を押すと、下取り商品の有無を確認するところから始まるくらいだ。値段よりも先に下取り価格を提示するのだ。

Appleは毎年、買い替えたくなるユーザーの気持ちを十分に計算しつくしている。そして、今夜も、またAppleの売上に喜んで身をささげてしまう自分がいるのだ…。

■Appleの下取り価格は決して高くないけど明確で安全

購入ページにはすでに最大下取り価格がプルダウンで明記されている 出典:Apple
購入ページにはすでに最大下取り価格がプルダウンで明記されている 出典:Apple

https://www.apple.com/jp/trade-in/

Appleは、ユーザーがすでにApple製品の買い替え需要が大半であることを熟知しているからこそ、まずは下取り価格を提示し、購入金額を決定するというプロセスを重んじている。しかも下取りの査定は基本的に自己申告にもとづいている。

Appleの公式の下取りは、決して下取り価格が高いわけではない。当然、メルカリなどのフリマを利用するのが手数料10%送料をとられても価格は高く売れる。それでも写真を撮影し、説明分を書いて、質問があれば受け答えし、売れたかどうかの確認をした後、包装して発送する。万一データが完全に消去できていなかったら…などの不安要素がある人も少なくない。慣れれば問題がないことだが、Appleに下取ってもらう方が事故は少ない。しかも新製品が届いてから、データを移してからの発送で良いので購入機会を損失しない。

2019年、今回の『iPhone11シリーズ』は、ネーミングからしても、特徴がとてもわかりやすい。それは『3つの差』が明確であるからだ。

■『iPhone11Pro』のこだわりは3点

iPhone 11 Pro の価格 出典:Apple
iPhone 11 Pro の価格 出典:Apple

□1つ目の『iPhone 11 Pro 』のこだわりポイントは、

『望遠(52mm f/ 2.0絞り値)』カメラがあること。トリプル12MPカメラ(超広角、広角、望遠)2倍の光学ズームイン、2倍の光学ズームアウト、最大10倍のデジタルズームである。

□2つ目の『iPhone 11 Pro 』のこだわりポイントは、

Super Retina XDRディスプレイ オールスクリーンOLED(有機EL:Organic Light Emitting Diode)である事

□3つ目は、『iPhone 11 Pro』は、5.8インチと『iPhone 11 Pro Max』6.5インチから選べる事である。ちなみに『iPhone 11』は間の6.1インチである。

iPhone 11 Pro Max の価格 出典:Apple
iPhone 11 Pro Max の価格 出典:Apple

■『iPhone11』はベーシックなモデル

iPhone 11 の価格 出典:Apple
iPhone 11 の価格 出典:Apple

『iPhone11Pro』との差は明確で、『望遠(52mm f / 2.0)』とディスプレイが『Super Retina XDRディスプレイ オールスクリーンOLED』のみというのがとてもわかりすい。

『iPhone11』のカメラはデュアル(二眼)であり、ディスプレイは、有機ELではなく、液晶ディスプレイ(Liquid Retina HDディスプレイ)であることだ。大きくこの2点しか変わらない。

『A13 Bionicチップ』のプロセッサもGPUも『iPhone11Pro』と変わらない。カメラ部分もデュアル12MPカメラ(超広角と広角)であるが、『超広角:f/2.4絞り値と120°視野角』と『広角:f/1.8絞り値』も『iPhone11Pro』と同等である。望遠機能もレンズは共用だが、2倍の光学ズームアウト、最大5倍のデジタルズームである。

■『OLEDディスプレイ』+『望遠カメラ』との値段差はズバリ!3万2,000円

iPhone 11シリーズの容量別価格差 
iPhone 11シリーズの容量別価格差 

つまり大きくざっくり考えて、『iPhone 11 Pro』と『iPhone11』の差は『OLEDディスプレイ』&『望遠カメラ』の値段の差といっても過言ではないだろう。その価格差は、容量がちがっても常に3万2,000円と明確だ。

『OLEDディスプレイ』+『望遠カメラ』に3万2,000円の価値を認めれば、『iPhone 11 Pro』を選べばよい。

そして、なおかつ、サイズが大きい方が良いと思う人は容量がちがっても差額はおなじ1万3,000円の『iPhone 11 Pro Max』を購入すればよい。筆者は老眼でもあり、動画もよく見るので、大きいサイズを選んでいたが、カメラの撮影のハンドリングやポケットの入れやすさを考えるとMaxではない選択をするようになった。替わりにそのニーズは、『iPad mini』へと吸収されるようになった。

■旧型モデルの『iPhone XR』と『iPhone 8』はお得かどうか?

Appleのサイトでは、現在、『iPhone XR』6.1インチと『iPhone 8』4.7インチがラインナップに残っている。

『iPhone 11』と『iPhone XR』の価格差はたったの1万円の「差」である。これはどう考えてもデュアルレンズのついた『iPhone 11』の選択しかないだろう。

悩むのは『iPhone 8』の4.7インチだ。これはこれでこのサイズは捨てがたいフィット感がある。背面にリングのホルダーをつければ、ほぼ片手でスクリーン全体をカバーできるので、電車のつり革につかまりながら、片手で操作ができるサイズなのである。

むしろ、『iPhone 11』6.1インチと『iPhone 8』4.7インチのサイズは比較しにくいが、価格差はサイズに関係なく2万2,000円だ。2シーズン前のモデルだが、『SE』の後継機種の噂があるので、このサイズがほしい人は辛抱強く待つなどの選択肢もまだあるだろう。5.8インチの『iPhone 11 Pro』との価格差は64GBで5万4,000円となる。

■iPhone11シリーズで搭載されなかったテクノロジー

今晩、予約を入れる前に、今回の『iPhone11シリーズ』は当然、次世代モデルの『5G』モデルでもない。ましては、どうせ買うなら良いものをと考える必要もない。そう、心配しなくても、毎年、iPhoneは販売される。不安だから『AppleCare』とかも思いがちだが、年間6万円近くのApple税を払い続けるのであれば、月間5000円の減価償却で下取りに出せば、常に最新機種を使い続けることができる。むしろ、今回の『iPhone11シリーズ』に搭載されなかったテクノロジーもあるのも考慮してみてほしい。

□2019年モデルのiPhone11には、残念ながらSONYのToF方式の『3Dカメラセンサー』の搭載を見送ったようだ。ToFとは(Time of Flight)で光の跳ね返りにより3D空間での距離の測定を行うセンサーであり、AR機能の強化等に活用されるのではと期待されていた。これは2020年秋モデルまでのお預けになりそうだ。

□iPhone11シリーズでは、超広帯域無線(UWB:WideBand)の『U1チップ』を搭載したことによってBluetoothよりもより遠くの空間を認識できるようになり、写真やファイル共有機能の『AirDrop』機能などにも距離感を与えることができるようになった。しかし、本来この機能に期待されていたのは忘れ物などを防止するためのスマートなタグの『スマートトラッカー』の機能であったが今回は発表されなかった。しかし、後追いでもこれはこのU1チップがあれば実現できるので、Appleの規格にもとづいた『MFi(Made For iPhone/iPad/iPod)」認証のようなものを設定する可能性は高いだろう。しかし、MFi認証ロゴでもすぐにニセのロゴが作られてしまったのでMFiの確認サイトまでできているくらいなので偽造されないMFiロゴシールまで含めてライセンスをしなければ『スマートトラッカー』市場は抑えることができなかったのかもしれない。

あと1年間、今のiPhoneで我慢できるかどうかを自らに問うてほしい。

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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