繊細さんと発達障害は診断が難しい!?生きづらさを改善するための対処法とは?
こんにちは、精神科医しょうです。
私は普段、精神科での外来を行い、7万人以上インスタやvoicyのフォロワーさんに対しHSP気質に関する発信、書籍の出版を行っています。インスタにも遊びにきてね(外部リンク)
あなたは「繊細さん」という言葉を聞いたことはありますか?
繊細さんはHSP(Highly Sensitive Person)とも言いますね。繊細で敏感、共感性豊かな人々のことを指します。
繊細さんと発達障害は、混同されてしまうことがあります。
なぜなら共通点が多く、特に対人関係が苦手なところや光や音に敏感といった特徴があるため、繊細さんが医療機関を受診したところ、発達障害と診断されてしまったというケースもあるようです。
そして、繊細さんも発達障害も「生きづらさ」を抱えて過ごしている方が多く見受けられます。
そこで今回は、繊細さんと発達障害に共通する「苦しさ」に対処していく方法について考えてみたいと思います。
繊細さんと発達障害は診断が難しい!?
繊細さんと発達障害の症状は、似た症状が多く診断が難しいといえます。
繊細さん、つまりHSPという概念は認知度が高まったとはいえ、まだ研究段階であり知られていない面が多くあります。
また、発達障害においても、グレーなラインの方も多く正確な判断が難しいといった事情があります。
たとえば、繊細さんが「集中力のなさ」「自己肯定感の低さ」「対人関係が苦手」といった悩みで病院を受診した結果、「発達障害」だと診断されてしまうことがあるのは、上記のような背景が関係しているんです。
繊細さんと発達障害が生きづらさを感じてしまう場面とは?
混同されやすい繊細さんと発達障害ですが、日常生活においてどのような時に「苦しさ」を感じてしまうのでしょうか。
いくつか取り上げてみたいと思います。
・人と違っていることで批判を受ける
周りの人と同じように行動したり考えたりしないと、責められたり孤立させられたりする場合があります。
ひどい場合はパワハラやいじめに発展してしまうこともあるため、何とか周囲と同調しなければならないと感じてしまう方も多いのではないかと思います。
しかし、そのことがかえって自己肯定感を低くし、自らを追い詰めてしまい生きづらさにつながっているのではないでしょうか。
・得意・不得意の落差が激しい
両方に共通することとして、興味への没頭があげられます。
自身の得意なことや好きなことは、誰よりもズバ抜けてできる反面、不得意なことや興味がないことに対しては、まったく関心を示さないといった傾向がみられます。
もし、その落差が原因で、日常生活に支障をきたしているのであれば、改善は必要かもしれませんが、特に困っておらずカバーできるのであれば、かけがえのない「個性」ととらえて、得意なことを伸ばしていくと生きづらさの緩和につながるかと思います。
・想定外の出来事に弱く、パニックになる
予期していなかった事態に遭遇した時に、どうしたら良いのかわからず、パニックになってしまう傾向があります。
たとえば、仕事上での急なスケジュール変更や突発的な仕事の依頼が入ると、どれから手を付けて良いのか優先順位がわからなくなり、集中できなくなるといったことがあげられます。
このような事態が起きてしまう要因としては、状況が変化したことに対して理解や納得ができていない状態にあると言えます。
・心配がよぎると不安になり頭から離れなくなる
繊細さんと発達障害の気質を持つ方の多くは、不安や心配を感じると常にその思いに支配されてしまい、心が休まらないといった傾向が見受けられます。
幸せな感情や嬉しい気持ちが継続すれば良いのですが、どちらかというとネガティブな感情に支配されることの方が多い傾向があるためストレス過多になりやすいと言えます。
・強い刺激に敏感
両方の特徴として、強い光や音、においなど敏感に察知しやすい傾向があります。
刺激が原因となって不眠や頭痛、食欲不振などに陥ってしまうケースも多いため、日常生活を送る上で注意が必要になってくることがあります。
今のままでうまく生きるには?
繊細さんも発達障害も人と違っているからこそ輝ける場面があります。
両方とも特殊な才能を持っている人が多いとも言われており、素晴らしものを生み出す可能性を秘めているとも言えるのではないでしょうか。
では、繊細さんや発達障害の方が今のままで、活き活きとした生活を送るにはどのような点を考慮すれば良いのでしょうか?
・他人と違うことを長所ととらえる
今抱えている他人との相違について考えてみましょう。
それらのことを活かす方法や進路がないかなど、思いを巡らせてみると、意外な長所に気付けるハズです。
人と違うことは多くの可能性を秘めていることに他なりません。
・他人と比較しない
自分と他者を比較することは、焦りや嫉妬、不安感情を生み出す要因になるため、良いことがありません。
むしろ、人は人と関心を薄めることで、自分の短所について責める機会を減らすことができます。
もちろん、自身の長所や短所を把握しておくことは必要ですが、常日頃から他人と比較することで、自己分析を繰り返すことは精神的なストレスがかかるためオススメできません。
まとめ
今回は繊細さんと発達障害について共通点と生きづらさの改善策について触れてみました。
今回の内容を参考に、自分が何に対して苦しさを感じているのか?を把握し自分に合った対処法を見つけてみましょう。
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
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