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敗退のオリオールズは10年前からポストシーズン10連敗。勝ち上がりのロイヤルズは9年前から4連勝

宇根夏樹ベースボール・ライター
カンザスシティ・ロイヤルズ Oct 2, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ア・リーグのシード4とシード5が対戦したワイルドカード・シリーズは、シード上位のボルティモア・オリオールズがカンザスシティ・ロイヤルズにスウィープされた。

 2試合のスコアは、0対1と1対2だ。レギュラーシーズンでオリオールズが挙げた786得点は、ニューヨーク・ヤンキースの815得点に次ぎ、リーグで2番目に多かったが、このシリーズはセドリック・マリンズのホームランによる1得点にとどまった。

 オリオールズがポストシーズンで次のシリーズに勝ち上がったのは、10年前のディビジョン・シリーズが最後だ。その後は、勝ち上がりどころか、白星も途絶えている。

 2014年のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズは、ロイヤルズに0勝4敗。2016年のワイルドカード・ゲームは、トロント・ブルージェイズに黒星。2023年のディビジョン・シリーズは、テキサス・レンジャーズに0勝3敗。今年の0勝2敗により、ポストシーズンの連敗は二桁に達した。

 ポストシーズンの試合で10連敗以上は、現在のオリオールズが6チーム目だ。ミネソタ・ツインズの18連敗(2004~20年)、ボストン・レッドソックスの13連敗(1986~95年)、フィラデルフィア・フィリーズの11連敗(1915~76年)に次ぎ、1958~91年のミルウォーキー/アトランタ・ブレーブスと1980~85年のロイヤルズに並んだ。

 ちなみに、1985年のロイヤルズは、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズの第3戦に勝ち、連敗を10で止めた後、ワールドシリーズ優勝を飾った。

 現在、ロイヤルズは、ポストシーズンの試合で4連勝中だ。2015年のワールドシリーズ優勝――第3戦に敗れ、第4戦と第5戦に勝って4勝1敗――を最後に、過去8年(2016~23年)はポストシーズンに進めなかっただけでなく、勝ち越したシーズンすらなかった。

 2015年のワールドシリーズMVPは、サルバドール・ペレスが受賞した。ペレスは、今年のポストシーズンでも、スタメンマスクをかぶっている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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