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【八潮市】静かに佇む大曽根八幡神社。ここで見つけた宝物。大祭の神輿・社殿の彫刻・黄金に染まる大銀杏!

yuko.N地域情報発信ライター(八潮市)

2024年10月12日(土)13日(日)6年ぶり「大曽根八幡神社大祭」が開催されました。八潮市で最も大きな伝統行事として知られる祭りですが、コロナ禍を受けて開催出が中止となり、2024年この秋に6年ぶりに復活し、盛大に開催されました。

後半では八幡神社の境内の魅力についてご紹介いたします。

大曽根八幡神社大祭「宵宮」

10月12日(土)宵宮にて撮影。またぎの奥に拝殿が見えます。
10月12日(土)宵宮にて撮影。またぎの奥に拝殿が見えます。

「またぎ」と呼ばれる装飾が施された華やかな門が設置されていました。大祭の時だけに設けられる神聖な場所への入り口。日常の世界から神聖な領域へ移行する通過点の役割もあるようです。

手水の手前から拝殿に上がる石段付近を撮影。
手水の手前から拝殿に上がる石段付近を撮影。

拝殿へと続く石段には、座って舞台を鑑賞する人々が徐々に増えていきます。

石段から鳥居・舞台・屋台を望む
石段から鳥居・舞台・屋台を望む

舞台では地元の人々によるさまざまな演芸が披露され、和やかな時間が流れます。

屋台が二の鳥居から三の鳥居、そして境内まで続き、美味しそうな香りが漂っています。奥には美しく装飾された”またぎ”も見えています。

大曽根八幡神社大祭「神輿渡御」

朝9時に神社を出発して町の要所を巡り、午後4時頃には宮入りになります。

神輿は、境内にある大きな松の木の下で、静かに出発の時を待っています。

はじめに、子どもたちが引く山車が鳥居をくぐります。山車の囃子方が祭りの雰囲気を盛り上げています。

神輿も鳥居をくぐります。神輿の上の鳳凰(ほうおう)飾りが、鳥居に当たらないよう、鳥居下の紙垂(しで)を持上げ、神輿も下げて通り抜けます。担ぎ棒を含めた総重量が850kgを超えるとされる神輿が、高さを調整し、上部や両脇に触れないように通過する様子からは、息をのむような緊張感が伝わってきます。

青空の下、神輿と担ぎ手の美しさに心奪われました。

一の鳥居は南東の県道沿いにあります。神輿を見送った後、静かに戻る神主の姿がありました。かつて一の鳥居から松並木が続いていたようですが、現在は二の鳥居付近と境内にのみ残されています。しかし、拝殿の前や本殿の後ろにそびえる大きな松は、その堂々たる姿で遠大くからも目にすることができるほどの大木です。

神社を出た神輿は、一日をかけて、各所で休息を取りながら町内を巡ります。

2024年、6年振りの大祭のポスターです。祭りを守り、伝えてきた先人達の姿が素晴らしいと思います。
2024年、6年振りの大祭のポスターです。祭りを守り、伝えてきた先人達の姿が素晴らしいと思います。

大曽根八幡神社のご利益は、五穀豊穣、無病息災、厄除け、開運などです。八幡神は武神として知られており、勝負事や仕事運にもご利益があるとされています。

町内の巡行を終えて拝殿が見える位置まで戻ってきました。鳥居の手前でしばらく動きを止めました。神輿が鳥居を通過する瞬間はとても神聖なものとされます。

担ぎ手が疲れ果てそうなほど、何度も何度も「差し戻し」が繰り返され、見学の人々も一緒になって境内は神輿を中心とした人の波に飲み込まれてゆきます。

町内をめぐり終えて拝殿が見える、二の鳥居の手前まで神輿が戻ってきたところから、更に1時間も過ぎたでしょうか。ようやく宮入が完了しました。その後は参加者同士が神様の恩恵に感謝しつつ、労をねぎらう「直会(なおらい)」となります。そして静かな神社に戻ってゆきます。

写真は宵宮の日に撮影したもので、ガラスの扉も開けられています。
写真は宵宮の日に撮影したもので、ガラスの扉も開けられています。

拝殿の脇に神輿蔵があり、行事の時などにはガラス戸越しに見ることができます。

大曽根八幡神社の「正月」

2024年1月2日撮影:正月の竹飾りやしめ縄がみられます。
2024年1月2日撮影:正月の竹飾りやしめ縄がみられます。

元旦祭では、新年が明ける午前0時から2時ごろ、お神酒がふるまわれるようです。

拝殿の左右に置かれた立派な天水桶は、以前八潮に住まわれていた方々からの寄贈された、川口の鋳物工場で作られたもの。写真の右端になりますが、多くの願いが込められた絵馬が掛けられた奉納板も見えています。

2024年1月2日撮影。天神社・稲荷社
2024年1月2日撮影。天神社・稲荷社

稲荷社は、当地に八幡神を勧請する以前から鎮座していたとされています。境内社としては、天神社もあります。

拝殿・本殿「彫刻・由緒・狛犬」

拝殿で参拝後、脇から回って本殿をご覧になったことがありますか?

拝殿の脇に入ると脇障子(わきしょうじ)の彫刻が目に入ってきます。その奥の瑞垣(みずがき)に囲われているのが本殿です。本殿の後ろまで廻って見学することが出来ます。

本殿の全体が見事な彫刻を組み上げたようです。壁面を飾る彫刻は日本神話に登場する神々や伝説的な人物。拝殿および本殿は明治28年建立されたものです。

平成12年(2002年)に御鎮座500年という節目の時に、東西石垣、神輿修復、本殿瑞垣改築、参道整備という大きな事業が行われています。(石段を上り左手の狛犬の奥に碑があります)

大曽根八幡神社略記
大曽根八幡神社略記

大曽根八幡神社の創建年代には諸説あるようですが、文亀2年(1502)・元亀2年(1571)・寛治元年(1087)の勧請ともいい、古くよりこの地の鎮守社であったといいます。江戸時代には当地の領主旗本森川家の崇敬を受けていたといわれています。詳しくは大曽根八幡神社略記をご覧ください。(社務所前にあります)

石段を上がると両側に、小さな狛犬さん達。その表情はいかついようですが、どこか愛嬌があり笑顔のようにも見えてきました。小さいからと見逃さないで下さいね!!

この時期だけの「大銀杏」の紅葉

三の鳥居越しに拝殿を守るような大銀杏と松の大木。2024年10月20日撮影
三の鳥居越しに拝殿を守るような大銀杏と松の大木。2024年10月20日撮影

二の鳥居を抜けて目に入ってくるのは、三の鳥居ごしに拝殿前の両側にそびえる大銀杏と松の大木。「松」は、かつて一の鳥居から松並木が続いていたそうですが、現在は二の鳥居付近と境内にのみ残されています。しかし、拝殿の前や本殿の後ろにそびえる大きな松は、その堂々たる姿を遠くからも目にすることができます。
「大銀杏」は、拝殿の脇の銀杏とともに色づき始め、ことに陽射しがたっぷりと注がれる晴れた日。朝日や暖かいトーンの夕日に照らされた時、神社はまるで別世界のよう!!近くに住む方は、毎年大銀杏が黄金色に染まるこの時期が楽しみ!!と言われていました。

2024年11月8日撮影。
2024年11月8日撮影。

写真では分かりにくいと思いますが、内側の葉が少し色づき始めました。また全体の緑色が少しずつ柔らかくなり、確実に紅葉が進んでいるようです。

2024年11月11日撮影
2024年11月11日撮影

ところどころ色づき始めた銀杏が夕方の日差しを浴びて輝いていました。

2024年11月17日撮影
2024年11月17日撮影

銀杏の大木全体が黄色く染まり始め、奥に見える枝垂桜や鎮守の森の木々も紅葉がはじまって、神社全体が華やいで感じられます。一般的に銀杏は鮮やかに色づいてから1~2週間は楽しむことが出来ると言われています。身近な私達の神社で秋のひと時を楽しんでみませんか!!

2024年11月30日撮影
2024年11月30日撮影

鮮やかな黄金色が足元にも色を添えています。
遅れて色づき始めている社殿脇の銀杏なども、冬を装う前にもうしばらくの間、鎮守の森に彩りを添えてくれそうです。

大曽根八幡神社

埼玉県八潮市大字大曽根21-1

連絡先:048-998-5899

  • 祭 神:誉田別命
  • 境内社:天神社、稲荷社
  • 創 建:1502年(文亀2年)
  • 例 祭:例大祭 10月15日

社務所は土日祝日などに開いています。

  • お祓い・ご祈祷などはお電話にてお問い合わせ下さい。
  • 御朱印:書置き(社務所)

※トイレ:(使用不可)

※ペットの同伴は、ご遠慮ください。

※駐車場:通常は社務所前に2~3台程度(行事用には何台か準備されています)

<交通アクセス>

  • 首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス 八潮駅より徒歩26分(約1.9km)
  • 東武バス(路線バス)八潮駅北口 - 綾瀬駅行き「大曽根」下車 徒歩6分
  • 東武バス(路線バス)綾瀬駅 - 八潮駅北口行きまたは八潮市役所行き「大曽根」下車 徒歩6分
地域情報発信ライター(八潮市)

八潮に住み始めて2年が過ぎました。この町にも少しずつ繋がりが出来て、少しはこの町に受け入れていただけたのかな~。もっともっと好きになりたいから、これからもゆっくりと歩いていきます。

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