【八潮市】端午の節句を前に季節の上生菓子を求めて「菓子道楽 杵屋」さんを訪ねました。
端午の節句(こどもの日)を前に菓子道楽 杵屋さんを訪ねると、子供たちが元気にすくすく育つことを願った、「兜」や「竹の子」、「あやめ」、名残りの「花筏」、この季節だけの上生菓子が並んでいました。季節の移ろいを和菓子で表現した練り切りは、食べるのがもったいない美しさです。なめらかな口当たりと上品な甘さの美しい和菓子。いつもよりていねいに淹れたお茶でいただきました。
「菓子道楽 杵屋」(かしどうらくきねや)は昭和47年、八潮市が誕生した年の春に開業された、創業52年の老舗和菓子店です。ご主人は、御徒町のお店で15歳から10年間修行され、八潮はこれから開けるとの助言もあって、現在の場所にお店を構えられたということです。現在の立派なお店は平成元年に建てられたそうです。
こどもの日には柏餅!という方も多いのではないでしょうか?杵屋さんの柏餅は、しっかりした大きな柏の葉の中に、軟らかいお餅で包まれたたっぷりの餡。餡は甘すぎず、柏の葉の豊かな香りと爽やかさには懐かしさも感じました。白いお餅はこし餡、ピンクのお餅は粒あんです。「端午の節句」今ではこどもの日が一般的でしょうか。柏は神が宿る木といわれていました。また、柏は新芽が出てから古い葉が落ちることから、「家系が絶えない」という縁起物として、端午の節句に柏餅を食べるようになったと言われています。
令和3年度八潮ランドに認定された「やしお躑躅」(やしおつつじ)です。
白餡には八潮特産の小松菜を練り込み、また、求肥には八潮産の白玉粉を使っています。六角形のおしゃれな箱入で、ちょっとした手土産にも最適です。
可愛い白いおまんじゅうに、ほんのりピンクのいろどり、小松菜の緑と爽やかな香りは躑躅の花咲く頃の若芽の緑を感じさせます。餡のしっかりした食感とふんわりモッチリ、手に載せるととろけそうな求肥の軟らかさ。ほっこりとやさしい気持ちになりました。
ヤシオツツジは山地に自生し、春にピンクや白の花を咲かせる落葉低木です。
杵茶まんじゅうは平たいかたちのおまんじゅう。見た目の色とつやに、絶対に美味しいと思い2つ購入。撮影用にと2つおまけして下さり、たっぷり見栄えのする写真になりました。黒砂糖や八潮産白玉粉を入れた生地はしっとりモチモチです。餡もやさしい甘さで、ついつい食べ過ぎてしまう美味しさでした。
つくばエクスプレスから命名した「粋すぷれす」や「八潮カステラ」、民芸お菓子「おいしいよ」などの八潮にちなんだ名前、どんなお菓子なのかわくわくする名前も楽しいお店です。贈答用には、詰め合わせ菓子のほかに、赤飯・紅白まんじゅうなどの注文も受けておられます。
古民家風のお店、とても素敵なテーブルと椅子が気になりました。杵屋さんの和菓子をいただきながら、ちょっと一休みしてみたいですね!
どうしても気になったのは、「いちご大福」でした。並んでいる様子が愛らしく、そして今日のいちごはかなり大きめです。いちご大福の季節が終わる前に、どうしてもいただきたくなりました。
大きないちごは甘くて最高でした。やわらかなお餅に粒あん、クリームはトロっとクリーミー、ミルク感がお口の中一杯にひろがりました。
八潮市が誕生した年の春に八潮の地で創業されて52年、日本の伝統的な上生菓子をはじめ、羊羹・まんじゅう・どら焼きはもちろんのこと、八潮ブランドの公募では「やしお躑躅」を、つくばエクスプレスの開業に合わせて「粋スプレス」というおしゃれな和洋菓子を創られています。お話の中でバターどら焼きの話題になったのですが、バターと言われている材料についてだけでも奥深く、常にお菓子のこと、その原材料についても、研究し続けておられるのだと思います。和菓子屋さんでバターについて教えて頂いたことも楽しく感じました。とても気さくな、でも菓子作りに対しては貫いておられる姿がとても素敵でなご主人です。
日本には美しい四季があり、古来、季節の風物や食べ物を楽しんできました。季節感を大切にした繊細な練り切りなどの、上生菓子を買い求めることのできるお店は、八潮の地ではとても希少です。菓子道楽杵屋さんでは、季節ごとの練り切りが販売されています。これからの季節、また涼しげな和菓子を見つけに行きたいと思います。
有限会社 菓子道楽 杵屋(かしどうらくきねや)
住所:埼玉県八潮市八潮6丁目4番地10
TEL:048-996-5498
営業時間:8:30~19:00
定休日:不定休
インスタグラム:https://www.instagram.com/kashidouraku_kineya
駐車場:お店の前に3台程度
東武バス・綾61(八潮駅北口−綾瀬駅)
八潮駅北口~乗車6分・6駅~円照寺で下車・徒歩2分