ホームランを打つ「ペース」は今シーズンもジャッジがトップなのか。オルソンや大谷を凌いでいるのか
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今シーズン、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)は、32本のホームランを打っている。この本数は、両リーグ・トップ10に入っていない。13位だ。ア・リーグでは4位ながら、トップの大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)とは12本の差がある。
ただ、ジャッジの出場は94試合、打数は328だ。ジャッジを除く、30本塁打以上の18人は、いずれも三桁の試合に出場し、打数は410以上を数える。
ホームラン1本当たりの打数は、30本塁打以上の19人のなかで、ジャッジが最も少ない。ジャッジの10.3打数/本は、マット・オルソン(アトランタ・ブレーブス)の10.9打数/本を凌ぐ。オルソンの51本塁打は両リーグで最も多く、他の選手に6本以上の差をつけている。
ちなみに、40本以上のホームランを打っている、オルソン以外の3人は、45本塁打のピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)が11.3打数/本、44本塁打の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が11.3打数/本、43本塁打のカイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)は12.4打数/本だ。
今世紀の各シーズンにおいて、ホームラン1本当たりの打数が最も少なかった選手は、以下のとおり。
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これは、30本塁打以上の選手を対象としている。短縮シーズンの2020年は、10本塁打以上だ。本数を問わないと、例えば、2016年の場合、3.0打数/本のダルビッシュ有(当時テキサス・レンジャーズ/現サンディエゴ・パドレス)とアンソニー・ラナウドがトップとなる。どちらも投手の2人は、シーズン全体で3打数1安打。その1本がホームランだった。
2001~22年の各シーズン・トップのうち、そのシーズンに本塁打王を獲得したのは、約半数の12人だ。彼らのうち、2009年のカルロス・ペーニャを除く11人は、両リーグ最多のホームランを打った。ペースも本数もトップ、ということだ。2009年は、40本塁打以上が5人いたが、いずれもナ・リーグの選手だった。39本塁打のペーニャは、マーク・テシェーラとア・リーグの本塁打王を分け合った。
あとの10人と同じく、今シーズンのジャッジも、本塁打王にはなれないだろう。ア・リーグの本塁打王は、大谷が獲得するに違いない。このまま復帰せずにシーズンを終えても、追い抜かれることはないはずだ。
少し気が早いものの、来シーズン、欠場さえ少なければ、2017年と2022年に続き、ジャッジが3度目の本塁打王を獲得する可能性は低くない。また、ナ・リーグには、今シーズン、ジャッジに次ぐペースでホームランを打っているオルソンがいる。2人とも、今オフの移籍はまずない。来シーズンは、ジャッジが9年3億6000万ドルの契約2年目、オルソンは8年1億6800万ドルの契約3年目だ。
来シーズン、大谷がどちらのリーグでプレーするにせよ、2年連続の本塁打王に向けては、強力なライバルが存在する、ということになる。
なお、今シーズン、大谷が本塁打王を獲得する可能性については、他の選手たちの残り試合と過去にホームランを量産したスパンから、先日、こちらで書いた。