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実は名湯の宝庫! ひとり旅で訪ねたい「山陰の温泉地」5選

高橋一喜温泉ライター/編集者

山陰地方(鳥取、島根、山口)は、都市圏からのアクセスが簡単ではないこともあり、観光地としてもスポットライトを浴びにくい。

しかし、温泉に関しては、全国トップクラスの名湯がわいている。

今回は、ソロ温泉(ひとり旅)で訪ねたい「山陰地方の温泉」に絞って紹介したい。

有福温泉(島根県)

1350年の歴史を誇る階段状のレトロな温泉街。旅館の廃業が相次ぎ、温泉街は鄙びた雰囲気が漂っているが、情緒あふれる御前湯をはじめ3つの共同浴場があるなど、源泉の質は山陰屈指。なお、現在ワーケーションを軸に有福温泉の再生に取り組み始めている。今後の展開に期待したい温泉地である。

美又温泉(島根県)

江戸時代に開湯した山あいの静かな温泉地。全国的な知名度は高くはないが、「日本屈指の美肌・美人の湯」と称されるように、特徴的な泉質が自慢。実際トロトロ、スベスベとした肌触りの湯は他の温泉地ではなかなか経験できない。

三朝温泉(鳥取県)

三徳川に沿って形成される三朝温泉は、日本有数の放射能泉の名湯として知られる。多くの宿が川に面しているが、湯浴み客が立ち寄る名物が、河川敷にある河原露天風呂。周囲から丸見えの混浴であるが、一度浸かれば解放感抜群だ。歴史ある旅館でゆっくり滞在するもよし、飲食店等もあるので素泊まりを選ぶもよし、ニーズに合った滞在が叶う。

俵山温泉(山口県)

長門市にある素朴な温泉地。もともと湯治文化が根づいており、各宿に滞在する宿泊客は街の中心にある共同浴場に通うのが俵山のスタイル。昔ながらの小さな宿が多く、ひとり旅でも安心して滞在できる。同じ長門市に湧く「長門湯本温泉」もおすすめ。

温泉津温泉(島根県)

世界遺産の温泉。石見銀山の一角にあり、往時は積み出し港として賑わった港町の温泉。昔ながらの建物が並ぶ温泉街は、鄙びていて風情は満点。「元湯泉薬湯」と「薬師湯」の2軒の共同浴場はアツアツの湯で知られるが、もちろん源泉かけ流しで新鮮である。ひとりで湯の街情緒を感じたい人におすすめ。

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3900超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)のほか、『有吉ゼミ』『ヒルナンデス!』『マツコ&有吉かりそめ天国』『スーパーJチャンネル』『ミヤネ屋』などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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