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ノート(182) 総連事件の証人出廷に向けて高検検事が示した「譲歩案」

前田恒彦元特捜部主任検事
(写真:アフロ)

~工場編(10)

受刑91/384日目

検事が大幅に譲歩

 この日は、午前中に工場で差し入れ本の整理作業を行った後、昼食を挟んで午前11時ころから夕方までの間、東京高検の和田澄男検事による取調べがあった。2週間ぶりであり、目的は総連事件の証人尋問に向けた打合せだった。

 前回は東京高裁あての上申書を踏まえ、法廷には行かないという意向を示していたので、これといった実りのあるやり取りはなかった。しかし、この日の和田検事は、開口一番、大幅な「譲歩案」を示してきた。次のような内容だった。

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元特捜部主任検事

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。

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