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今週は雨上がりで気温が急上昇、35度以上の猛暑日のおそれも

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雲の様子(ウェザーマップ)

猛烈なサイクロンがミャンマー直撃へ

雲の様子をみると、日本付近は湿った空気や低気圧、上空の寒気に伴う雨雲が広がっており、広く雨となっています。そしてこの雨雲から西へ雲域が連なっており、その西端に猛烈な勢力のサイクロン(モカ)が発生中です。きょう14日(日)の夕方にもミャンマーを直撃するとみられ、甚大な災害が懸念される状況です。

一方、日本付近は雨が止んだ後、今週は真夏日が続出し、しかも35度以上の猛暑日が出現するような気象条件となるかもしれません。

雨のあと、暖波到来へ

上空1500メートル付近の暖気とその平年差(ウェザーマップ)
上空1500メートル付近の暖気とその平年差(ウェザーマップ)

本州付近はあす15日(月)までしつこく雨が残り、雷雨となる所もありそうですが、この雨のあとは寒波ならぬ暖波が到来します。

上図は上空1500メートル付近の気温の予想です。あさって16日(火)には大陸で暖まった空気が朝鮮半島付近へ広がり、17日(水)から18日(木)にかけて、日本海から日本付近を通過していく見通しです。

この暖波の中心は18度以上で、平年より10度くらい高く、まさに真夏並みの暖気といえ、晴れれば地上付近で30度以上の真夏日が続出するのはもちろん、海風の届きにくい内陸では35度くらいまで上がるようなポテンシャルを秘めています。特にこの暖気の中心が通過するとみられる東日本や東北南部にかけて、厳しい暑さが予想されます。

猛暑日のおそれも、都心も初真夏日か

予想最高気温(ウェザーマップ)
予想最高気温(ウェザーマップ)

ウェザーマップによる最新の予報では、暑さがピークとなる18日(木)は関東甲信から東北南部にかけての内陸で33度くらいの計算が続出しており、特に福島や群馬県館林などで34度が予想されています。気象条件によってはもう少し上がり、35度以上の猛暑日も考えられる状況で、猛暑日が出れば、もちろん今年全国で初めてとなります。

また東京都心でも30度が計算されており、今年これまでの最高気温27.9度を超え、今年初の真夏日となるかもしれません。今週は雨上がりに急激に暑さがやってきますので、気温の変化や熱中症にくれぐれも注意が必要です。

沖縄の梅雨入りは?

16日間予報(ウェザーマップ)
16日間予報(ウェザーマップ)

沖縄の梅雨入りの平年日は5月10日頃ですから、すでに遅れている状況で、昨年は5月4日頃でしたから、昨年と比べると、かなり遅れている状況です。

ウェザーマップ発表の16日間予報をみると、今週18日(木)から19日(金)にかけて雨が予想されており、その後も雲が広がりやすいため、この雨をきっかけに梅雨入りが発表される可能性があります。ただ梅雨前線が停滞するような気圧配置とはならない可能性もあり、もっと遅れることも考えられそうです。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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