第一印象は最悪!ホンダ GB350 徹底インプレッション!
GB350はヤマハのSR400がカタログ落ちするのと、ほぼ同時タイミングで発表されました。
カワサキのエストレアやヤマハSR400といったクラシックバイクが規制などの関係で軒並みカタログ落ちする中、ホンダから新しいクラシックバイクがリリースされるニュースは大きく話題になりました。
各種オートバイメディアも大きく取り上げ、内容は大絶賛の嵐。
僕も早く試乗してみたい!と心をときめかせていました。
そしてついにホンダから広報車をお借りする日になり、喜び勇んで引き上げに行きました。
しかし乗り始めて5秒後・・・
「ギアチェンジしずら!」
何ということでしょう。
シフトアップする時に足がペダルの下に入らないというトラブルに見舞われます。
少しバイクを知っている人なら
「チェンジペダルなんか工具あれば簡単に調整できるだろうが、ゴチャゴチャいうんじゃねぇ」
そう思うかもしれません。
でもね、メーカーの広報車両を引き上げに行くのに工具持っていくやつはいないんですよ。
想像してみてください。シフトアップするのにいちいちモタモタすることを。もうそりゃ大変です。
ちなみにGB350はシーソーペダルを採用していて、後ろ側を踵で踏むことでもシフトアップすることができます。
でも各メディアの人たち、
「シーソー慣れてない人も安心♪普通にソフトチェンジもできます!」
ってこぞって書いてたんですよ。いや絶対できません。
というわけで、第一印象は最悪だったGB350なのですが、チェンジペダルの位置を調整した後は、
「いやこれめっちゃいい!」と評価が180度反転します。
GB350の足つき
GB350のシート高は800mm
数値上は決して高くはないのですが、サイドカバーが左右に張り出しており股が広がります。
その為、同じぐらいの数値の他車両に比べて足つきは悪く感じます。
身長164cmの筆者の場合、つま先のソール厚10mmぐらいのブーツを履いて1/3設置するぐらいでした。
車両重量は180kgと決して軽くはありませんが、跨ったまま前後に動かすことはできました。
GB350の燃費
GB350のメーターには燃費も表示されます。
今回は高速道路も性能を試すために走行しましたが、下道は混雑しており燃費計測には悪い条件でした。
結果、31km/L。
燃料タンク容量は15Lなので連続航行距離は450kmという事に。
旅バイクとしては恐ろしく優秀です。
各メディア絶賛のわけは「ちょうどよさ」
決してハイパワーマシンというわけではありませんが、低速トルクが強いので走り出しから元気に加速します。
クラシックバイクの質感を出すために外装がほぼ鉄で作られているので、車両重量は軽くはありませんが街中での常用域の加速は元気いっぱい。
サスペンションはツインショックのクラシックバイクのわりには固めの印象ですが、プリロードの調整機構が備わっているのでセッティングを変えてみてもいいかもしれません。
高速道路では100km/hで巡行していても不快な振動を感じることがありませんでした。
シングルエンジン搭載車両のため、80km/hを超えてきたら手に振動が伝わってくるかな?と覚悟していたのですが杞憂でした。
ただ街中では感じなかったサスペンションのダンパー性能の不足を多少感じました。
高速道路の継ぎ目などでは突き上げを感じるかもしれません。
取りまわしの際は多少重く感じる車両重量も高速走行時には直進安定性に寄与しています。
また街中ではトルクフルで元気に加速しますが、スピードレンジを少し上げると加速が鈍くなります。
低回転重視の短気筒エンジンらしいパワー特性といえます。
7月発売のGB350Sも楽しみ!
高速道路の100km/h巡行も快適でしたが、低回転域のトルクフルな走りが最高に魅力的です。
7月には積極的な走りをイメージさせるバリエーションモデル「GB350S」がリリースされます。
こちらの登場も今から楽しみです。