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日本一のキャプテン、箸本龍雅。明治大学で「ハードワーク」を宣言。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
人気カード早明戦(写真は2015年度)でのプレーはなるか。(写真:アフロスポーツ)

明治大学ラグビー部は故・北島忠治監督の打ち出した「前へ」を部是とする人気校のひとつで、1996年度以来の大学日本一を目指す。今季は高校ラグビー界の巨星が一気に入部し、話題を集めている。

就任5年目の丹羽政彦監督は、東日本大学セブンズ選手権大会、オール早慶明など、春先の大会や試合でそのルーキーを相次ぎ起用。「短い練習期間のなかでも頑張っていたし、フィジカル面でもやれているから」とその意図を語っていた。

なかでも注目された1人は箸本龍雅。昨季の全国高校ラグビー大会で優勝した東福岡高校、さらには今春の高校日本代表でキャプテンを務めたタレントだ。ポジションはロック(フォワード第2列に位置し、身体をぶつけ合う)を主戦場とするが、首脳陣からはフランカー(フォワード第3列、機動力が求められる)としても期待される。

16日のオール早慶明ではオール慶應義塾大学との試合にロックとして先発し、持ち味のコンタクトを披露。その後は共同取材に応じ、大学レベルでの手応えや課題、リーダーシップの要諦などを語った。

以下、一問一答(編集箇所あり)。

――この日の感想は。

「最初は緊張しましたが、最後は先輩たちの声もあって思い切りできた。(明治大学の)ジャージィを着るのはあこがれだった。着ることができたのは、次につながるいい経験でした」

――自身のパフォーマンスについて。

「まだフィットネス(持久力)に足りていない部分がある。まずはそこを修正して、公式戦メンバーに入れるよう、努力していきたい。(課題は)自分で見つけて改善しないと、いけないと思います」

――大学では、スクラムの押しが変わりそう。日本の高校ラグビー界にある「1.5メートルルール」(安全性担保のため、1.5メートル以上を押すことはできない)がなくなります。

「全然、違います。高校の時は体重をかけているだけでよかったのですが、大学ではしっかりとプッシュしないと押されてしまう…」

――改めて、高校時代。他の選手より明らかに落ち着いていたような。

「僕がかっとなりすぎたらチームがまとまらなくなるので、とりあえず冷静にいよう、という感じでいました。意識はしていないですけど、それが染みついていた。(キャプテンをやって)よかったです。人前に立って何かを言う経験はそれまでなかったので、そこでの言葉遣いなどを意識できるようになりました」

目指す選手像を聞かれ、「ポジションはわからないですが、ハードワークできる運動量の多い選手になりたい」と即答。身長188センチ、体重110キロの堂々たるファイターが、新しいステージに挑む。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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