日本茶のフレーバーティーが今人気!日本茶のプロが推す「浜茄子紅茶」の美しい茶葉と癒しの味わい
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/nihonchanavitomoko/article/01646430/title-1708423956678.jpeg?exp=10800)
日本茶のフレーバーティー、飲んだことがありますか?
国産の紅茶「和紅茶」は今は生産者も多く、全国各地で作られています。
海外の品評会でも受賞する和紅茶も増えている昨今、日本茶のフレーバーティーにも注目が集まり新しいものが次々と誕生しています。
これまでも日本茶を使ったフレーバーティーはありましたが香料を使ったものが多く、日本茶への興味の入り口としての新しい試み、という印象でした。
日本茶AWARDでは2022年度からフレーバーティー部門が新設され、国産の茶葉を50パーセント以上使い香料を使わずに仕上げることが条件となっており、茶葉そのものを活かした新たな商品が生まれてきています。
今回は、日本茶のプロが推す日本茶フレーバーティーをご紹介します!
材料は全て国産の「浜茄子(はまなす)紅茶」
日本茶AWARD2023のフレーバーティー部門の規定には、審査要点として
お茶の持つ香味と加えられた素材の両者がマッチし、魅力的な香味が醸し出された茶
であることが第一に掲げられています。
また、
フレーバーティー部門では、茶はすべて日本国内で栽培・製造されたもので、
粉末等の混合がなく、茶(カメリアシネンシス)が50%以上の混合茶。香料
(合成香料、天然由来の香料など)が使用されておらず、粉末、液体、ティー
バッグでないもの。
とあり、香料による強いフレーバーではなく、自然のものを使った日本茶らしいフレーバーティーが対象となっています。
静岡のsan grams(サングラム)の「浜茄子紅茶」はこちらを全てクリアしたもので、フレーバーティー部門のプラチナ賞(部門1位)だけではなく、日本茶の輸出の促進につながるものが選ばれる「日本茶輸出組合理事長賞」も受賞しています。
![ブレンダーの漆畑進さん(中央)とsan grams(サングラム)のスタッフの皆さん](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/nihonchanavitomoko/article/01646430/image-1708093862573.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
日本茶の輸出は特にヨーロッパ向けは農薬などの基準が厳しいと言われています。
その部分もクリアしている浜茄子紅茶。
日本茶AWARD2023TOKYO TEA PARTYの会場では人だかりができるほどでした。
「浜茄子(はまなす)」って何?
「浜茄子(はまなす)」は日本原産の野ばらで、ローズヒップというハーブによく似ています(海外のローズヒップとは品種が違うそうです)。
花びらは綺麗な赤紫色で、実はオレンジ色のトマトのような形です。
![浜茄子は日本原産の野ばら(英名はJapanese rose)。綺麗な赤紫の花が特徴です。](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/nihonchanavitomoko/article/01646430/image-1708094463053.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
![浜茄子の実はオレンジ色のトマトのような形です](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/nihonchanavitomoko/article/01646430/image-1708094524477.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
浜茄子紅茶に使われている浜茄子の花と実は、静岡の島田市にある「ハマナス園イロトカオリ」で中山さんご夫婦が肥料も農薬も使わず自然栽培で育てたもの。
花も実も一つ一つ丁寧に手摘みして手作業で乾燥させるため、大変貴重です。
![静岡の島田市にある「ハマナス園イロトカオリ」のゲート](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/nihonchanavitomoko/article/01646430/image-1708437581655.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
浜茄子紅茶のブレンドを担当した漆畑さんはこちらのハマナス園に出会い、この浜茄子を使ったお茶を作りたい!と思ったのが開発のきっかけなのだそう。
ご縁から生まれたフレーバーティーなのですね。
浜茄子紅茶のほのかな甘味は「甘茶」が入っているから
浜茄子紅茶の茶葉には鹿児島産の有機栽培のべにふうきの紅茶の茶葉と、農薬を使わずに育てられた浜茄子の花と実、そしてこちらも農薬を使わずに育てられた国産の「甘茶(アマチャ)」の葉が使われています。
![上から浜茄子の花、実、甘茶。甘茶は葉の部分を使っています。](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/nihonchanavitomoko/article/01646430/image-1708095141182.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
甘茶(アマチャ)の葉には配糖体が含まれるため、乾燥させてお茶にすると自然な甘味が抽出されるのだそう。
味のバランスを考えてほんのり甘く仕上げているそうです。
浜茄子紅茶を飲んでみた!
説明を聞いているとどんなものか飲みたくなります。
実際にその希少な浜茄子紅茶をいれてみました。
紅茶の茶葉の中に赤紫の花びらと濃いオレンジ色の実が入っていて、茶葉の見た目も美しいです。
![浜茄子紅茶は20g1080円](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/nihonchanavitomoko/article/01646430/image-1708423845726.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
お茶をいれると花のようなフラワリーな甘い香り、苦渋味の少ない和紅茶、後味に甘茶のほのかな甘味を感じます。
![浜茄子紅茶をいれたティーポット。花びらが美しい](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/nihonchanavitomoko/article/01646430/image-1708437910657.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
ガラスのティーポットでお茶をいれると、花びらがとてもきれいで見ていて癒されます。
香りも強すぎずほっとする味わいです。
ブレンダーの漆畑さんのお話
浜茄子紅茶のブレンドを担当した漆畑さんにもいろいろお尋ねしました。
Q:浜茄子紅茶を作るにあたり、工夫した点、苦労した点は?
ただ甘いだけの紅茶にはしたく無かったので、浜茄子の繊細な香りと実から感じる甘みと酸味が混じった果実感が生きるように相性の良い紅茶の選定と甘茶の配合を調整しました。
バランスよくブレンドされているのでとても飲みやすくて飽きの来ない味です。
Q:日本茶輸出組合理事長賞も受賞されていますが、海外向けに意識、工夫している点は?
香りや味わいだけで無く、見た目の美しさも大切です。
海外ではエレガントな外観は日本より重要視される印象です。
輸入可能な植物(ハーブ)や栽培過程で使用可能な農薬は国毎に違うので、その点を踏まえて原料選定をします。
海外向けは少々ハードルが高いと聞きますが、その辺りもクリアした原料で作られているのですね。
Q:浜茄子紅茶をどんな人に飲んでほしいですか?
普段はコーヒーや紅茶は無糖で飲むという方にも、自然の甘味を楽しんで欲しいです。
お子様にも飲み易い味ですので、見た目の美しさやお茶を淹れる楽しみを親子で楽しんでもらえたらと思います。
家族の団らんにも、ちょっといつもと違うお茶が出てくるとそれだけで会話がはずみそうです。
ちなみにお店の名前「san grams(サングラム)」は一人分のお茶を淹れるのに適した茶葉の量(3g)が由来となっているそうですよ。
国産のフレーバーティーへの期待
いつも煎茶をよく飲む人、紅茶をよく飲む人、どんな人にも浜茄子紅茶は喜ばれると思います。
人工的な香りではなく自然の香りは優しく、日本茶好きとして「こういうフレーバーティーが欲しかった!」と思えるものでした。
日本茶のフレーバーティーはこれまで日本茶に興味がなかった人や若い世代、海外の人にも新しいものとして受け入れられ、どんどん広がっていく可能性を感じます。
今後も新たな日本茶フレーバーティーが生まれるのを楽しみにしています。
※浜茄子紅茶について詳しくは静岡県の「san grams(サングラム)」サイト(外部サイト)をご覧ください。