京都駅ナカで見つけた、九月の京都らしい和菓子のお土産
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/decocookie/article/00301242/top_1662210889327.jpeg?exp=10800)
いつのまにか蝉の声が消え、秋の虫が鳴いて、過ぎ去った季節に寂しさを覚える九月になりました。九月は、九日の重陽の節句をはじめ、中秋の名月(10日)、秋彼岸の中日である秋分の日(23日)と、季節感のある行事が続きます。
重陽の節句は五節句の一つ。もとは中国から日本に伝わった行事で、陰暦(現在は新暦)の九月九日に、陽数(一桁の奇数)である「九」が重なり、その陽数の中で最も大きい数字という事から「重陽」と呼ばれ、特にめでたい日とされました。
その際、邪気を払うと信じられていた菊を用いて「菊酒」などの行事を行ったため、菊の節句とも呼ばれています。
桜と共に日本の国花ということもあり、和菓子の菊は一年中見られますが、和菓子屋さんでもこの季節になると、慶事や弔辞、お供え菓子等とは異なり、季節感のある菊の和菓子が見られます。
今回ご紹介するのは、重陽の節句にぴったりの和菓子、京都の和菓子屋「かぎや政秋」さんのつくる落雁「野菊」です。
野菊は、紫の野菊と赤まんま、秋茜が描かれた紙に包まれています。
![秋らしいデザインのかぎや政秋「野菊」の包み紙](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/decocookie/article/00301242/internal_1662211315236.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
内箱は慎ましさを感じるデザイン。
![慎ましさを感じる野菊の箱](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/decocookie/article/00301242/internal_1662211357795.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
箱を開けると、一転して華やかな菊のお菓子が現れます。こちらは15個入りですが、他に24個、35個入りがあるとのこと。
![華やかな菊の和菓子 野菊](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/decocookie/article/00301242/internal_1662211387262.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
一輪、取り出してみました。黄色い上のつぶつぶは、着色したいら粉です。
![アーモンドがたっぷり入った和菓子の野菊](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/decocookie/article/00301242/internal_1662211436271.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
落雁の表面に見える茶色の部分は、アーモンドの皮。もちろん皮だけでなく、細かくすり潰されたアーモンドの実も見えます。
割ると断面はこのようになっていました。アーモンドがたっぷり入っている為、包丁で割ると生地が崩れてしまいます。
![ほろほろクッキーのような食感の落雁、野菊](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/decocookie/article/00301242/internal_1662211474840.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
口に含むと、一般的な落雁とは異なり、クッキーのようなホロホロ食感が楽しめます。アーモンドの豊かな香りが口の中いっぱいに広がる、甘さ控えめで素朴なお味です。独特の食感と香りが、珈琲やカフェオレにも良く合いそうなので、洋菓子好きの方にもお勧めしたくなります。
葉は琥珀糖製。薄く結晶化した外側のシャリッとした食感と、内側の柔らかいゼリーが楽しめます。
![琥珀糖で出来た野菊の葉](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/decocookie/article/00301242/internal_1662211507032.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
九月らしい和菓子「野菊」は、京都百万遍にあるかぎや政秋さんのお店や、公式ホームページで購入可能です。京都駅ナカでも見かけましたので、お土産の買い忘れの際にも重宝しそうですよ。
今回ご紹介したお店とお菓子
かぎや政秋
野菊 15個入 680円(税込)