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今シーズン初 本格的な冬型気圧配置 東北地方は強い西風吹き荒れるおそれ

平野貴久気象解説者/気象予報士/防災士/ウェザーマップ所属
5日21時の予想天気図 強い冬型の気圧配置に(ウェザーマップ提供)

 今年の夏は東北地方も記録的な猛暑に見舞われ、暑さの記録も次々と塗り替えられる異例の夏となりましたが、季節は着実に進んでいます。きょう5日~あす6日にかけて、季節がまた一歩前に進みそうですが、同時に、荒れた天気になるおそれがあります。

あす6日にかけ暴風に警戒を

 季節が進むということは、上空に寒気が流れ込むということ。寒気が流れ込むということは、気圧配置も冬に近づくということです。

 きょう5日9時の時点で北海道付近にある低気圧が、今後、急速に発達して、あすにかけて日本付近は、今シーズン初めて、本格的な冬型の気圧配置となる見込みです。日本列島には、等圧線が何本もかかるような状況で、こうなると、東北地方は強い西風が吹き荒れることになります。

 あす6日にかけて予想される最大瞬間風速は、東北地方の日本海側、太平洋側ともに、30~35メートルの予想です。特に風が強まるのは、あす6日の日中の時間帯となりそうです。

 風に向かって歩けない、細い木が倒れる、看板や屋根が剝がれ始めるなどの影響が出るおそれがあります。車も運転中にハンドルをとられて、横に流されてしまうおそれがあります。また、JRの在来線は、運休の可能性や運転取り止めを決めている路線もあるため、鉄道を利用される方は、荒れた天気になる前に早めに移動しておくなど、何らかの対策が必要になってきそうです。

6日(金)正午の風・雨の予想(ウェザーマップ提供)
6日(金)正午の風・雨の予想(ウェザーマップ提供)

6日(金)の警報級の可能性(ウェザーマップ提供)
6日(金)の警報級の可能性(ウェザーマップ提供)

しばらくこの時季らしい気温に

 今後1週間程度は、低気圧と高気圧が交互にやってくる、秋らしい周期変化の天気となります。上空の寒気の影響も受ける時期もあり、東北地方の各地は、この時季らしい平年並みの気温に落ち着く見込みです。遅れを取り戻すかのように、山の紅葉も進んでいくかと思います。

気象庁  5日11時発表の週間予報(ウェザーマップ提供)
気象庁 5日11時発表の週間予報(ウェザーマップ提供)

気象解説者/気象予報士/防災士/ウェザーマップ所属

1980年愛知県生まれ。大学では気象学を専攻。卒業後は番組制作会社でリサーチャーとして活動。メディアを通じて自ら気象情報を発信したいという思いから、2009年に気象予報士の資格を取得。2012年から宮城県の仙台放送にて気象キャスターを務める。現在「仙台放送 Live News it!」出演中。予報はもちろんのこと、これまで宮城県内さまざまな場所を取材した経験から見えてくることなども発信できたらと思います。

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