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日向坂46の日向坂ちゃんねるがファン動画のお手本すぎる

いしたにまさきブロガー/ライター/アドバイザー
出典:YouTube「日向坂ちゃんねる」

4月半ばにそれまでの公式チャンネルとは別に突然はじまった「日向坂ちゃんねる」。まだ開始2ヶ月ですが、すでに登録者数は約25万人で視聴回数100万を超えた動画も出ています

そもそも、日向坂46には公式アカウントがあり、そこではMVなどの動画が公開されており、あたらしく入るメンバーのティザーなども公開されていました。そういう公式チャンネルがある中、別でまたチャンネルを作るとはどういうことなのかという疑問は正直ありました。

そんな中、まずショート動画で予告されたのは、いきなりライブ配信で人狼をやるという無邪気さでした。でも、この無邪気さ(という狂気)こそがアイドルを見る楽しみでもあるわけです。

結果、ライブ配信で人気が出ただけではなく、アーカイブとして残された動画が、ホントに人狼やってるだけなのに、しかも2時間も人狼やってる動画が、配信とアーカイブで100万回視聴されるということになりました。

▼日向坂メンバーがただ人狼をやってる配信(6月14日現在、101万回視聴)

その後、次々と投下される動画も、それぞれのメンバーが、とにかく自分がやりたいことをやっている動画ばかり。

▼ただ高尾山を登る動画(6月14日現在、47万回視聴)

▼ただ寿司を食べる動画(6月14日現在、45万回視聴)

▼ただ、包丁を買う動画(6月14日現在、31万回視聴)

▼ただ、車を愛でる動画(6月14日現在、108万回視聴)

こういった動画が出そろってみると、人狼動画もメンバーの1人である齊藤京子さんが、メンバーみんなでただ人狼をやりたいという動機が理由となっていることがわかってきます。

そして、ライブ配信も1回で終わることなく、まずゲーム配信がきます。

▼ただ、VALORANTをやる配信(6月14日現在、55万回視聴)

そして、ライブ配信をラジオの深夜放送のように使うラジオ大好きメンバーも登場します。

▼夜中に2時間ただしゃべり続ける配信(6月14日現在、48万回視聴)

このライブ配信は、常時3万人の人が見ており、そのアーカイブ含めて、すでに48万回視聴されています。

そして、さらにその2日後になぞのライブ配信が続きます。

▼餃子を焼いて、ただしゃべり続ける配信(6月14日現在、44万回視聴)

なんで、餃子なのかというと、日向坂ファンには説明不要なのですが、3年前にキャプテンの佐々木久美さんが日向坂46結成1年を記念して、メンバーに得意料理である餃子をふるまう配信というのがあったんです。でも、だからといって、2時間餃子を焼き続けるというのは、ただ事ではありません。

そして、そんな配信も、前半1時間は3万人視聴、後半1時間は4万人視聴。アーカイブ含めて、すでに44万回視聴されています。また、この配信は事前に「お知らせ」があると予告されていました。

6月13日(火)20:00〜「日向坂ちゃんねる」にて餃子パーティー生配信が決定!

最後にはお知らせも・・・!?

そして、そのお知らせは、ひらがな古参にしかわからないネタを前振りにして、餃子の焼ける音がこの日いちばん大きな音で鳴り続ける中発表された「10thシングル発売」でした。

出典:YouTube「日向坂ちゃんねる」
出典:YouTube「日向坂ちゃんねる」

そして、ある意味シングル発売以上に大きな内容は、今後シングル関連の情報はこのYouTubeの日向坂ちゃんねるからお送りするというものでした。

というのも、これまでシングル発売時にやってきた手法を変えるということを意味しているからです。つまり、これこそが、公式とは別に日向坂ちゃんねるが開設された理由でもあったのだろうと考えられます。

そして、シングル発売発表までに多くの動画や配信が行われてきた理由もよくわかります。なにもしていないチャンネルをいきなり見る人たちはいませんからね。そして、この記事を書いている時点での日向坂ちゃんねるの数字(2023年6月14日現在)を一応拾っておきます。

  • 2023/04/16 に登録
  • チャンネル登録者数24.9万人
  • 28本の動画
  • 7,358,693 回視聴

28本の動画の内訳も拾っておきましょう。

  • ライブ配信、4本
  • 長い動画、4本
  • (最初の配信前予告の)短い動画、11本
  • ショート動画、9本

これを見ると、通常の動画とライブ配信が同じ数になっていて、ライブ配信に重きを置いていることもわかります。そもそも、この日向坂ちゃんねるの開設が発表されたのも『生ひなリハ』というライブ配信のときでした。

単純に経過日数を動画の本数で割れば、2日に1本はなにかしらの動画が出ているわけですが、単に本数が多いだけではなく、屋内でやることはライブ配信、屋外でやることは通常の動画というバランスが取られてもいます。

こういったバラエティーにとんだ動画を出しつつ、届けたい情報はちゃんとライブ配信でファンにダイレクトに伝える。それをきっちりやり切るのは、まさにグループの力です。

そして、この記事でお話しした話が、たった2ヶ月前に開設されたチャンネルで行われたことというのは、(シングル発売というXdayは決まっていたとしても)どう考えても忙しいはずのアイドルグループがやっていることとして、驚異的なことです。チャンネル登録者数と視聴数の比率がおかしなことになっているのは、まさに大成功といっていいでしょう。

こういった動画を従来のMVなどとごちゃまぜにしないという姿勢、つまりこういうYouTubeチャンネルが公式とは別にあるということは、その動画の視線はまさにファンに向けられているのだと言っていいでしょう。

ブロガー/ライター/アドバイザー

Webサービス・ネット・ガジェットを紹介する考古学的レビューブログ『みたいもん!』管理人。2002年メディア芸術祭特別賞、2007年第5回Webクリエーションアウォード・Web人ユニット賞受賞。「ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である(技術評論社)」「あたらしい書斎(インプレス)」など著書多数。2011年9月より内閣広報室・IT広報アドバイザーに就任。ひらくPCバッグ・かわるビジネスリュックなど、ネット発のカバンプロデュースも好調。 #カゲサポ

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